思惟石

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【読書メモ】2016年5月 ④

2022-06-27 15:44:29 | 【読書メモ】2016年
<読書メモ 2016年5月 ④>
カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。


『紙魚家崩壊』北村薫
プチホラーの短編集。
遠い昔に読んだことがあった。
当時もイマイチと思ったが、今回もやはりイマイチであった。
北村薫作品は、はまらないなあと思うものは、とことんはまらない。

(2011年1月に、イマイチという読書メモが残っていた。
 じゃあ、なんで再読したんだよ。と自分につっこみたい。
 多分、諸星大二郎の『栞と紙魚子』にタイトルが似てるから
 期待してしまったのでしょう。はい、自分が悪い。)



『グラーグ57』トム・ロブ・スミス
『チャイルド44』の続編であり、デビュー二作目。
単品の作品として、十分おもしろかった。
が、一作目に比べちゃうと、やっぱり評価が下がってしまうな。
ソビエトの歴史に関しては、前作では書ききれなかったことを
一生懸命書き込んだなと感じる。
やっぱり続編にしたのはもったいなかったのではなかろうか。
物語の盛り上がりのためにレオがきっつい状況に追い込まれまくった結果、
かなりの超人になってしまった感がある。
フラエラは個人的にとても好ましいし、よく造形されていると思う。
三作目を読むかどうか悩ましい。
シリーズものはどうしても評価が下降していくよね。

(ご存知『チャイルド44』の続編で、
 この後にシリーズ三作目の『エージェント6』があります。
 第一作ではソ連の模範的国民だったレオが
 自分なりに「正義」を模索して選択するという
 内面の変化が見どころだったのです。
 二作目ではハリウッド的ピンチをマッスルで乗り越える
 レオ無双状態になっちゃってて、ちょっと残念。
 一作目が売れた後の二作目って難しいんだなあ、と思う一冊である)
コメント
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