秋吉台・萩・津和野、60年ぶりの旅
(その5)安野光雅美術館を訪ねて
2023.10.12-14
萩・津和野を中心に一人旅をしたのはおよそ60年前のこと。当時、山陰の小京都と宣伝されていた津和野は印象深い街であった。60年ぶりの再訪、大いに楽しみだ!
(写真等はクリックで拡大します)
初日 :大阪‐新山口‐角島大橋‐元乃隅神社‐長門湯本温泉
二日目:長門湯本温泉‐秋吉台‐萩
三日目:萩‐津和野‐瑠璃光寺‐新山口‐大阪
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【2023年10月14日(三日目最終日)】
《津和野 安野光雅氏とその美術館》
安野光雅氏は、大正15年(1926年、昭和元年)3月20日、島根県津和野町の今市通りで生まれ、1950年美術教員として上京、1961年画家として独立。1968年文章がない絵本「ふしぎなえ」で絵本界にデビュー、以降独創性豊かな数々の作品を発表。2012年文化功労者に選出、2020年12月24日没。
代表作:ふしぎなえ、ABCの本、天動説の絵本、旅の絵本シリーズ、繪本平家物語、繪本シェイクスピア劇場、御所の花、野の花と小人たち、など。
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津和野町立安野光雅美術館 入館チケット(800円) 案内書
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安野光雅氏の紹介と代表的な作品例
私が氏の作品に興味を持ったのが、旅の絵本シリーズの優しい絵。旅の絵本シリーズに描かれた景色が、私の50度に及ぶ海外渡航で目の当たりにした景色と同調し、大いに癒されるのである。
津和野の美術館訪問時に開催されていたのが、第1展示室に「安野光雅の日本探訪」。旅好きな氏が安曇野、津和野をはじめ日本の原風景をスケッチした作品をメインに、ちくま文学の森や宮沢賢治全集の装丁等が展示されている。第2展示室は「あいうえおの本」が展示。
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アトリエスペースの再現 館内紹介 現在の展示作品一覧(一部例)
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日本探訪展示の一例(美術館HPより 左:安曇野八坂村の秋 右:津和野機関車) カナリア王子
これらの作品を見ていると、安野氏の頭の片隅に津和野が日本遺産の源となった「津和野百系図」があり、氏もまた日本国中を旅しながら日本の原風景百系図とでもいうべき作品群を描いたのではなかろうかと思わせる。
おりしも同時期、大阪あべのハルカス美術館で安野光雅展(2023.9.16-11.12)を開催していたので、多くの作品が大阪に行っており、少し心配していたのだが、ゆっくり鑑賞の出来る心地よい大きな空間の展示棟と懐かしさを覚える木造校舎の学習棟等に驚くほどの膨大な氏の作品や書物が展示されており、その精力的な活動に驚かされた。
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玄関ホール・ロビー・売店 旅の絵本シリーズⅥデンマーク編 ロビー展示の「おおきなもののすきなおうさま」
氏の作品を一つ買って帰ろうと思い、膨大な作品群から、旅の絵本シリーズⅥ デンマーク編を選んだ。市庁舎前噴水、ストロイエ、オーデンセ、アンデルセン、チボり、ホテル・ダングレテール、ジョージジェンセン、ロイヤルコペンハーゲン、ニューハウン、レストラン・フィスク、人魚姫等々、デンマークは私にとってイタリアに次いで思い出深い地である。この旅の絵本シリーズは、世界各国語版で出版され好評を博しているようだ。
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あべのハルカス美術館での安野光雅展
あべのハルカス美術館で開催されている「安野光雅展」は、帰阪後の10月27日に訪れた。氏の生前に企画され、コロナ禍のため本年開催となってしまったが、この展示会を見ることなく2020年12月に他界されたのは残念なことである。
この展示会では、氏の様々な活動・作品が一堂に展示されている。第1章:ふしぎの世界(ふしぎなえ等)、第2章:科学のおはなし(天動説の絵本)、第3章:空想と旅の風景(旅の絵本Ⅵ)、第4勝:物語の世界(繪本三國志)、第5勝:懐かしの風景、第6勝:本と芝居のポスター等々。
旅の絵本シリーズでは「Ⅵデンマーク編」が紹介されている。恐らく氏が初めて渡欧された国がデンマークで、相当印象深かったのであろう。かく言う私も先述の通り思い出深い国である。
展示会の売店で、「絵のある自伝」という文庫本を買った。安野氏の沢山の挿絵がある自伝で、これからゆっくり読ませてもらおう。
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デンマーク・コペンハーゲンのニューハウン(左:作品 右:実写) 文庫本:絵のある自伝
最後に、あべのハルカスで撮影が許された作品(「第1章:もりのえほん」より)をご覧いただいて、この絵に隠れている動物たちを捜してみて下さい。あなたはいくら見つけることが出来ましたか?(クリックして下さい)
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(左:うま、おおかみ2匹、くま2匹、らいおん、はと、さかな、人の顔2つ、まほうつかい)
(中:ハゲコウ(コウノトリの一種)、こぶうし、まんとひひ、たぬき、こぐま、らま、きりん、ぺりかん、きたきつね)
(右)はと、だちょう、がちょう、おしどり、ぺんぎん、からす、ねこ)
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