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旅行記、世相独言

これまたビックリ、とんでもない開発 -上海-(異文化体験21 改革解放の国の旅7)

2012年05月11日 23時56分20秒 | 異文化体験_アジア
(写真はクリックで拡大します)

これまたビックリ、とんでもない開発 -上海-  1994.9.20~9.23

 上海での宿舎、南京西路に近いヒルトンホテル

 20日午後の便で北京から上海に移動、同行の4人と上海空港に降り立つ。小生の出向元の会社と交流関係にある上海煤気公司の出迎えを受け、車で宿舎の南京西路に近いヒルトンホテルにチェックイン。

       
(左)ホテルの夜景(参考)     (右)月餅(ラウンジでは直径30cmの月餅も完売)

 中秋節(15日前後)のこの頃は月餅を食べるようで、ホテルのラウンジでは直径30cmもあろうかというジャンボ月餅が売られている。ホテルの部屋にも小さな月餅が配られていて、中秋の名月でも見ようかとホテルの外を散策する。


 上海煤気公司本社ビル(右奥の高層ビル) 

 翌朝、迎えの車で上海煤気公司本社を表敬訪問。総経理との挨拶の後、会社概要の説明を受ける。北京の公営に対し上海は民営の色濃く、多角化も進めており活気がある。
午後は浦東地区にある浦東製造所を見学。黄浦江の川向こうの広大な地域=浦東が今熱く燃えている。

 浦東(pudon)への入口の一つ 南浦大橋

 1994 ⇒ 2012 
(左)完成間際の総工費8.3億元、高さ467.9m「東方明珠電視塔」 (右)参考写真

 改革開放の先陣を切る上海のもう一つの顔が今ここに創られようとしている。南浦大橋を渡るとそこは浦東、欧米、日本の企業が我先にと資本進出し、あのヤオハンまでもが巨大ショッピングモールを造ると言う。旧市街の狭い道に比べ、浦東新区は未来に向けた都市計画の下、道も広く様々な未来型都市基盤施設が整備されつつある。2ケ月後には総工費8.3億元の高さ467.9mの東方明珠電視塔が完成する。

 上海煤気公司の浦東ガス工場(李鵬筆の浦東煤气厰) 

 上海煤気公司の浦東製造所もエネルギー供給の役割を持って建設された工場であり、その工場門には李鵬首相(当時市長)の筆になる石造文字が張り付けてある。
李鵬や江沢民等、歴代上海市長は中央政界での実力者でもあり、共産党総書記にまで登りつめた人も多い。現市長の黄菊氏も将来が有望視されている。上海勢力が中国中央政界を牛耳っているとも言われており、北京勢力と対抗している。一昔前の東京と大阪の関係に似ている。

 浦東工場は石炭ガスの工場で、その環境対策には随分気を使っている。しかし、急速に増大するエネルギー需要に対処するため、浦東に天然ガスを導入しようというプロジェクトがある。渤海の海底ガス田から持ってくるという案とLNGの案が検討中とか。


 上海虹橋空港近くの夢上海酒楼での招宴
 
 夕刻は、空港に近い虹橋地区・夢上海酒楼で上海煤気公司・総技師長による招宴。オープンして1年半ほどの広東料理の店で上海の新しい夜を演出するレストランという有名な店だそうだ。ここでもカラオケが人気で「東方の真珠」をリクエスト。大阪に何度も行っている陽気な総技師長のSさんとの歌比べが夜遅くまで続いた。

←外灘の西洋建築群→

 上海は、中国の他の都市に見られる歴史的観光名所は比較的少ない。外灘の魔界時代のモダンな西洋建築群と江南の庭園「豫園」位のもの。租界時代から経済の中心として栄え、政治都市北京に対し、国際経済都市上海として発展してきた。

 
(左)今年は建国45周年の年(人民広場) (右)新設なった上海博物館(夜のTVNewsは竣工セレモニー報道が)

 今年は建国45周年の節目の年。街の至る所に「祝中華人民共和国成立45周年」の赤垂れ幕が見られる。
 1990年の党大会で開発決議し、上海の更なる飛躍に向け今まさに取り組んでいる浦東大開発。

 10年後の上海はどうなっているであろうか?