「昭和」の競輪場、台湾人集客 京都向日町、老朽化逆手に

2018-04-22 07:54:23 | 政 governing

 京都向日町競輪場(京都府向日市寺戸町)は、外国人観光客を呼び込もうと、日本の文化やレジャーに関心が高くリピーターも多いとされる台湾人への PR活動を始めた。空港などに置く現地語の無料の観光案内冊子には「1960~70年代の日本の雰囲気が残る珍しい場所」と記し、施設の老朽化を逆手に 取った戦略を打ち出している。

 運営を担う日本写真判定(本社・東京都)によると、最近の同競輪場の入場者数は他場の車券を発売する日で約 千人、レースの開催日でも最盛期(6800人)には遠く及ばない2千人以下にまで落ち込んでいる。限られた広告費の中、代理店との相談を重ねてターゲット にしたのが、好奇心が旺盛で勝負事も好む傾向があるという台湾人だった。

 広告の媒体に選んだのは、台湾人向けに日本の空港やホテルに置か れた3月発行の観光案内冊子で、1ページ分に開催日程や交通手段、イラスト入りで競輪の競技の説明などを記した。台湾人の若い女性2人が向日町競輪場を体 験リポートする動画も同じ代理店が制作し、ネット配信も行っている。年季の入った車券売り場やスタンドも映し出されており、「昭和」が色濃く残る場内の雰 囲気を伝えている。

 同競輪場の広報を担当する日本写真判定京都事業所の磯部謙太郎さんは「みんながあまり知らない『京都』が、京都駅からすぐの場所にあることを伝えたい。なんとか入場者数や売り上げの増加につながれば」と話している。

【 2018年04月20日 17時34分 】



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