崩壊する企業モラル ‐関西電力
‐かつて関西のリーディングカンパニーの一つであった関西電力だが、昨今の連続する不祥事にもはや過去の栄光は見られない。
ここ数年の新聞等で報じられた不祥事は、
1. 原発に絡む関電役員らの福井県高浜町元助役からの金品受領問題
(2019年 関電役員等83人に計3億7千万円)
2. 新電力の顧客情報の不正閲覧と営業活動利用
電力の自由化に伴い激しくなった顧客争奪合戦で、やってはいけない競争相手の新電力の顧客情報を不正閲覧した件
これにともない、23年2月から4月末まで営業活動自粛を発表したが、関電の宣伝コマーシャルは停止したが、なぜか関係会社
のコマーシャルが急に出現。
3. 再生可能エネルギーシステムの不正閲覧
4. 事業者向け電力販売を巡るカルテル事件。
関電、中国電、中部電、九州電の4社による事業者向け電力販売のカルテルを指摘され、首謀したと思われる関電の調査が始ま
るとわかると関電のみがいち早く自主申告抜けで課徴金を免除され、他3社はおいてきぼりで多額の課徴金
5. 配送電部門子会社の一部営業所で法定電圧測定を行わず、虚偽データ報告
6. 関電グループで少なくとも197人が国家資格の不正取得
7. 関電社員による替え玉受験事件
等々、枚挙に暇がない。
その都度、陳謝、二度とこんなことがないよう・・・とお決まりのプレス対応。
そんな中、昨日関西電力から「ガス給湯器や石油給湯器をご使用中のお客様へ」と題する投げ込みパンフが配布された。
「ガス給湯器の取り換え目安は10年程度と言われています。だから初期費用0円~でエコキュートに取替えができるはぴeセットをおすすめ」と言っている。
電化のサブスク提案だが、10年契約となっている。15年、20年契約かと思いきや、10年は責任をもって・・・となるとガス給湯器と何も変わらない話。
現に我が家のガス給湯器(3ケ所給湯)は23年間立派に役割を果たした。毎年の販売代理店による自主点検とガス会社による3年に一度の法定点検で、途中、軽微な修理が1回あったが、随分長持ちしてくれたものだ。
公正取引に抵触する可能性のあるこのような営業活動は、一流企業ではありえないことだろう。社内全体のモラルがゆるゆるになって、管理監督者のモラルも低く、目も届かない状態が今なお続いているのではなかろうか?
今や3流企業に落ちぶれた関西電力が、全社グループ一丸となってかつてのリーディングカンパニーに変容してくれることを期待する。