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ギター弦交換の話・・・続き

2024年09月26日 | Weblog
 ギターの弦の話を続けて書いている。 昨日、Córdoba Esteso SP の弦交換を終えた。  これは3週間で交換となったのであるが。 前にも書いているが、何かちょっと物足りたいと言うか、どうしてもあるフレットの音が上手く鳴らないので、交換することにしたのである。 そして、昨日交換して・・・。 低音の弦がノーマルに、3弦がカーボンからノーマルのナイロンに交換となったわけであるが。  まっ、正直に言ってしまえが、ほとんど変わり映えはしていないと言えるレベル。 ただし、確かに、若干だが、その鳴らないフレットの音が多少は鳴る音になったような・・ようなである。 
やっぱり、これはどうしてもギターの問題で、弦交換でそんなに端的に変わるような事でもないようだ。 しかし、このギターは私の2本のギターでも一番にお気に入りのギターだし、今後も生涯使い続けることを決断して購入したギターである。 
とは言いながら、仮にであるが、お金にたっぷりと余裕が出来たら、もう少し鳴りの良いギターが欲しくなることは間違いないが。 
仮にであるが、宝くじで高額当選でもしたら・・・おそらくは、本当に欲しいギターを金額を差し置いて買うだろうと思うけど。 
さて、仮の話はともかくとして。 弦交換してからまだまだチューニングが安定していないし、まだ弦が伸びきっていないので、本来の音色になるまでにはもう少し時間が掛かるだろう。 前回使用していた弦でもあり、その時にはその弦が一番良いと実感していたので、これからもう少し馴染んできたら、以前の納得できる音色になるだろうと期待している。 もう1本のギター(Córdoba45limited)は前回交換した弦との相性はとても良いし、このギターは昨日も書いただろうけど、ある意味ではどんな弦でもそれなりの納得できる音色を奏でることが出来ている。
最近はこのギターの方が全体的に音色なども良い気もするような・・・。 これはやはり、ある程度の年季が経ち、ギターの音色も深まってきたのだろうか?
最近はこのCórdoba45limitedの音色が当初に比べると、音量や音色の深みが増していることを実感する。 もちろん、低音のふくよかさと言うか、重みと言うか、低音に関してはCórdoba Esteso SP に及ばないことは素人の私でも感じる音色である。 
しかし、高音に関してはほとんど差が無い気もするし、逆に2,3弦の鳴りの良さはこのギターの方が優れている? と思う時がある。 1弦は確かにさすがにCórdoba Esteso SP の方が張りもあるし、サスティーンの伸びなども良いと思うが、ハイフレットになると、どうしても音量としては劣る気もする。 
これはギターのボディーのサイズから比較してもやはり、響きの弱さはある意味では弱点だろうか。 がしかし、私はコンサート会場とか、広い会場で弾く事もないし、家で手元で聞こえる音色で判断しているだけなので、実際にはどちらの音色が優れているのかは分からないのである。 
ギターは手元で響きが感じる物もあるし、会場の後ろまで届く音色のギターもあり、意外と手元で大きく鳴っているギターはコンサート会場などでは思っているほどには音が届かない物がある。 これは音の振動のサイクルと言うか、反響する音として鳴っているか、それとも、弦の振動だけで鳴っているのかだろう。 
ギター全体で鳴るギターは案外、手元での音が小さく聞こえる事が多い。 これは構造上の問題や、材質の問題や、そもそも、作りそのものの違いかもしれないし、ダブルトップ構造などのように、音量が単板のトップ材だけの物とは構造的な違いは明白だろう。 ただし、ギターの音色は以前にも書いたが、音量で判断できないので、やはり、音量、音色、音階の完全なバランスや、弾きやすさや、音の伸び、深み、重みなどなど。 これも以前何度も書いたが、音色の好き嫌いは趣向なので、その人の感性でしかない。 クラシック特有の甘い音色(メローなと言う事も出来る)が好きな人もいるし、硬いより金属的な音(ブライトと言ってもいいかも)の方が好きと言う人もいる。  その中間的な音色が好きと言う人もいるし、それこそ人それぞれである。 がしかし、自分が思っている音量で鳴らないとなると、やっぱり納得できないだろう。 
これは爪弾きの奏法などでも変わるが、あるいは、弦へのタッチ感などでも変わるし、爪の長さや、指頭から爪にかけてのタッチ感や私のように爪無しで指頭で弾く人とは明らかな違いは明白だろう。 
何度も書いているが、指頭奏法では音を明瞭にはっきりとした音色を出すのは至難の業で、爪のような、仮にピックなどでも同様だが、硬い物で弦を弾く音は音量も出しやすいし、音色もはっきりと明瞭になることはギターを弾いている人なら当然に経験しているだろう。  それに比べると、指頭の柔らかい指先の肉で弦を弾くことは、音量も下がるし、音色も少し曇った感じになる。 これは当たり前の話で、弦を弾く時の瞬間の時間的なロスであるし、指先の柔らかい指先からリリースされるので、弦は緩やかに弾かれるからである。 
しかし、逆に甘い雰囲気の楽曲などは、指頭の方がよりその雰囲気を出しやすい。 爪に当たって出る雑音もないし、硬い音色には成らない。 
ただ、やはり、しっかりと明瞭な音色は魅力的だし、軽いタッチで音がしっかりと出せることは演奏を容易にするだろう。 指頭奏法の弱点はある程度の音量を求めると、どうしても指先をしっかりと弦に当てる必要がある。 これは、弦に対して、深く指先を入れて弾く事が必須なので、指の動きが大きくなる。 さらには、隣の弦に指が触れる可能性が高い。 高速で弦を爪弾くような曲(アルハンブラとか、その他のアルペジオの速弾きの曲など)を弾く時は相当な技術と言うか、指の動きははるかに速く動かす必要が生まれる。 
さて、まっ、今更爪を羨んでも仕方ないので、指頭で可能な限りに演奏することにするし、可能な限りに音色や音量を明瞭に出す工夫をする以外には、指頭奏法で爪弾きと同等の音を出すことは難しいと納得する以外にはない。 
最近になって、(指頭で弾くようになってからすでに5年近いが)ようやく、その音の出し方というか、バランスが取れた音色を出す事が少し出来るようになって来た。 以前から意識しているが、右指の薬指(a)の音はどうしても弱くなる。 この音だけがどうしても弱くて、他の指(i,m)に比べてバランスがとりにくい。 それでも最近はやっと意識的にしていた爪弾きも自然に出来るようになってきた。 確かに、弦に対して、ある程度深く入れることになるが、そうした動作は意外と難しい。 しかし、意識して弾いていると、その動作は自然に出来るようになってくる。 
指先の肉も多少は硬くなってくるし、少しづつだが、音色が明瞭になって来た実感はある。 これは、Córdoba45limitedの音色が良くなって来た・・・と言う実感も、こうした奏法が少しづつ出来上がって来た事も要因だろうと思うのである。 
ギターの音色だけではなく、奏者の能力も向上する事で相乗効果もあるだろう。 私は指頭だからと言って、爪弾きの音色が出せないなどと憂うようなことはしない。 必ず、納得できるまでギターの音色だけは拘るし、楽器はそもそも、音色がすべてである。 人を魅了する音色が出せたら本望だ。 それは速弾きのテクニックだけではない。 音楽的な演奏や、芸術的な音楽性を出せるのは、やはり音色であろう。 心地よい音色であり、心地よい音楽性であり、楽曲だろう。 
音楽の良さは音の良さである。