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旅行記、世相独言

中国諸事情 -北京-  1994.9.14~9.20 (異文化体験21 改革解放の国の旅6)

2012年05月04日 11時35分02秒 | 異文化体験_アジア
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中国諸事情 -北京-  1994.9.14~9.20

 まるで信じられない景色が目に飛び込んでくる。ガラス張りの超高層ビル群、色彩豊かな広告塔、しかも英語表示。街中にあふれる車。それ以上の道路を埋め尽くす自転車の洪水。人民服とはおよそほど遠いファッショナブルな服装。本当にここは中国か?とすれば小生の既存のイメージがまるで間違っていたのか。

 ガスチャイナの展示会場で見たあの好奇心と熱気に包まれた商売への飽くなき追求心。我々が「中国市場ではこんなもので良いだろう」と判断したものが、実は彼らはその先のものを要求している。

 鄧小平が言う早く裕福になる汽車に乗ろうと、誰もが必死である。しかし、沿海部と内陸部の格差は広がるばかり。内陸部の人間は汽車に乗り遅れると焦らないのだろうか?
 平等を旨とした社会主義経済から市場経済への急速な移行は、人々に夢を与えつつ、一方で不平不満が増大する要素を内在している。


 
                           中国石油天然気総公司にて

 19日、20日と北京市公用局、中国石油天然気公司を訪ねる。
 今の市場経済化のスピードは多大なエネルギー資源を要する。中国は石油のネット供給国であるが、まもなくネット輸入国に変わる。

 中国の石油需給推移(1994年でネット輸出国から輸入国へ)

 豊富な石炭は内陸部にあるため輸送手段の整備が追いつかず、今内陸部の天然ガスをパイプライン輸送して都市部で活用しようとする計画があっちこっちで浮上している。
 これらの計画は、欧米先進国資本の投資ターゲットとなり、エンロンやBGplc(ブリティッシュガス)等がビジネスチャンスとばかり虎視眈々と狙っている。
 
 国内消費は急速に拡大しており、万里の長城へ行ったハイヤーの兄弟も自ら投資して車を手に入れ輸送ビジネスで儲けようとしている。マクドナルド・ハンバーガーも決して安くはないが、近代化の象徴的メニューには列を作って購入している。
 北京友誼商店や貴友商場に並ぶ商品も、品質によってクラス分けされているとは言え品質も良くなり、そのデザインや包装等においても中国のイメージが今変わろうとしている。

 北京空港の空港利用料

 明日からは、もう一つの大都市、上海。これは楽しみだぞ!