↑よく見ると盟友アルルカンのポスターとコラボしてる。
後半戦に突入したDEZERTの“千秋を救うツアー”に行ってきましたー。2月中旬からスタートしていたツアーなんですが、ようやく参戦。
BGMはいつも通りThe Beatlesの「Yesterday」エンドレスリピート。ソールドアウト公演だったため、スタッフさんが「詰めてくださーい」と声かけをしていたんですが、「携帯を触れるのであれば、それはまだ詰められるということです!」とか「ライブを始められません! 詰めないと千秋さんを救えません!」とか、ユーモアを交えて叫ぶので笑いが起こっていました。
開演時間の17:30を10分ほど過ぎたころに暗転。SEは、2014年のミニアルバム『精神科医(拒食症)のスナッフフィルム集』から「Toy-Karte」。このSEから始まるライブを観るのは初でした。
そしてメンバーが1人ずつ登場。
Miyakoさんは白いインナー(記憶曖昧)に黒いジャケットで、右肩の当たりにいくつか缶バッジがついてました。髪は毛先をくるくるに巻いていて、いいトコのおぼっちゃまみたいな外ハネヘア。
SORAさんは黒いタンクトップ。髪は照明の加減でよく見えなかったけれど、明るめだったのでピンク色だったんじゃないかなと。ドラムセットはたぶんワンバスで高いところに設置したクラッシュシンバルは1枚だけ。
3/29の名古屋公演と3/31の浜松公演はSORAさんがインフルエンザを発症したということで延期になりました。それなので、この浦和公演が復活1本めのライブです。
SaZさんはブルゾンを着てストレートヘア。額にはいつもの紐。黒縁メガネ。ヒゲは若干伸びたような?
千秋さんは白シャツを第1ボタンまできっちり留めて、黒のループタイにジャケット。黒いプリーツスカート、ハイソックス、厚底靴。黒髪はかなり短くなっていて、顎下ぐらいまでの丸いシルエットのショートカット。ところどころにアッシュ系のハイライトが入ってました。
メイクは黒基調。瞳も黒かったからカラコンなしかも。
1曲めは「排泄物」。Miyakoさんも歌詞を口ずさんでいました。
「Sister」「大塚ヘッドロック」と起爆剤的な楽曲を続けたところで、「『跳び』が足りない!」と煽る千秋さん。それによって、「脳みそくん。」ではみんないつも以上に飛び跳ねる。サビ終わりのイェーイ!のところでピースサインをする観客に向けて、千秋さんはバッと中指を突き立てる。
たしか「大塚ヘッドロック」と「脳みそくん。」は千秋さんもギターを弾いてました。黒のレスポールタイプ。浦和!とか埼玉!とか地名でも煽ってました。
「包丁の正しい使い方〜実行編〜」では、千秋さんが両手を大きく広げたり、客席後方を見たりしながら歌っていました。
ステージが狭いからというのもあるかもしれないけれど、この曲に限らず上手・下手にも頻繁に移動。後ろのお客さんもたくさん煽っていたし、誰1人取りこぼすまいとした振る舞いが印象的でした。“千秋を救うツアー”というのは「お客さんをみんな千秋(自分)だと思えば救えるんじゃないか?」というところから始まっているそうなので、ちゃんと(?)実践しているんだなーと思いましたね。
イントロで歓声の上がった「胃潰瘍とルソーの錯覚」は、Miyakoさんのギターソロもあるんですが、トラブルなく弾けていてホッとしました(笑)。
「遺書。」では、千秋さんが客席へ身を乗り出して、「来い!」と言ったあとに「物理的に!」と付け加えたことで、ぎゅうぎゅうに詰まるフロア。“「20年吸った酸素が〜」”のヘドバンパートは、千秋さんが客席に身を乗り出したまま何回か繰り返し、“さぁ遺書を書こう〜”の部分は観客に歌わせていました。下を向いている人に向けて「前を向け!」とも。SaZさんを見たら「ヤッホー」みたいに口に両手を当てながら歌っていてかわいかったです。SORAさんはパフォーマンス面は無理せずに、演奏することに徹していた感じ。
最後の歌詞は“明日に追いつくために”だったか、前向きな言葉に変わっていました。
この時点でフロアはすごい熱気で、メンバーも汗だく。「休憩」と千秋さんがつぶやいてブレイクを挟み、「追落」へ。序盤で結構体力を消耗したであろうに、しっかりと歌を届ける千秋さん。最後の“窓を閉めた君のその色は〜”は“僕のその色は〜”と歌っていた気がします。
シーンと静まり返り余韻に浸る観客に向けて、千秋さんが「1曲歌います、『ordinary』」とボソッとつぶやいて新曲も披露。これは1/29の主催ライブで初披露された曲ですね。主催のときはバンドアレンジだったのですが、この日は演奏前になにやらMiyakoさんに耳打ちしていて、SaZさんのピアノと千秋さんの歌のみの構成でした(あとから考えるとSORAさんを1曲分休ませてあげるためだったのかなぁ?)。
“君の朝も 君の夜も 君の愛も”(←これは2サビの歌詞)というサビのメロディは、1回聴いただけで耳に残る。いつでも僕は「君」に向けて手を伸ばしている、というニュアンスの歌詞もありました。この曲、“理由はひとつだけ”という言葉で終わるのですが、主催ライブで初めて聴いたときから、「ピクトグラムさん」とリンクするものがあるなーと思っているんですよね。アンサーソングというか、違う視点で見たアナザーソングというか。「ピクトグラムさん」の締めの“意味を探す朝なんて 何度でも迎えるから”という歌詞が、「ordinary」の“理由はひとつだけ”につながっている感じがする。
ちなみに主催ライブのときは「ordinary」を披露したあとのMCで「僕がここに立つ理由はひとつだけです! 楽しいから!」と言っていました。
この浦和公演では「ordinary」のあとに続けて「ピクトグラムさん」が演奏されたので、より一層近いものを感じたというのもあります。Miyakoさんはストローク、SORAさんは優しくシンバルを鳴らして「ordinary」を締め、SaZさんがピアノで不協和音を奏でて、千秋さんはお立ち台で両手を広げる。そこから「ピクトグラムさん」のイントロが始まるという流れでした。フロアはじっくり聴き入る方向性に変わってましたね。そのときのテンション感によって手が挙がったり、聴き入ったり、ノリが変わるのもまた一興。
千秋さんがタイトルコールをし、「MONSTER」から終盤戦がスタート。「MONSTER」と言ったあとにイーッ!と顔を歪めてました。“その痛みは無駄にすがりつき〜”のところはシャウト混じりではなく、地声に近いトーン。
「死刑宣告」では、再び物理的に観客を前方に呼び寄せ、千秋さんがフロアにダイブ! とは言っても、バッと飛び込むのではなく、よいしょと寝転がるというのが正しいです(笑)。ちょっとガリバー旅行記の挿絵が頭に浮かんだ。
千秋さんはお客さんに支えられながらうつ伏せ→仰向けになって歌っていて、ときどき左手で持ったマイクを側にいるお客さんに向けていました。仰向けに寝転んだまま足を90度にピーンと伸ばしたりも。注目を集める膝小僧…。
「秘密」も千秋さんは客席に身を乗り出したままでフロアはぎゅうぎゅう。「無理に座らんでいい!」ということだったので、立ったまま暴れるオーディエンス。この曲だったか忘れてしまったけど、「これまでに見たことがないくらい高く手を挙げろ!」「それは見たことある! もっと高く!」といった煽りもありました。
そして「歌を歌おう」と「君の子宮を触る」。サビを観客に歌わせているときに、「(楽器の音が)うるさい!」とSORAさん、SaZさんのほうを向いて文句を言う千秋さん。お客さんの声が聞こえないから、という意味でそう言ってくれたんだと思うんですけど、もっと言い方があるでしょうに(笑)。でもそれも含めてわかっているSaZさんは、ハイハイという感じで笑いながら弾いていて、みんなええ子たちや〜という感情が押し寄せました…。
「浦和に全部置いていけ!」
「切断」はみんなで\切断!/と叫ぶところが一体感ありました。
ラスト前に、「丸を作れ!」「段差はいくつある!? 1段目は1段めで丸作って、2段めは2段めで丸を……」と指示していたものの、2段めではうまくいかず「2段めは普通に分かれろ!」とだんだん大雑把になる千秋さん。
WODがある「包丁の正しい使い方〜終息編〜」かな?と思っていたら、まさかの「変態」でした。この曲でも千秋さんはフロアに身を乗り出していて、へんたーい!へんたーい!のところを観客に歌わせていました。熱気ムンムンの中、本編終演。
アンコールの声もすごく大きかったです。
Miyakoさんは長袖だったのでパーカー?、SORAさん見えず、SaZさんはHELP MEと描かれた救われたいVer.Tシャツ。千秋さんはKINGLY MASKのシャツで、また第1ボタンまで留めてました。シャツはこののグラフィックのもの。
次回雑誌掲載予定!
— KINGLYMASK公式&原宿本店 (@KINGLY_MASK) 2016年9月23日
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そっぽ向きながらでしたけど、「SORAくん復帰おめでとう」と快気祝いをしてくれた千秋さん。
アンコール1曲めは、このツアーでお披露目された新曲でした。このとき、会場の熱気で結露が起きて天井からポタポタ水滴が垂れていたんですが、降り始めの雨のような演出に見えました。
千秋さんはお立ち台にドンとマイクスタンドを載せ、観客に顔を見せて、しっとりと歌い上げる。びっくりするぐらい優しい静かな曲です。サビで「おやすみ おやすみ」という言葉が出てくる。2サビは「さよなら」。どうか生きていてというようなメッセージ性も感じ取れました。同期メインで楽器陣は控えめだったので、歌詞が際立っていましたね。
でも、こんな優しい曲を披露したあとに真逆の曲をもってくるのが天邪鬼DEZERT。「あと1曲やって終わります。この2分54秒くらいのあいだに全部やってってください」と「殺意」。「これまでに聞いたことがないくらいの声出せ!」といった煽りもして、サビを観客に歌わせていました。“頭がもう初期化しそう”と合唱するのは、なかなかおもしろい光景。千秋さんは客席の柵に立っていたんですが(2柵はなかったはずだからお客さんに支えられていたのかも)、頭が天井の梁部分にぴったり合っていて、柵と天井に挟まるような感じでバランスを取っていたのがシュールでした(笑)。ラストの歌詞は、また「君」から「僕」に変えて歌っていました。
「……もう1曲やろうか。いい曲やります」
と、最後の最後に「doze.」でトドメを刺して終演。
最後までステージに残ったSORAさんが下手のマイクに歩み寄り、「迷惑かけてスンマセン。これからのツアー、ぶっぱなしていくんでよろしくお願いします!」と挨拶。「よろしく」は「夜露死苦」と書いてもいいくらい、気合いと誠意のこもったひと言でした。
MCというMCがなかったので、19:30ごろに終わるという。めずらしく健全タイム。
客席ダイブとかハチャメチャやりながらも、曲はしっかりやるというメリハリの効いたライブでした。DEZERTにしては少し優等生なライブにも思えたけれど、SORAさんが病み上がりだったからかもしれないです。次に観るときはぶっぱなしてくれることを期待!
【SET LIST】
SE.Toy-Karte
01.「排泄物」
02.Sister
03.大塚ヘッドロック
04.脳みそくん。
05.肋骨少女
06.包丁の正しい使い方〜実行編〜
07.胃潰瘍とルソーの錯覚
08.「遺書。」
09.「追落」
10.ordinary(未発表曲)
11.「ピクトグラムさん」
12.MONSTER
13.「死刑宣告」
14.「秘密」
15.「君の子宮を触る」
16.「切断」
17.「変態」
-EN-
18.新曲
19.「殺意」
20.doze.
浦和ありがとうございました。
— DEZERT SORA (@DEZERT_SORA) 2017年4月2日
たくさん迷惑心配かけました。
俺がみんなにできることは、やはりステージで俺のドラムを叩くこと以外頭に浮かびませんでした。
なので、残りのツアーも無論本気で叩きます。
たくさんの声、手紙届きました。
ありがとうね。
浦和ありがとう。
— DEZERT Miyako (@DEZERT_Miyako) 2017年4月2日
無事に4人でライブできて良かった!
4月は北に向けて進んでくから待っててね。