「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

40代既婚男性に捧ぐ「夜明けの街で」by東野圭吾

2015年09月29日 | 小説レビュー
~不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。
建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。
2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。
15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。
彼女は真犯人なのか?渡部の心は揺れ動く。まもなく事件は時効を迎えようとしていた…。「BOOK」データベースより


図書館で「幻夜」を借りようと思っていったら残念ながら貸出中で、仕方無く東野圭吾コーナーにあった「夜明けの街で」を借りました。

初っぱなから「不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた・・・」という書き出しで、「ほうほう(^o^;)」と、読み出しましたら止まらなくて、一日で読みきりましたわ(^_^;)

東野圭吾さんといえば「ミステリー」、「大どんでん返し」の代表のように思われていますし、僕もそう思っています。

しかし、この作品は、いわゆる「初めての不倫」に一喜一憂し、揺れ動く
ο(((^o^;))≡((;>Д<)))o「中年男の心模様」を実に見事に描いています。

まるで東野圭吾さん自身が経験してきたかのような(^_^;) 相変わらずの筆力です!

さて、肝心のストーリーですが、まぁ、どんでん返しもありますし、最後のオマケ「新谷君の話」も、「これはヤバいな(*_*;」と、スゴく恐くなります。

いつも思うことですが、東野圭吾さんの描く女性たちは、いずれも「美しく、妖艶、賢く、クール、冷静沈着」そして、「目的を完遂する為なら、どんな犠牲もいとわない」
一方、男たちは、その女性に翻弄されたり、全てを捧げたり、と、大体が、「女>男」ですね。

この作品は、「ミステリー作家としての東野圭吾テイスト」を求めすぎるとダメだと思うので、サラッと読んでいただけたらと思いますよ。

まぁしかし、「サラッと読めるか?」、「グサグサくるか?」は、あなたの日常生活によって違ってくることでしょう!
(*´∀`)♪

★★★☆3.5です。
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スーパームーンの輝き!

2015年09月28日 | 雑感・日記的な
仕事帰りにビルの合間から覗いた満月の輝きに思わず、シャッターを押しました。

残念ながら月本来の輝きを写すことは出来ませんでしたが、逆に太陽のように見えませんか?

とってもパワーがあるという月にあやかって、運が開けていきますように!
(^人^)
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納得の大作!「その女アレックス」byピエール・ルメートル

2015年09月25日 | 小説レビュー
おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。
檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。
孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。
イギリス推理作家協会賞受賞作。「BOOK」データベースより


数々のミステリー賞を受賞した大作で、前から「読みたいなぁ~」って思っていた作品です!

3部構成になっていて、「1部:起、2部:承・転、3部:結」ってな感じで、物語が「グルンっ!」と大転換する様は圧巻です!

作者の筆力・構成力については言うまでもありませんが、訳者の橘明美さんが素晴らしいと思いますね。

あとがきでも「フランス語に堪能な数名の方の協力なくして出来なかった」と、書いておられますが、ちょっとしたニュアンスが違うだけで読者の受け取りかたは全く違ってきますから、素晴らしい仕事をされたと思いますよ!

色んなところに伏線というか、仕掛けが張り巡らせてあって、「あっ!この記述はこのことか!?」と、クライマックスあたりで、何回も見直しましたよ(^_^;)

いずれにしても、前評判通りの期待を裏切らない大作だと思いますよ!

★★★★4つです!
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そうかぁ...ってなる「宿命」by東野圭吾

2015年09月23日 | 小説レビュー
~高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。
男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。
刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。「BOOK」データベースより


東野圭吾作品らしく、相変わらず読みやすく、引き込まれる内容、展開でしたね。

ラストで、主人公の語りによって一気に明かされる秘密には「おおっ!」となりました。

読んだ人全員が、最後の一行で、「(*´-`)フッ」と、顔がニヤけたことでしょう。

一見、重そうな話ですが、読後には、さわやかな風が吹き抜ける作品です。
★★★星3つです。
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町家でランチ!御幸町「ここら家」

2015年09月21日 | グルメ
今日は、というか、今日も娘たちは、それぞれの部活で留守にしており、嫁さんと二人で、京都文化博物館でやってる「京都アートフリーマーケット」に出掛けてきました!

久しぶりの、手づくり市に来てみると、「やっぱりイイ!」創作意欲を駆り立てられますわ(^_^;)

お昼時になったんで、美味しそうなお店を探しながら、いま京都で一番熱いストリート「御幸町通」をブラブラしてると、どこも数組の行列が出来ていました(^o^;)

せっかくなんで、少し並んで、「 ここら家」さんに入店。美味しいおばんざい定食をいただきました!
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広げすぎたか?「モダンタイムス」by伊坂幸太郎

2015年09月17日 | 小説レビュー
~恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。
けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。
そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。
彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。「BOOK」データベースより


久しぶりの伊坂幸太郎作品です。上下巻なので読みごたえありましたわ(^_^;)

導入部からの引き込まれ感は、相変わらずの迫力です!
奥さんの「佳代子」がミステリアスで、魅力的で、終始雰囲気を盛り上げてくれます!

惜しむらくは、最後のまとめ方ですかね?風呂敷を一杯に広げすぎて、最後は「ギュッ!」とまとめた感じでしたね。

少し違うかも知れませんが、村上龍の「愛と幻想のファシズム」のようでした(^o^;)

★★★星3つです。
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重く清々しい!必読!「クライマーズハイ」by横山秀夫

2015年09月06日 | 小説レビュー
~1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。「BOOK」データベースより


横山秀夫作品は三作目ですが、大作に出会えました!素晴らしい作品です!

後藤正治さんが書いている解説を読めば、さらにスッキリ感が増します。

日航機墜落事故から30年の節目の年に、この小説を読んだことに、不思議な縁を感じました。

筆者自身が、事故当時、文中にも登場する地元のローカル新聞社「上毛新聞社」に勤めていたということもあって、スゴいリアリティーと臨場感があります。

さらに、筆者の圧倒的な筆力によって、読み進めていくうちに、文中の活字が震えているような感覚に陥るほど、心を揺さぶられる小説でした。

ほぼ新聞社の社内でストーリーが進みますので、男臭い雰囲気はありますが、命の尊さやマスコミ、報道のあり方について、考えさせられる小説です。

★★★★星4つです!

映画化されていますし、キャストは魅力的なんですが、これだけの内容を2時間ほどでまとめられるのか?という思いから、「うーん・・・?」という感じですね。

追伸:たまたま、日航機墜落事故の現場にカメラマンとして入った上毛新聞社の方の記事が日経ビジネスのネット配信して、あったのでリンクを貼っておきます。ご参考までに。


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