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旅行記、世相独言

勉強一筋 - メンロパーク - (異文化体験5 テーマ探しの旅2)

2010年04月18日 18時27分11秒 | 異文化体験_北米
(写真はクリックで拡大します)

勉強一筋 -メンロパーク-  1983.9.18~22


機窓から見たゴールデンゲートブリッジ

 DATE21プロジェクトも専門リサーチャー同士の会議を設ける所まで来た。日本で調べ上げた事をベースに、SRIの専門家と討議するのが今回の目的である。4つの分野を一人ずつ分担し、三日間の日程で詳細な詰めとターゲットの絞込みを行わなければならない。

 4月のゆったりとした旅とは異なり、今回はハードスケジュールである。早朝から夕刻まで1テーマずつ、SRIの専門家のプレゼンテーションに対し疑問点をぶつけ、自らの考えを主張し討議するのであるが、彼らも仕事を貰おうと売り込みに必死である。

    
    スタンフォード研究所(SRI) 上空写真と本部玄関


 彼らは自らの専門領域に誇りを持っており、極端な言い方をすれば企業は自らの目的を達成するための止まり木に過ぎないと思っている。これは特に研究者に多く見られる傾向である。スピンオフは日常茶飯事で、特にSRIのような研究機関では立派な業績を挙げれば企業からスカウトされたり、自ら起業家に変身したりする場合も多い。また、自らの専門領域が生かせる求人があると容易に研究者が移籍していく。春に我々のプロジェクトをコーデイネートしていた研究マネジャーが、秋にはもう変わっているという事態に我々は驚くと共に、米国ビジネスの活力のようなものをひしひしと感ずる。

 
     常宿となったマーメイド・イン          午後のひと時、モーテルのプールサイドで。

 彼等の必死の売り込みと、そこに矛盾・問題点を見出し事業化評価を行おうとする我々との討議。そんな緊迫した雰囲気の中で会議は進められていく。ホテルに戻っても、翌日の討議に備え遅くまで自らの担当分野のチェックに勤しむという今までの海外出張とは少し趣の異なる日々が続く。ちなみに小生はこのプロジェクトのリーダーとして、又専門リサーチャーとして一つのテーマを分担。テーマ名は、Rechargeable-Solar-Battery。

     
 世界で一番旨いスペアリブを食わす店「マッカーサーパーク」  スーパーマーケット「ペイ・レス」のロゴ

  スタンフォード・ショッピング・センター


 周囲に何もないメンロパークという学生街は、そう言った意味では最高の環境である。
 例の旧駅舎を改造したレストラン「マッカーサーパーク」でのスペアリブ、PAY LESSでのカリフォルニアオレンジの買出し、スタンフォード大学ショッピングセンターでの買物、日課となったこれらの楽しみ以外に何もすることがない。

 予定された日程を有意義に過ごした我々、最後の夜はパラアルトの日本食レストランにSRIの専門家を招き、さよならパーテイ。
 明日からは行動を別にして、小生とM君はオハイオ州コロンバス・バテル研究所へ、U君は西海岸の別の大学に、M氏とT氏はカーネギーメロン大学を訪ねる。


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