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旅行記、世相独言

本番にハプニングはつきもの? -ミラノ-(異文化体験18 世界ガス会議の旅4)

2011年11月13日 23時19分19秒 | 異文化体験_西欧
(写真はクリックで拡大します)

本番にハプニングはつきもの? -ミラノ-  1994.6.15~6.26

 第19回世界ガス会議 5000人の開会式風景

 午前10時、オーケストラの生演奏にあわせて、マルチビジョンにシシリー島からミラノに至るイタリアの観光名所が名画のシーンと共に映し出され、イタリアらしい雰囲気の中で第19回世界ガス会議の開会式が始まった。イタリアのM会長ご自慢の企画である。

 マルチスクリーンは日本のパイオニア製、M会長ご自慢の企画

 が、どうしたことか? マルチビジョンの映像が途中で止まってしまう。再度最初からやり直し。しかし結果は同じ。3度目は諦めてオーケストラがそのまま演奏を続行させる。と、しばらくすると日本のパイオニア製のマルチビジョンに5000人の出席者の期待が通じたのか、イタリアン・フィルムの名画シーンがオーケストラの音楽に同調して映し出された。よかった、よかった。

 
     (左)開会式チケット                   (右)座席エリア指定

 関係者席に座る小生の前には、SPに囲まれたロシアのチェルノム・イムジン首相の顔も見える。ミラノ市長の歓迎の挨拶、IGU・M会長、イタリア産業省次官、チェルノム・イムジンロシア首相のスピーチが続く。M会長がロシア首相を招聘したようで、彼の人脈と、欧州ガス市場とロシアとの緊密な関係が窺い知れる。5000名の参加者のうち、日本からは250名。欧州以外では最多参加国となった。

 開会式の後、展示会場に直行すると、既に日本ブースには日本からの視察ミッションのおじさん達が焼き鳥と冷酒で大賑わい。彼等のために用意したわけではないのだが。果たして間もなくやって来るIGU幹部の巡視に残っているやら? 運営係に注意をして、正午に始まる展示会場のテープカットに出向く。

 展示会場・日本ブース内の休憩コーナー

 日本ブースでは、常時11名の説明要員とイタリア人コンパニオン3名、和服姿の日本人コンパニオン2名、それに日本の設営会社のスタッフ数名等が運営にあたっている。設営会社の責任者 I 嬢も和服姿となって、来場のご婦人に和服を着てポラロイド写真を撮るサービスを提供しているが、これが結構うけている。

 午後からオーディトリアムで基調講演が始まり、本格的にA~Kまである各委員会のセッションもスタートする。基調講演の最初はインドネシア・プルタミナのA総裁が務める。

 フィエラ・ミラノでのガラ・ディナー(5000人が同じ食器で同じ食事を)

 夕刻20時30分から、フィエラ・ミラノのいくつものホールをぶち抜いたガラ・ディナーが開催される。その前にフォーシーズン・ホテルで米国ガス協会主催のレセプションが18時から開催されているので顔を出す。アメリカガス協会会長や事務局長らが出迎えてくれる。飲み物とカナッペだけのシンプルなレセプションであった。

 その足でガラ・ディナー会場に向かう。同じ食器、同じ食事で5000人が一堂に会する晩餐会となると日本ではとても出来そうにないが、この辺のインフラが整っている欧州はたいした物である。

 ガラ・ディナーで同席したマレーシアのVIP

 しかし、小生はそうゆっくりと出来ない。というのも、明日のレセプションに備えてスカラ座ピックアップメンバーで組織するミニオーケストラがリーダーのマンションで練習中、是非見に来てくれと言う。
 何とかメイン・ディッシュを食してから、同席のマレーシアのVIPに別れを告げてミラノ市郊外のマンションにアローラおばさんと担当のM君の3人で訪ねる。彼らとは初対面である。オープニングに採用した「タンゴの警句」という曲とフィナーレで使う次回開催国デンマークの民謡「ワンダフル・コペンハーゲン」を聞き、日本民謡も取り入れたプログラムに満足の意を表する。

 今日の開会式といい、ホテルS氏のおたふく風邪の件といい、入念に入念を重ねた準備にもハプニングはつきものである。明日のレセプションは如何あいなるや?


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