中高生の制服リサイクルへ奮闘 京都の女性、転職し起業

2017-11-30 08:31:09 | 創 creation
 乙訓地域の中学と高校を中心に不要になった制服や学用品をリサイクル販売しようと、長岡京市の女性が起業を果たした。子育てとの両立を目指して忙しい介護職から転身し、地元の起業セミナーでノウハウを学んだ。目下、買い取りを進めており、商いを軌道に乗せるべく奮闘中だ。

 同市勝竜寺の石橋かおりさん(46)。「リユースショップ あかり」の屋号で自宅を拠点にしている。一点200円で買い取り、補修やクリーニングを施して定価の3分の1程度で販売する。

 昨秋、四国の主婦が展開する制服リユース活動を新聞で知ったのが起業のきっかけ。長女が中学進学を控える中、近隣で同様の取り組みを探したが見つからなかった。「公立でも制服と学用品を一式そろえようと思うと数万円かかる。身近にないなら作れたら」と思い立った。

 高齢者施設で介護福祉士として働き、育児休業を挟んで正職員を続けていた。子どもは娘が3人。家事と仕事に追われ、コミュニケーションの時間が満足に確保できていなかった。「こんなんでいいのかなと、自分の生活に疑問を感じていた」

 1月から市商工会の創業塾に参加。ビジネスプランの立て方やPR方法を学んだ。3月に古物商の許可を取得。チラシを手作りして近所に配った。独力でホームページ(HP)を立ち上げ、在庫管理システムを導入。4月には初めて、チラシを見た近隣住民から男子中学生の制服上下を買い取った。

 現在、乙訓地域の公立中学や高校、近隣の私立校の制服やワイシャツ、柔道着や体操着に通学かばんなど約140点が集まった。HPなどを介して20件ほど購入希望の問い合わせがあり、11月中旬には初めてスカートを1着販売できた。

 石橋さんは「無我夢中でここまで来た。ニーズはきっとある。うまく橋渡しできる道筋をつくりたい」と話す。子どもたちとは、話す時間が増えたという。

【 2017年11月24日 11時02分 】


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