何とか、一度も自己紹介など、私の人生上、行なった事の無かった私が非常識でもあり、母や担任の秋山先生に教えを乞うて、自己紹介を終える事が出来た私は、席を案内されて、その席に着き、授業を受けた。母は、安堵して家に戻った。
私は、その日の国語の授業中に、一つ気付いた事があった。それは、国語の教科書の、文章を読んでいくそのクラスの生徒の誰もが、何か、おかしい感じがして、しょうがなかった。
それは、イントネーション、発音が、まるっきり、言葉の抑揚というものが、川崎の小学校の生徒とは、違う事だった。田舎風の、語尾を下げてわざと読んでいるような、決まりきった読み方。
何とも言えない、この、平板なアクセント。この日の後の日々で、私の朗読の番が回って来た時、私が、東京の、NHKとまでは言わないが、アナウンサーの如く、発音をしっかり、東京語のイントネーション、アクセントで教科書を読んだ時、読む度ごとに、秋山先生は、私を絶賛して褒めて、○○君のように、皆も読むんだよ、と言って、私を褒めてくれたのが、私にはとっても嬉しかった。
以上。よしなに。wainai