1月13日(日)埼玉県稽古始めを、防衛医科大学体育館武道場を借用し行った。参加者は60名弱、県指導部小牧錬士の柔軟体操後、祝嶺先生の遺影に全員で一礼し、皆さんで新年を祝い、私からは、昨年埼玉県を代表して、大会に臨んだ選手達の労をねぎらい又、今年もそれぞれの目標に向って、お互いに頑張って下さるよう話しをし、稽古を始める。
不動立ちで正拳突きは、引き拳の回転の位置を意識する又、防ぎ手を添えた、左右のえ字逆突き、前足(踵を支点に45度)内側に向きを変え、歩幅の開き過ぎと、膝頭を床に着けないように注意し、左右繰り返しの逆突き、二連動に進める。
前後の相手に帆立構え、前足(踵を支点に90度)内側に足先の向きを変え繰り返し行い、二連動、三連動と進める、体気は膻中、呼吸は下丹、起発起体が、出来たところから旋体突き、3人組みで交代して行なう、何度も繰り返し、この練習で体軸の旋回する、感覚を体得して頂いた。
又、5人一組みになり、前後左右の4人相手に対し、旋体四方突きの四方業技、稽古始めは旋身を繰り返し、体軸の体得に重点を置く、躰軸を意識した躰技を、修得できる一年にしたいと思う。
2時間の練習後、所沢市中富「ちとせ」で、5時より各団体の、指導者や県の執行部等で、玄制流時代から続けられてきた恒例の新年会、各大学の幹部の顔ぶれは、毎年変わるが、大学卒業後、躰道につながる者は数少ない、この状況は、躰道全体で、考えて行かなければ、ならない問題でもある。
乾杯後の会食雑談、宴会の半ばになって各団体の、今年の抱負と自己紹介。各団体とも競技の勝敗に着いての話しが多いが、なかには人間の生死を躰道に求め、真剣に精進している若者もいる。
病死する3週間前まで、狭山道場の指導に当たってた、故酒田訓明君が一昨年から居無いのか、いつもと雰囲気が違うが、それぞれの個性派も出て来て又、違った盛り上がり方になる。
躰道は、スポーツや競技先行の団体では無い、ましてや宗教でも哲学でもない、しいて言うなら、実践哲学と言うえるだろう。35年前(私が40歳)米国ジョージア州アトランタに於いて、アメリカ躰道協会創立記念式典に、祝嶺先生に同行させて頂いた時、米国の会員の質問に答える。
この事が契機となり、躰道らしい社会貢献の在り方を、私なりに真剣に考え、翌年、祝嶺先生に願い出て、生活習慣病など予防医学に貢献できる、健康体操の許可を頂く、10年勤めていた会社を退社後、躰道指導の傍ら、体操の考案と普及に専念する。
躰道概論の後記では、技法は護身・護身は体育・体育は生命・生命は躰道と位置づけている。躰道修得しようとする者一見の程、願ってやみません。