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緊迫感が足りんわ『王とサーカス』by米澤穂信

2016年06月09日 | 小説レビュー
~二〇〇一年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。
現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。
太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり…。
「この男は、わたしのために殺されたのか?あるいは―」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?
『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。
二〇〇一年に実際に起きた王宮事件を取り込んで描いた壮大なフィクションにして、米澤ミステリの記念碑的傑作!「BOOK」データベースより


「インシテミル」以来、2作目の米澤作品です。

インシテミルは、途中までは中々良かったんですが、最後に弛んでしまい、残念なオチになりました。

この「王とサーカス」は、題名からも、帯からも、「内に秘めたる熱気」のようなものを感じていました。

異国の地(ネパールのカトマンズ)が舞台で、何ともエキゾチックな雰囲気の中、エエ感じで物語が始まります。

がっ!いかんせん緊張感が足りません(-。-;) 終始、ダラダラと展開します。

題材と物語の設定は、とても素晴らしいと思うだけに、このテーマとエンディングのアイデアを東野圭吾や伊坂幸太郎に渡せば、もっともっと緊迫感があり、スリリングな展開になっていたことを思うと残念です。

まぁ、これはあくまでも僕の主観なので、絶賛されているレビューも多く見られることから、単に僕が米澤さんの文体を好まないだけなのかも(^_^;)

最後に大どんでん返しがありますが、
★★★3つです。


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