思惟石

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『金融の世界史』 世界史から見ると学びが捗る〜

2025-01-27 17:10:35 | 日記
『金融の世界史』板谷敏彦
バブルと戦争と株式市場 (新潮選書)

『ナントカの世界史』系って
やっぱりおもしろいですよねえ。
今回は「金融」。

新NISAとかふるさと納税とか、
あまり上手く活用できていない私ですが
お金の話しは好きである。

世界最古の法律と言われる「ハムラビ法典」(BC1750年頃)には
貸借の利子率が記されていたそうです。
貨幣はまだない時代でも、貸し借りはあるんだなあ。
人間社会っておもしろい。

中国では紀元前8世紀にもう青銅製のコインが
鋳造されていたそうです。
金貨や銀貨と違って、青銅だから素材の価値はないわけで。
これは権力の大きさによって初めて使用可能な貨幣です。
中国、強い。
さらに宋代には為替手形が流通、その後は紙幣の普及へ。
13世紀に来たマルコ・ポーロが「紙のお金?!」と
驚いたとか。
どこの国の貨幣でも鋳潰せば価値が変わらない金銀より
「紙」ですからね。驚くわ。

フィボナッチ数列で有名なフィボナッチは、
アラビア数字での金利計算マニュアル『算盤の書』(1202年)を
書いた人でもあるらしい。
言われてみれば、ローマ数字(20=XX、70=LXX)では
計算なんかできない。見た目がカッコイイだけです。

金融取引の中心都市の変遷は、
14世紀:ベルギー、ブールージュ
神聖ローマ皇帝マクシミリアンの中央集権化により自治喪失し、
16世紀:アントウェルペン(アントワープ)
スペイン(カトリック)に占領され、プロテスタントが移住し、
17世紀:アムステルダム
フランス革命後のオランダ侵攻とナポレオンのオランダ支配で、
18世紀:ロンドンが栄える。

金融の動きと歴史の動きが見事に連動してますね。
知るとたのしい。

19世紀に入るとイギリスで産業革命、
ロンバルディア商人(ロンバード街)、ベアリング家、
ロスチャイルド家、シュローダー家が英国進出。
鉄道ができると、アメリカが盛り上がり
(鉄道ひきまくる。1899年ニューヨーク市場の63%が鉄道株)
金融の中心も移動。

お、なんとなく現代と地続きになってきたかな?
世界史視点で何かを学ぶの楽しい。

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