南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 単調な日々。
 朝起きて出勤し、昼間は職場で働き、帰ってからご飯を食べて少しゆっくりしてから寝る。

 何も変わらない1日。
 それが続くと思っていた。

 しかし、そんな日々が突然壊されるときがやってきた。


 20時30分頃に職場から帰宅し、風呂からあがって居間へ移動。テーブルに料理を並べる妻の隣で、椅子に座って何気なくテレビを見ていた。

 21時半少し前。突然、突き上げるような揺れが…!
 今までに経験したことがないような激しい揺れ。
 テレビと携帯電話から『緊急地震速報』を告げるアラームが鳴り響く!

 あまりの揺れに動けない。身を守る行動すら取ろうに取れない。その場で踏ん張るのみ。
 何とか妻と手を取り合い、部屋の真ん中でうずくまる。

 台所からガチャン、ガシャンと皿やコップの割れる音が響き続ける。神棚からお札などが落ちてくる。子供部屋からは本棚や洋服掛けが倒れるすごい音がする。

 20秒? 30秒? まだ揺れは続く…。
 いつまでも揺れ続ける。こんな長時間の地震動は人生で初めてだ。


 しばらくすると、ようやく揺れが止んだ。
 停電にならなかったのは幸いだ。

 テレビからは「熊本地方で震度7」との音声が!
 「ウソ、震度7?」
 (その後の詳報で、震度7は益城町で、私が住む熊本市中央区は震度5強であることが分かった)


 妻がせっかく作ってくれた色とりどりの料理も、テーブルから落ちて台無しになっていた。
 汁物もこぼれてしまい、カーペットも汁まみれに。

 子供部屋は洋服掛けが倒れて破損し、本棚が倒れて本が散乱したせいで、足の踏み場が全くない。

 大きな音がした台所では、料理を温めている最中だった電子レンジがまっさかさまに落ちていた。妻は電子レンジをセットした直後に居間へ来ていたからよかったが、そのまま台所にいたら電子レンジが直撃していた可能性が高い…。
 オーブントースターもひっくり返っていた。去年IKEAで買った食品かご棚も転倒し、変形していた。
 食器棚は転倒はしなかったものの、独身時代からずっと使い続けてきたお気に入りの茶碗や、結婚記念にいただいた皿やコップなどがことごとく割れてしまっていた。


 その後も強い余震が続く。
 これは長丁場になるに違いない。今夜は眠れないかも知れない。
 それならばと、テーブルから落ちてしまった料理のうち、食べられそうなものを、2、3、口に運ぶ。


 その後、外に出て、庭に避難する。ご近所さんもみんな外に出てきているようだ。
 懐中電灯を持って家の周りを見回す。とりあえずは目立つような被害はないことを確認。

 そこに、関東に住む友人から「大丈夫か?」とメールが届く。続けて、東京在住の弟や中国地方に住む友人から、未着信(留守番着信)の案内が届く。
 こちらが無事であることを伝えようと電話やメールをするものの、回線が混雑していて思うように連絡が取れない。
 でも、こちらを心配して連絡をくれるのはとてもありがたい。涙が出そうになる。

 市内の山間部に住む両親が心配で何度も電話をするものの、やはり回線が混雑していて電話ができない。


 相変わらず強い余震が続く。
 よく見たら、私はTシャツとパンツ姿だ。
 いったん家へ戻り、服を着て、毛布とペットボトルの水を持って妻と車に一時避難。

 このまま車内で朝まで過ごすか、それとも家に戻って寝室で過ごすか迷ったが、寝室には倒れてくるようなものがないのを確認した上で家へ戻ることにした。
 しかし、何度も続く余震で、ほとんど眠れない。


 こりゃただ事じゃないな。
 まさか“地震空白地”の、この熊本でこんなことが…?

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■今日の行動
 仕事

■今日の買い物
 なし

■今日の献立
 朝:なし
 昼:お手製弁当
 夕:なし(食欲なし…)

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