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エルミタージュ(1) 王朝文化と買い漁った名画 2015.07.09
「エルミタージュ(隠れ家の意)」を博物館というべきか、美術館というべきか。私はあえて博物館と言いたいのだが。300万点とも言われる美術工芸品もさることながら、かつての宮殿建築の素晴らしさも加味すれば、博物館が適しているように思う。しかし、一般には美術館で知られているので、ここでもエルミタージュ美術館と呼ぶことにする。
(左)宮殿広場右側に冬宮(エルミタージュ) (中)エルミタージュ全景 (右)宮殿広場左側に旧参謀本部
ホテルを10時に出発し、「宮殿広場」に到着したのは10時半ごろ。右手に「エルミタージュ」、左手に「旧参謀本部」の巨大な建物に囲まれた広大な広場の中央には、ナポレオン戦争の勝利記念の「アレクサンドルの円柱」がそびえている。
(左)美術館案内書(上から旧参謀本部、アレクサンドルの円柱、エルミタージュ) (右)1階の案内
(左)2階の案内(見どころ沢山) (右)3階の案内(多くは旧参謀本部内に移設展示)
エルミタージュ美術館は、4つの建物から成り立っている。ピヨートル大帝の娘エリザヴェータ女帝によって建てられた「冬宮」を中心に、「小エルミタージュ」、「旧エルミタージュ」、「新エルミタージュ」からなる巨大複合美術館である。
ヨーロッパを訪問する機会の多かった私は、各国の名だたる美術館、博物館を見て回ったが、これほどの展示空間と展示内容が多彩な美術館は初めてである。
エルミタージュ美術館の誕生は、一般的にエカテリーナ2世が1764年ベルリンの商人ヨハン・エルンストから西欧絵画コレクション225点を購入した時とされており、美術館では現在250周年記念行事が続いている。
(IBM支援による立派なHPが出来ている。ホームページ:http://www.hermitagemuseum.org/wps/portal/hermitage/)
(左)エルミタージュ美術館のホームページ
美術館入館に際し、いくつかの注意点がある。一つは大きなバッグ(A4大程度やリュックサック)は持ち込めずクローク預かりとなるので小型バッグを利用すること、写真はノーフラッシュであればほとんどの場所が撮影可能。宝物庫の見学には一般入場券とは別にチケットが必要、等々。
(左)美術館入館チケット(宝物庫11時予約) (中)入口装飾 (右)日本語解説書(何種類かあります)
我々の宝物庫の見学予約時刻が11時。それまでの間、新エルミタージュ1階の古代エジプトの間やユピテルの間を見学。これらの常設展示の説明は資格を持った外部説明員が可能のようだが、11時からの宝物庫の説明は美術館員が直接行う。我々のグループの美術館員は極めて熱心に長時間の説明をしてくれた。宝物庫の写真撮影は禁じられており、HPから一部ピックアップして掲載した。
(左)1階 ユピテルの間 (中)ローマ神話の大神ユピテル像 (右)アルタイ・コルィヴァニの大装飾瓶
(左・中・右)宝物庫(写真撮影禁止)の所蔵品の一部(ホームページより)
エルミタージュ美術館には、レストランと称せられるものがなく、カフェで簡単なサンドウィッチと飲み物程度で済ますことになる。お昼時はインターネットカフェ周辺は、人でごった返しており、ゆっくり食事・休憩することも出来ない有様だ。
(左)インターネット・カフェ(軽食しかない、お昼時は大混雑)
午後は、いよいよ2階の華麗な宮殿装飾とイタリア・オランダ・フランドル・スペイン等の世界的名画との出会いが始まる。4つの建物は複雑につながっており、正直説明員なしで効率的に見て回るには技能や経験が求められる。
(左・中・右)圧倒される絢爛豪華な冬宮の正面玄関(大使の階段ともヨルダンの階段とも言われる)
(左)ピヨートルの間(小玉座の間) (右)イタリア人画家による「ピヨートル1世とミネルヴァ(女神)」)
(左)ロシアの美少女 (中)美術館から見たネヴァ川の風景 (右)1000㎡超の冬宮最大のホール「紋章の間」
(左・中)1812年祖国戦争(対ナポレオン戦争)の間とアレクサンドル1世の肖像(正面奥) (右)当時貴重な孔雀石の装飾品
(左)大玉座の間(ゲオルギウス(ロシアの守護聖人)の間) (右)玉座(ロマノフ朝の紋章 双頭の鷲)
(左)パヴィリオンの間 (中)ジェームス・コックス(英)の孔雀時計 (右)床の見事な8角形のモザイク
(左)旧エルミタージュの階段(この隣の間から名画が始まる)
3階には19~20世紀の著名な欧州美術作品(セザンヌ・ゴッホ・ルノアール・モネ・ゴーギャン・マティス・ピカソ等々)が展示されていたが、現在旧参謀本部の建物に新たな展示場所が整備されつつあり、そちらに移動しての観賞となる。これら2階の中世および旧参謀本部の近世の世界的名画については、エルミタージュ(2)で紹介します。
エルミタージュ(1) 王朝文化と買い漁った名画 2015.07.09
「エルミタージュ(隠れ家の意)」を博物館というべきか、美術館というべきか。私はあえて博物館と言いたいのだが。300万点とも言われる美術工芸品もさることながら、かつての宮殿建築の素晴らしさも加味すれば、博物館が適しているように思う。しかし、一般には美術館で知られているので、ここでもエルミタージュ美術館と呼ぶことにする。
(左)宮殿広場右側に冬宮(エルミタージュ) (中)エルミタージュ全景 (右)宮殿広場左側に旧参謀本部
ホテルを10時に出発し、「宮殿広場」に到着したのは10時半ごろ。右手に「エルミタージュ」、左手に「旧参謀本部」の巨大な建物に囲まれた広大な広場の中央には、ナポレオン戦争の勝利記念の「アレクサンドルの円柱」がそびえている。
(左)美術館案内書(上から旧参謀本部、アレクサンドルの円柱、エルミタージュ) (右)1階の案内
(左)2階の案内(見どころ沢山) (右)3階の案内(多くは旧参謀本部内に移設展示)
エルミタージュ美術館は、4つの建物から成り立っている。ピヨートル大帝の娘エリザヴェータ女帝によって建てられた「冬宮」を中心に、「小エルミタージュ」、「旧エルミタージュ」、「新エルミタージュ」からなる巨大複合美術館である。
ヨーロッパを訪問する機会の多かった私は、各国の名だたる美術館、博物館を見て回ったが、これほどの展示空間と展示内容が多彩な美術館は初めてである。
エルミタージュ美術館の誕生は、一般的にエカテリーナ2世が1764年ベルリンの商人ヨハン・エルンストから西欧絵画コレクション225点を購入した時とされており、美術館では現在250周年記念行事が続いている。
(IBM支援による立派なHPが出来ている。ホームページ:http://www.hermitagemuseum.org/wps/portal/hermitage/)
(左)エルミタージュ美術館のホームページ
美術館入館に際し、いくつかの注意点がある。一つは大きなバッグ(A4大程度やリュックサック)は持ち込めずクローク預かりとなるので小型バッグを利用すること、写真はノーフラッシュであればほとんどの場所が撮影可能。宝物庫の見学には一般入場券とは別にチケットが必要、等々。
(左)美術館入館チケット(宝物庫11時予約) (中)入口装飾 (右)日本語解説書(何種類かあります)
我々の宝物庫の見学予約時刻が11時。それまでの間、新エルミタージュ1階の古代エジプトの間やユピテルの間を見学。これらの常設展示の説明は資格を持った外部説明員が可能のようだが、11時からの宝物庫の説明は美術館員が直接行う。我々のグループの美術館員は極めて熱心に長時間の説明をしてくれた。宝物庫の写真撮影は禁じられており、HPから一部ピックアップして掲載した。
(左)1階 ユピテルの間 (中)ローマ神話の大神ユピテル像 (右)アルタイ・コルィヴァニの大装飾瓶
(左・中・右)宝物庫(写真撮影禁止)の所蔵品の一部(ホームページより)
エルミタージュ美術館には、レストランと称せられるものがなく、カフェで簡単なサンドウィッチと飲み物程度で済ますことになる。お昼時はインターネットカフェ周辺は、人でごった返しており、ゆっくり食事・休憩することも出来ない有様だ。
(左)インターネット・カフェ(軽食しかない、お昼時は大混雑)
午後は、いよいよ2階の華麗な宮殿装飾とイタリア・オランダ・フランドル・スペイン等の世界的名画との出会いが始まる。4つの建物は複雑につながっており、正直説明員なしで効率的に見て回るには技能や経験が求められる。
(左・中・右)圧倒される絢爛豪華な冬宮の正面玄関(大使の階段ともヨルダンの階段とも言われる)
(左)ピヨートルの間(小玉座の間) (右)イタリア人画家による「ピヨートル1世とミネルヴァ(女神)」)
(左)ロシアの美少女 (中)美術館から見たネヴァ川の風景 (右)1000㎡超の冬宮最大のホール「紋章の間」
(左・中)1812年祖国戦争(対ナポレオン戦争)の間とアレクサンドル1世の肖像(正面奥) (右)当時貴重な孔雀石の装飾品
(左)大玉座の間(ゲオルギウス(ロシアの守護聖人)の間) (右)玉座(ロマノフ朝の紋章 双頭の鷲)
(左)パヴィリオンの間 (中)ジェームス・コックス(英)の孔雀時計 (右)床の見事な8角形のモザイク
(左)旧エルミタージュの階段(この隣の間から名画が始まる)
3階には19~20世紀の著名な欧州美術作品(セザンヌ・ゴッホ・ルノアール・モネ・ゴーギャン・マティス・ピカソ等々)が展示されていたが、現在旧参謀本部の建物に新たな展示場所が整備されつつあり、そちらに移動しての観賞となる。これら2階の中世および旧参謀本部の近世の世界的名画については、エルミタージュ(2)で紹介します。