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旅行記、世相独言

秋吉台・萩・津和野、60年ぶりの旅(その4)津和野探訪

2023年11月08日 23時18分42秒 | 異文化体験_日本
秋吉台・萩・津和野、60年ぶりの旅

(その4)津和野探訪

2023.10.12-14

 萩・津和野を中心に一人旅をしたのはおよそ60年前のこと。当時、山陰の小京都と宣伝されていた津和野は印象深い街であった。60年ぶりの再訪、大いに楽しみだ!

初日 :大阪‐新山口‐角島大橋‐元乃隅神社‐長門湯本温泉
二日目:長門湯本温泉‐秋吉台‐萩
三日目:萩‐津和野‐瑠璃光寺‐新山口‐大阪

             今回の旅の周遊地
(写真等はクリックで拡大します)

【2023年10月14日(三日目最終日)】
《津和野探訪》
             津和野観光地図

 萩観光ホテルを10時前に出て、津和野に着いたのは11時過ぎ。山口線を走ったSLが鎮座する新装なった津和野駅。その駅前の駐車場(500円/日)に車を入れると、津和野町日本遺産センターに立ち寄ると駐車料が無料になると言うので早速本町通りの日本遺産センターへ。
        
   駅前展示の山口線を走ったSL            津和野観光案内書

 津和野百景図や鷺舞等の町の文化を紹介する展示コーナーがあり、入館料400円を払うと駐車料500円が無料に、かつ町の商店で使える500円クーポンが貰える。夫婦だと800円が1500円に化ける。
            
      津和野町日本遺産センター              センター内展示内容

 津和野百景図は、吉見、坂崎、亀井三家が築いた津和野の街と文化を、元藩士栗本里治が廃藩後に亀井氏の依頼で江戸時代の藩内の様子を100枚の絵と解説でまとめたもの。平成27年第1号日本遺産(全国で18件)に認定されている。
およそ1時間弱、津和野百景図、鷺舞、鏑流馬、津和野踊り、夜神楽等の津和野にまつわる文化を勉強して、本町通りを散策。
  
 津和野百景図とは   ユネスコ無形文化遺産{風流踊り」一つ「鷺舞」  黒覆面に白鉢巻きの津和野踊り    


 津和野名物「源氏巻」のお店に寄って早速クーポンで試食・購入。このお菓子、吉良上野介や忠臣蔵とも関係があるそうな。
           
                  本町通り竹風軒の津和野銘菓「源氏巻」

本町通りの先が殿町通り。役場「津和野庁舎」や藩校「養老館」等があり、掘割には60年前同様大きな鯉が泳いでいる。この日は駅伝マラソンを開催しており、庁舎の前が襷の受渡場所のようで人だかりが。
  
  古くからの店が多い本町通り             掘割に鯉が泳ぐ風景で有名な殿町通り

 この町が生んだ著名人となると、坂崎出羽守、西周、森鴎外、そして安野光雅(1926-2020)。
 森鴎外の墓   安野光雅美術館

今回の旅の主たる目的の一つが「安野光雅美術館」の訪問である。詳しくは、次回「津和野安野光雅氏とその美術館」に譲ることに。

 学生時代は国民宿舎青野山荘に泊まって終日街を歩き周り、蒙古の襲来に備えて吉見氏が築いた津和野城址から正面の青野山(908m)や眼下の津和野市街を眺めたりしたのだが、ぼつぼつ津和野を離れる時間となった。
   
60年前国民宿舎青野山荘で教示された名所 標高362mにある山城(三本松城とも) 城跡から見る津和野の街と青野山

 乙女峠のマリア聖堂だけ車で立ち寄ることに。駐車場所から急な坂を登らねばならない。
明治元年から始まった浦上四番崩れ(長崎の隠れキリシタンの一斉検挙)で捕らえられたキリスト教徒153名が当地に移送され、改宗拷問を受け37名が殉教したようだ。その際、一人の青年が聖母マリアに似た女性を見たとの話から、日本で唯一聖母マリア降臨の地として慰霊の乙女峠マリア聖堂が建てられたもの。
  
  乙女峠のマリア聖堂        日本で唯一聖母マリアの降臨の地と言われている     聖堂の中

 津和野の太皷谷稲荷神社を車窓に見ながら新山口までは山口市内の渋滞も考慮して2時間ほどと想定。途中、瑠璃光寺の国宝五重塔見物を時間調整に出発。残念ながら大内氏建立の五重塔は現在改修中であった。
         
      瑠璃光寺の国宝五重塔(改修中で残念)        大内弘世公の像

 新山口返車は17時過ぎ。18時11分ののぞみまで構内の三代目網元魚鮮水産で「おいでませ御膳」の夕食。郷土料理の瓦そばがついている。そういえば長門温泉の夕食にも瓦そばがあった。熱した瓦で温めた茶そばをつゆにつけていただく。
         
     新山口駅の構内にある三代目網元魚鮮水産        おいでませ御膳

 石州(島根)、三州(愛知)、淡路(兵庫)が瓦の三大産地。特に石州瓦は来待という釉薬を使用する赤褐色の瓦で、新幹線から見る村々の屋根が赤褐色に統一され美しい景観を見せている。
 3日間、良い天気に恵まれたが、夜の大阪は雨。60年を遡った旅であった。



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