『断片的なものの社会学』
岸政彦
作者の岸政彦氏は社会学者で、
様々な人の様々な人生を聞き取り調査しています。
そんな著者が、いろんな人生に触れて考えたことを綴ったような、
不思議なエッセイ集。
『誰にも隠されていないが、誰の目にも触れない』というエッセイは、
それぞれの「何事もない、ふつうの」物語に対する深い思いというか、
達観した無意味さというか、が、カラッとした文章で描かれていて、
逆にノスタルジックな感じもする。
って、何言ってんのかわかんない感想を書いてしまった。
が、すごく良い文章だった。
とにかく「断片的」なものにこだわる人なのだなと思う。
自分というか人間全般も、確固たる何かがあるわけではなく、
たくさんの断片の集合体でしかないという。
愛犬が留守中に亡くなった際のエピソードは印象的。
死に際を見せたくなくて留守中に逝ったんだよ的な
知人の「都合の良い擬人化」に怒るエピソードには
激しく共感しました。
最後の章の、採集した人々の断片エピソードの羅列、
とても面白かった。
解釈もストーリーもない断片たち。たまらなく良い。
岸政彦
作者の岸政彦氏は社会学者で、
様々な人の様々な人生を聞き取り調査しています。
そんな著者が、いろんな人生に触れて考えたことを綴ったような、
不思議なエッセイ集。
『誰にも隠されていないが、誰の目にも触れない』というエッセイは、
それぞれの「何事もない、ふつうの」物語に対する深い思いというか、
達観した無意味さというか、が、カラッとした文章で描かれていて、
逆にノスタルジックな感じもする。
って、何言ってんのかわかんない感想を書いてしまった。
が、すごく良い文章だった。
とにかく「断片的」なものにこだわる人なのだなと思う。
自分というか人間全般も、確固たる何かがあるわけではなく、
たくさんの断片の集合体でしかないという。
愛犬が留守中に亡くなった際のエピソードは印象的。
死に際を見せたくなくて留守中に逝ったんだよ的な
知人の「都合の良い擬人化」に怒るエピソードには
激しく共感しました。
最後の章の、採集した人々の断片エピソードの羅列、
とても面白かった。
解釈もストーリーもない断片たち。たまらなく良い。