漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

<29-3向け>類義語問題④ 超A級~B・C級問題 

2017年12月06日 | 類義語・対義語
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●類義語問題④・・・国語辞典(広辞苑ほか)、漢検2掲載熟語および漢和辞典(一部)から・・・。
●<29-3向け>類義語問題①~③までと異なり、一部、オアソビ的問題が含まれていますので、あまり、真剣に取り組む必要はないかもしれません・・・漢字一字一字の発想の訓練用にお使いください・・・
●<B・C級問題>・<A級問題><超A級問題>の3種類あります・・・A~C級レベルの問題は受検にも役立つかもしれません(笑)
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*1.~10.は、すべて類義語の問題です。

<B~C級問題> ・・・7問前後は出来そうか・・・
1.登遐 2.疱疹 3.従僕 4.天地  5.風采 
6.稟賦 7.俚言 8.牛黄 9.蟾兎 10.日録
<語群>
(きぼう、きょういん、ばいれい、さとう、にちじょう、そらく、ふっこうしん、ようだい、しせい、ばんか)

<A級問題> ・・・5問以上出来たらスゴイ!
1.南鐐 2.尊卑 3.倨傲 4.牢獄  5.康衢 
6.便毒 7.盤陀 8.大功 9.遊民 10.承知 
<語群>
(なんろう、なんてい、かんみん、ききょ、おうげん、てんとう、こうくん、しょじょ、かんり、しはく)

<超A級問題> ・・・3問以上出来たらスゴイ!
1.濁醪 2.下賤 3.大略 4.労咳  5.翳目 
6.売僧 7.地獄 8.泉客 9.通辞 10.不義 

<語群>
(ようちん、こうじん、ていほう、しょうぼく、はくと、しょうしょ、ろうき、とうせん、しょうしょう、けつがん)
👍👍👍 🐔 👍👍👍

ー解答ー
<B~C級問題>
1.徂落 2.匐行疹 3.陪隷 4.万化 5.気貌 
6.資性 7.郷音 8.鮓答・鮓荅 9.瑶台 10.日乗
(参考)
●登遐 徂落
●疱疹 匐行疹(フッコウシン)、ヘルペス・・・
●従僕 陪隷(バイレイ):①従僕。しもべ。めしつかい。②しもべに使役される者。陪台。 
●天地 万化(バンカ):(広辞苑)①いろいろに変化すること。②万物を生み育てること。天地。自然。
●風采 気貌(キボウ):様子。風采。  *他ではあまりヒットしないが・・・
●資性 稟賦
賦性=天性=天賦=資性=稟性=稟賦・・・
●俚言 郷音
*郷音(キョウオン・キョウイン):①国ことば。国なまり。②故郷からのたより。
 =俚言、俚語
●鮓答・鮓荅サトウ:ウマ・ウシなどの胆石や腸内の結石。解毒剤として用いる。牛黄(ゴオウ)。
●瑶台 蟾兎
蟾兎:月の異称  瑶台(漢検2) 玉蟾・・・
●日乗(ニチジョウ):(「乗」は記録の意)日記。
 日記:・・・。 日録:日々の事をしるすこと。また、その記録。日記。

<A級問題>
1.南挺・軟挺 2.冠履 3.箕踞(2018.5.15 「踑踞」を追加。大字源によれば「踑踞=箕踞」) 4.沮如 5.紫陌 
6.横痃 7.軟鑞 8.光勲 9.間民 10.点頭
(参考)
●南鐐 南挺
(漢検2)南鐐:①上質の銀。また、銀の別称。類)南挺(ナンテイ) ②江戸時代の貨幣、二朱銀の別称。「鐐」は良質の銀の意。
 南鐐:(広辞苑)①美しい銀。良質の銀。軟挺。②銀の異称。③江戸時代の貨幣。二朱判銀のこと。
●尊卑 冠履(カンリ):・・・転じて、上位と下位。尊卑。
●倨傲 箕踞
(既出)「倨傲」の同義語は幾つもあるが、キキョ(箕 踞)、シタイ(侈 泰)、イキョ(夷 踞)なんて語句も同義語として要注意だ・・・。
●牢獄 沮如
沮洳:①低くて水はけが悪く、じめじめした土地。湿地。②転じて、獄屋。「―場」 =ひとや。牢獄。
(漢検2)「②さわ。湿気の多い土地。「沮如」」
デジタル大辞泉 沮洳:1 土地が低くて水はけが悪く、いつもじめじめして いること。また、その土地。「寺内の墓地は半ば水に浸されて―の地となり」〈鴎外・寿 阿弥の手紙〉2 牢獄(ろうごく)。獄屋。
・「沮如」の読み・・・ 大漢和「ショジョ」 漢字源「ソジョ」 大字源「ショジョ・ソジョ」 字通「ソジョ」 
●紫陌 康衢
紫陌 九陌(キュウハク):九条の道。都大路。
紫陌(しはく):(「陌」は道の意)都の道路。都のちまた。
(漢検2)下つき:街陌(ガイハク)・阡陌(センパク)
交衢:(漢検2掲載熟語):(大字源)十字路。四方に通じる道。
 (参考)漢検2下付き熟語:街衢(ガイク)・九衢(キュウク)・広衢(コウク)・交衢(コウク)・康衢(コウク)
 *3つも“コウク”読みの熟語があるので注意・・・
  広衢:広い道。大通り。
  交衢:十字路。四方に通じる道。
 康衢:都のちまた。大通り。

デジタル大辞泉 街衢:《「衢」は四方に分かれた道》人家などの立ち並ぶ 土地。町。ちまた。「整然とした街衢」
<陌:ハク、バク、みち、あぜみち、まち> *ハク(慣用音)バク(漢音)
・みち、あぜみち:阡陌、陌阡、街陌=市中のみち、ちまた。
●便毒 横痃
便毒:横根(よこね)の別称。横痃(オウゲン・<よこね>)
●盤陀 軟鑞 白鑞
 半田・盤陀(ハンダ):白鉛。軟鑞。錫と鉛とを主成分とする合金。
白鑞(ハクロウ)=はんだ。鉛と錫の合金(大字源) *広辞苑では「白鑞(はくろう)→“しろめ”」で、“しろめ”に①~③の意味あり(③で、「錫を主成分とする鉛との合金」)
●大功 光勲
大功(タイコウ):①・・・大勲。偉勲。②大きな仕事。大きな事業。(③中国古代の喪服・・・⇒小功)
=光勲:光輝ある勲功。大功。    ✖功勲(てがら。いさお。勲功)
●遊民 間民
間民(カンミン):(周礼)一定の職業のない人民。遊民。
●承知 点頭
点頭(テントウ):うなずくこと。承知すること。

<超A級問題>
1.白杜 2.少乏 3.提封・堤封 4.癆気 5.纈眼 
6.商聖 7.永沈 8.鮫人 9.象胥 10.盗泉
(参考)
●白杜 濁醪
白酒(ハクシュ):「にごりざけ」に同じ。 
白杜(ハクト):(大辞林)(中国古代に酒を造った杜康にちなむ)白酒の異名。
●下賤 少乏 (広辞苑)ショウボク:身分などがいやしいこと。つまらないこと。
●大略 提封・堤封(テイホウ):おおよそ。あらまし。すべて。一説に、封地内のすべて。
●労咳 癆気
労咳・癆咳:肺結核 肺癆(労)癆(労)症 癆気(ロウキ)*これは「労」の置きかえ無いようだ・・・ (「労気(ロウゲ)」:(大辞泉ほか))歴史民俗用語または古語のよう・・・:やまい。病気。
●(超難問) 翳目=目がかすむこと・かすみめ  纈眼
●売僧 商聖(ショウショウ):僧侶で商業を営む者。売僧(まいす)。
売僧(マイス):仏法を売り物にする僧。俗悪な僧。僧をののしっていう語。
「マイ」「ス」はともに唐音
●地獄 永沈(ヨウチン):①双六・・・ ②地獄の異称
●鮫人 泉客  *広辞苑には「鮫人」のみ。
●通辞 象胥(ショウショ):通事、通詞、通辞、通弁、通訳官、舌人
大辞林 第三版 象胥:通訳。通事。通弁。
●不義 盗泉
盗泉:不義 不正 悪事・・・
盗泉は中国山東省泗水県にある泉。孔子はその名前が悪いのでその水を飲まなかった 。転じて不義の意。
👍👍👍 🐔 👍👍👍
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<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その2

2017年12月06日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●なお、(その1)~(その5)まで、既に原案は完成していますが・・・できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.衆庶の嗤鄙の声が聞こえる 
2.翼覆して嘔煦す  
3.今、氓、天の儚儚たるを視る 
4.城の僻倪を見上げる 
5.歓喜の噎嘔に及ぶ 
6.叨に恩眄を受ける  
7.老躄に悩まされる  
8.風が叢林の中を劉莅と吹き抜ける 
9.固い食物を嚼咽する 
10.乱囃裡の中、退却する 
11.勍敵を圻郊にて要撃す  
12.磚坏に物を盛る 
13.鳥獣を塒圏で豢養す 
14.臣、萊孱を以て秀業なし 
15.見事な銀釧を装着している
16.介冑、霑汗を被る  
17.捕虫に鳥黐を使う  
18.人の貶駁、儘教す 
19.師門に亟肄す    
20.倅然と駛雨に遭う 
21.賦斂、、重し  
22.小鳥が喧しくっている 
23.山菜を采り、それを帯にむ 
24.議論は到頭そこに行きつきんだ 
25.その古文のを解き明かす  
26.懇切丁寧にした 
27.その行為は何をもってしてもいがたい 
28.狭い山ので野宿をした 
29.の鄙びた温泉宿で湯治する  
30.城、に復る  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.相撲でケタグりを喰らった   
2.詩文にフサクの痕がみられる 
3.ランジャタイは正倉院にある名香だ 
4.晴天にイチダの雲が浮かんでいる 
5.軍隊でヘイギ演習が行われる  
6.カガリビ花とはシクラメンの和名だそうだ 
7.事態はコントンとして予断を許さない 
8.外反ボシに罹っているので足が痛い  
9.タイシャ色の和服を着てみた 
10.理不尽な扱いに激しいオンショクを覚える
11.同期のオウセンに祝意を表す  
12.人間は小事にもキクするものだ 
13.キクたる山道を行く  
14.積もり積もったシュクセキの怨みを晴らす 
15.シュクセキ、皓月を堪能した   
16.七夕の日、キッコウ奠が行われる 
17.鳥がキッコウしながら飛んでいる 
18.キッコウで井戸水を汲み上げる 
(国字)
19.清流でウグイを釣った
20.言葉がツカえて出てこない

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.欠けてよごれる。面目がつぶれる。
2.不平をいだき、従順でないこと。
3.思いを十分に述べる
4.生気のない、乱れた白髪のたとえ。
5.揚巻に結んだ髪。多く、腰元・女中・少女の意に用いる。
<語群>
(らほつ、あかん、そうほう、じょじょう、ていかい、ふてい、けんお、とくはつ)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )四壁 ( 2 )偸光 ( 3 )鉄硯 ( 4 )蒿里 ( 5 )垂釣
爬羅( 6 ) 満目( 7 ) 路花( 8 ) 浮花( 9 ) 空谷( 10 )
<語群>
( ろうずい、てっけつ、しょうじょう、かと、ません、さくへき、かいろ、きょうおん、ようきゅう、しょうりゅう )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.根拠もないのに、むやみにありもしない物、または情況を作り出すこと。
2.悟りの境地のこと。
3.天下をうまく治めるための模範となる政治道徳のこと。
4.仏の境地に遊んで何物にもとらわれないこと。
5.才能や徳を表に出さず、内に秘めていること。
<四字熟語群>
( 口中雌黄 遊戯三昧  百載無窮 黙識心通 嚮壁虚造 洪範九疇 黄中内潤 虚融澹泊 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.稚鰤 2.提琴 3.敗醬 4.斑杖 5.側柏
6.西班牙 7.石陰子 8.望潮魚 9.鳩酸草 10.山胡椒

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.睨日 ― 2.睨く   
イ.3.阨困 ― 4.阨しむ 
ウ.5.貶秩 ― 6.貶らす 
エ.7.晤語 ― 8.晤ける 
オ.9.義捐 ― 10.捐える 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.創造 2.老耄 3.曩祖 4.肥腴  5.出仕
6.上申 7.休戚 8.遼遠 9.質実 10.内応

<語群>
( とうか、もこう、ひんしょう、よえい、ちょうちょう、せいかく、ちろく、じゅえい、ろせき、ひんけい )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.鬼神は盈つるを害してケンに福す
2.ヨウキュウ変ぜず 
3.カンタンも楚越 
4.コクは浴せずして白し
5.コウメイの家鬼その室を瞰う
6.ベンベン旧しと雖も必ず首に加う
7.ジュンロを思う  
8.コウヤの明後日 
9.カントウの愛   
10.念頭のカンコウなるは、春風の煦育するが如し 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「ア.埒は明いた。秀吉は政宗を笠懸山の芝の上に於て引見した。秀吉は政宗に侵掠の地を上納することを命じ、米沢三十万石を旧の如く与うることにし、それで不服なら国へ帰って何とでもせよ、と優しくもあしらい、強くもあしらった。歯のあらい、通りのよい、手丈夫な立派な好い大きな櫛だ。天下の整理は是くの如くにして捗取るのだ。イ.惺々は惺々を愛し、好漢は好漢を知るというのは小説の常套文句だが、秀吉も1.イチベツの中の政宗を、くせ者ではあるが好い男だ、と思ったに疑無い。政宗も秀吉を、いやなところも無いでは無いが素晴らしい男だ、と思ったに疑無い。人を識るは一面に在り、酒を品するは只三杯だ。打たずんば交りをなさずと云って、ウ.瞋拳毒手の殴り合いまでやってから真の朋友になるのもあるが、一見して交わりを結んで肝胆相照らすのもある。政宗と秀吉とは何様だったろう。双方共に立派な男だ、ケチビンタな神経衰弱野郎、エ.蜆貝のような小さな腹で、少し大きい者に出会うと些っとも容れることの出来ないソンナ手合いでは無い。オ.嬶や餓鬼を愛することが出来るに至って人間並みの男で、好漢を愛し得るに至ってはじめて是れ好漢、仇敵を愛し得るに至ってホントの出来た男なのだ。猿面冠者も独眼竜も立派な好漢だ、ケチビンタな蜆ッ貝野郎ではない。貴様がカ.予て聞いた伊達藤次郎か、おぬしが予て聞いた木下藤吉か、と互に面を見合せて2.チョウドウと隻眼と相射った時、ウム、面白そうな奴、話せそうな奴、と相愛したことは疑無い。だが、お互に愛しきったか何様だか、イヤお互に底の底までは愛しきれなかったに違無い。政宗は秀吉の男ぶりに感じて之を愛したには相違ないが、帰ってから人に語って、其の底の底までは愛しきらぬところを洩らしたことは、尭雄僧都話に見えて居るとされている。秀吉も政宗の押えに彼の手強な蒲生氏郷を置いたところは、愛してばかりは居なかった証拠だ。藤さんと藤さんとお互に六分は愛し、四分は余白を留めて居たのである。戦乱の世の事だ、キ.孰れにも無理は無いと為すべきだ。
 関白が政宗に3.ハイトウを預けて山へ上って小田原攻の手配りを見せた談などは今ク.姑く措く。さて政宗は米沢三十万石に削られて帰国した。七十万石であったという説もあるが、然様いうことは考証家の方へ預ける。秀吉が政宗の帰国を許したに就いては、秀吉の左右に、折角山を出て来た虎をケ.復び深山に放つようなものである、と云った者があるということだ。そんなことを云った者は多分石田左吉の輩ででもあろう。其時秀吉は笑って、おれは4.キュウセン沙汰を用いないで奥羽を平定して終しまうのだ、汝等の知るところでは無い、と云ったというが、実に其辺は秀吉の好いところだ。政宗だとて何で一旦関白面前に出た上で、コ.復今更に牙をむき出し毛を逆立てて5.ホウコウしようやである。
・・・」(「骨董」(幸田露伴)) 

(B)「・・・しかりといえども毫も怪しむなかれ。これいわゆる第十九世紀の大勢なり。実にかの富の勢力、すなわち富にあらざれば兵備を保つあたわざるの必要はかのビスマルクをして外交政略家の真相に貿易者の仮面を被らしめたり。吾人は実にゲルマン人民のためにその前途に一道の微光あるを見てこれを祝せずんばあらず。それ人の国を奪わんがために貿易するも貿易なり。人を殺さんがために貿易するも貿易なり。6.トウセキの心をもって貿易するも堯舜の心をもって貿易するも、貿易はすなわち貿易なり。すでに貿易なり。貿易の太陽ひとたびゲルマン帝国の中心を照らすときには、彼が奇々怪々なる魔術をもって幻出したる武備の妖星は7.コツゼンとしてその光を失うやもとより論をまたざるなり。去年九月八日の『ドイツ官報』は記して曰く「吾人は十余年前まで戦勝の利によるにあらざれば得がたしと信じたるところのものを今や8.カンギョウの功によりてこれを得るの幸運に達せり」と。かのドイツ人民もそれ今にして悟るところあるか。かのビスマルクの9.キョウコウ(注)傲鷙なるなお第十九世紀の大勢力に向かっては泥中に拝跪せり。いわんや他のビスマルクたらんと欲する人においてをや。またいわんやビスマルクたるあたわざる人においてをや。世の10.ボウヨウ政治家よ願わくは眼を転じて汝の後頭を顧みよ。」(「将来の日本」 徳富蘇峰 )
(注)キョウコウ:みだりに人に頭をさげないこと。容易に人に屈しないこと。
👍👍👍 🐔 👍👍👍

<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その2 標準解答>
(一)
1.しひ:あざ笑いいやしむ 2.くく:あたため養う *漢検2も音による意味分けアリ(熟語はナシ)  「嘔オウ」:①はく ②うたう ③むかつく「嘔ク」:やしなう、いつくしみ育てる 3.ぼうぼう:くらい、迷ってわけのわからないさま 4.へいげい:城のひめがき(姫垣)類)俾倪 5.えつおう:①むせぶ、②喜びの余り声がつまる (以上、字通)、①むせんで吐く、②笑い喜ぶ声 (以上、大漢和) 6.おんべん:哀れんで目をかける。ひきたてる。 7.ろうへき:年とって足がなえること 8.りゅうり:風が林の木々を吹き動かす音。 9.しゃくえん:かんでのむ *“のむ、のみこむ”意のときは「咽(エン)」 10.らんそう:かまびすしくはやしたてる 11.きこう:郊野 12.せんはい :物を盛る磚(セン・かわら)の坏(つき) 13.しけん:鳥をいれておく所と獣を入れておく所。鳥獣のおり。*音には“シ(漢音)ジ(呉音)”あるも、手元の大字源他では「“シ”ケン」のみ。 14.らいせん:卑しくてか弱い。 15.ぎんせん:銀の腕輪 16.てんかん:にじんだ汗 17.ちょうち:とりもち 18.じんきょう:するのにまかせておく(ままよ、さもあらばあれ) 19.きい:“しばしば”の意のときは“キ”20.そつぜん:*“にわか”の意は“ソツ”読み。
21.ますます :「賦斂(フレン)、茲重(シジュウ)す」22.さえず(って) 23.つまばさ(む)*「襭:ケツ、つまばさ(む)」=衣の褄を帯の間にはさんで、その中に物をとりこむこと24.や(んだ) *訖:キツ、お(わる)、や(む)、いた(る)25.わけ26.さと(した)27.あがな(い):貲=贖(あがな)う、賠償する28.はざま29.やまあい・やまかい30.ほり・からぼり(*戦乱の起る兆し)
(二)
1.蹴手繰(り)*漢検2アリ 2.斧鑿 3.蘭奢待 *「蘭麝待」という表記(Wikipedia)もあるようだが通用するかどうか・・・。 4.一朶 *漢検2「⑤ひとふさ。花や雲を数える語。「一朶」」 5.兵棋 6.篝火 7.混沌・渾沌 8.拇趾(母趾)  *広辞苑にはないが「母趾」でも通用しているようだ・・・。 9.代赭 10.愠色 *「ウンショク」とも読む。 11.鶯遷 12.喜懼 *デジタル大辞泉 喜懼:喜びながら、一方では恐れること。喜びと恐れ。「人間は小事にも喜懼するものだ」 13.崎嶇 14.夙昔(宿昔) 15.宿夕 16.乞巧 *“キコウ(でん)”ともいう。 17.頡頏 *“ケッコウ”とも読む。
頡頏(ケッコウ):①鳥が飛び上がり、また飛び降りること。*なお、この場合は「拮抗」とは書かない。頡頏の②の意味「力や勢力がほぼ同じで、互いに張り合うこと。」なら、「頡頏=拮抗」。 18.桔槹 *“ケッコウ”とも読む。 19.鯎 20.閊 
(三)
1.(漢検2)騫汚:大字源(ケンオ)欠けてよごれる。面目がつぶれる。
2.不逞:(広辞苑)①不平をいだき、従順でないこと ②勝手な振舞いをしてけしからぬこと。ずうずうしいこと。(デジタル大辞泉) 不逞:かって気ままに振る舞うこと。あからさまに不満を表すこと。また、そのさま。(漢検2)②ほしいままにする。「不逞」下つき:不逞(フテイ)
3.騁懐=心に思うところを開きのべる、思いを十分に述べる(大字源) 
(漢検2)②思いをはせる。ほしいままにする。心ゆくまで述べる。「騁懐」
4.霜蓬(ソウホウ):デジタル大辞泉 :霜が降りて白くなった蓬(よもぎ)。生気のない、乱れた白髪のたとえにいう。「頭(かうべ)には―を戴き」〈謡・卒都婆小町〉
(広辞苑)霜のかかったよもぎ。また、そのように乱れた白髪。
5.丫鬟(鴉鬟):(大字源)揚巻に結んだ髪。多く、腰元・女中・少女の意に用いる。
(漢検2)下つき:丫鬟(アカン)
(注)「鴉鬟(アカン)」も同様の意味アリ・・・漢検2には掲載ないが、(大字源ほかでも「同)丫鬟」となっており)こちらも〇でも良さそう。

(四)
問1
1.家徒 2.鑿壁 3.磨穿 4.薤露  5.羊裘
6.剔抉 7.蕭条 8.牆柳 9.浪蕊 10.跫音
問2
1.きょうへき 2.こゆう 3.きゅうちゅう 4.ゆげ 5.ないじゅん
(五)
1.わらさ 2.バイオリン 3.おとこえし 4.まむしぐさ 5.このてがしわ
6.スペイン 7.かせ 8.いいだこ 9.かたばみ 10.やまこうばし
(六)
1.げいじつ 2.かたむ(く) 3.やくこん 4.くる(しむ) 5.へんちつ 6.へ(らす) 7.ごご 8.うちと(ける) 9.ぎえん 10.あた(える)
睨日=かたむく日=夕日  *(漢検2)睨(かたむ)く:②かたむく。日が西にかたむく。
貶秩=減俸
(漢検2)③うちとける。「晤語」 ― 晤(うちと)ける  *晤語(ごご):相対してうちとけて語ること。
(七)
1.摸傚・模傚(モコウ) 2.孺嬰 3.余裔 4.鹵瘠 5.致禄
6.稟啓 7.顰笑 8.迢迢 9.誠愨 10.倒戈

摸傚・模傚(モコウ)=模倣・摸倣(モホウ)  ⇔創造
余裔(ヨエイ):①後裔。子孫。末裔。②末流。末派。⇔曩祖ほか
鹵瘠⇔肥腴  
出仕 致禄
稟申リンシン・ヒンシン:申し上げること。類)稟白・上申
*稟啓(ヒンケイ)=上申する、稟告(ヒンコク)=上告する・・・
休戚 顰笑(ヒンショウ):(広辞苑)顔をしかめることと笑うこと。喜びと悲しみ。(注)設問と回答を逆にしようとも思ったが、それだと簡単すぎると思い、ちょっと難問ぽくなってしまったかも知れない・・・また、(その1)で出題した四字熟語「悲歓離合」の「悲歓」にも同様の意味があり。休戚=悲歓の組み合わせもアリうる。
迢迢(漢検2) 遼遠
誠愨 質実 *(既出)誠愨:まこと。誠実。質実。
(漢検2)②まこと。「誠愨」 下つき:誠愨(セイカク)
倒戈 内応
倒戈(とうか):(書経)(ほこをさかさにする意)味方にそむき敵に通じること。うらぎり。ねがえり。 *語選択問題で既出
=うらぎり。内通。内応。
(八)
1.謙 2.鷹鳩:そのものが持っている本性は隠しようがないことのたとえ
3.肝胆:物事は見方によって、近いものも遠く見えるし、遠いものも近く見えるということ(荘子)
4.鵠 5.高明:鬼神 は人の満ち足りているのを憎み、高貴の家をうかがって害を加えようとする。
6.冕弁 7.蓴鱸:望郷の思い 8.紺屋:当てにならない約束の事。
9.甘棠:類)甘棠の詠 10.寛厚<菜根譚>
(九)
1.一瞥 2.重瞳 3.佩刀 4.弓箭 5.咆哮 6.盗跖 7.忽然 8.勧業 9.強項 *原文(青空文庫)は「強“頂”」となっていたが、誤植ではないか・・・当方にて独断で修正している・・・。
 10.妄庸 *妄庸:(大字源:ボウヨウ・モウヨウ)愚かなこと。愚劣。
ア.らち イ.せいせい ウ.しんけん エ.しじみがい オ.かかあ(“かか”でも✖にはできないだろう) カ.かね(て) キ.いず(れ) ク.しばら(く) ケ.ふたた(び)  コ.また
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コメント (13)
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