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旅行記、世相独言

ヒエログリフとカルトゥーシュ -エドフ & コム・オンボー (異文化体験41 五千年の時空を超えた旅4)

2014年04月18日 16時48分12秒 | 異文化体験_アフリカ
(写真はクリックで拡大します)

ヒエログリフとカルトゥーシュ ―エドフ&コム・オンボ― 2008.12.21

 今日はルクソールからアスワンまで230kmのバス移動。7時30分の出発である。

 古代エジプトの特徴の一つに、3000年の長きにわたって王一人が神々と人間との仲介役をしたことが挙げられる。
 ファラオは新王国以降の王の呼び名で、それ以前のペル・アア(大きな家)が転じたものと言われている。

 カルトゥーシュは、ヒエログリフの王名を囲んだ楕円形の王名枠。「永遠」を示す「シェン」(Ωとよく似た文字)という文字を引き伸ばして描いたもの。ヒエログリフを語る上で、ナポレオン、ロゼッタストーン、シャンポリオンといった所は良く知られた話である。

            
 ヒエログリフとアルファベット               マイネーム入りのTシャツ 

 バスの中で、カルトゥーシュで自分の名前を囲ったTシャツの注文取りが始まった。エジプト綿は毛が長く丈夫なことで知られている。
 プリントでなく刺繍で飾られるのが味噌のようで、1枚1500円の注文は好調である。ちなみに、皆さんもヒエログリフで自分の名前を書いてみては如何でしょう?。 小生も自分用に注文したのが上の写真のTシャツ。


                
(左)エドフ・ホルス神殿入場券とコム・オンボ神殿の入場券   (右)エドフ・ホルス神殿の塔門と見事なレリーフ        

 かつての上エジプトの州都エドフには、ホルス神殿がある。高さ36mの巨大な塔門にはスケールの大きなレリーフが刻まれている。神殿の主のホルス神は、はやぶさの頭部を持つ天空の神。オシリス神とイシス神の子供である。この神殿そのものは紀元前200年代に築造されたようだ。

        
(左) 巨大な列柱式神殿の正面                  (右)列柱式神殿前のホルス神像

        
(左)神殿至聖所の内部                      (右)見事なレリーフが残っている

               
(左)列柱式神殿上部の門には往時をしのばせる色彩が残っている    (右)別のホルス神   

 Tシャツ1枚で汗ばむ陽気である。見物を終えて時間待ちに休憩所に寄ると、「ドリンク類を買うとお釣りOK!」という店員の声。
早速、15L.E.のファンタに50L.E.札を出すと35L.E.が小銭になって戻ってきた。これでやっと1L.E.のトイレも大丈夫。
 バスの運転手もミネラル2本1$で提供しているが、暑さと乾燥で喉が渇くのか飲料水が良く売れる。

  エドフからコム・オンボへの道中にて(ナイルを行きかう船)


 コム・オンボはアラビア語でオリンポスの丘という意味だそうだが、ナイル河畔の丘に聳え立つコム・オンボ神殿は、プトレマイオス朝(紀元前300年代)の建物。ホルス神とソベク神(ワニの神)を祭るため2重構造の神殿になっている。ナイロメーター(水位計)やワニのミイラも見ることが出来る。

        
     (左・右)コム・オンボ神殿(左の入り口はホルス神を、右の入り口はソベク神=ワニの神を祀る)

          
(左)ここでも見事なレリーフが残っている            (右)干からびたワニのミイラも見ることができる


    
(左・中)ナイロメーター(ナイル川の水位計) (右)アスワンから北へ50km かつて水路の要衝であったコム・オンボ


 アスワンへの幹線道路には、いくつもの検問所がある。観光警察の警察官が銃を手に何することもなく時間を過ごしている。また、通りすがりの小さな集落では、ガラベーヤを着た男達が何するわけでもなくたむろしている。

  
(左)ナイル河畔・コム・オンボ神殿横の緑の農地    (中)沿道の女子学校、休憩時間?        (右)幹線道路の検問所

 5000年前から2000年前まで世界最先端の文化国であった誇りをこの人たちはどう思っているのだろうか? 郊外の生活スタイルは正直5000年前と何ら変わっていない。




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