京都府向日市は31日、市民会館・中央公民館(同市寺戸町)を4月1日から休館する方針を決めた。大規模地震で倒壊する恐れが高いためで、再開時期は未定。今後、建て替えや耐震補強を含めた対策を検討する。
同館は鉄筋コンクリート造りの4階建てで、1972年11月に建設された。市が昨年7月から耐震診断を実施したところ、今年2月初旬に委託業者から「非常に悪いIs値(耐震指標)になる可能性がある」と報告があった。
この日、正式な診断結果の報告を受け、ホールがある2階部分でIs値が0・18と、「震度6~7の地震で倒壊、または崩壊する危険性が高い」とされる0・3未満であることが判明した。
市は2月10日から4月以降の利用受け付けを停止しており、希望者には各公民館やコミュニティーセンター、向日町会館などの代替施設を紹介している。
市は1日にホームページ上で休館を報告する。市総務部は「大変残念だが、市民の安全を最優先に考えた」としている。
■市民から戸惑い、不安の声
長年、市民の多彩な文化活動の拠点となっていた向日市民会館・中央公民館。2014年度は延べ約6万人が利用し、成人式や敬老会など全市的なイベントの舞台にもなっている。休館の決定に、利用者からは「今後はどこで活動すれば…」と戸惑う声も出ている。
「結成35周年を記念したコンサートを開きたいと思っていたのに」。コーラスグループの代表を務める新木本真二さん(78)=同市上植野町=は肩を落とした。
休館のうわさを聞き、代替施設を探しているがまだ見つかっていないという。「安全面を考えれば仕方ないが、市民にとっては必要な施設。今後も残してほしい」と願う。
一方、よく同館を利用するという近くの女性(67)は「休館は急すぎる。もう少し丁寧に説明してほしかった。市民活動の衰退につながらなければいいが」と不安げだ。
公共施設の老朽化は全国的に問題になっており、亀岡市でも2015年から亀岡会館を休館している。ただ、向日市には亀岡市の「ガレリアかめおか」のような大規模な代替施設はない。
今年の敬老会は会場を市民体育館(同市森本町)に移す予定だが、成人式の開催場所は決まっていない。市民団体の中にはやむなく、長岡京市の施設で行事の開催を決めたところもある。
市は今後、建て替えや耐震補強を含めて検討するとしている。厳しい財政状況であっても、市民活動を支える拠点は不可欠だ。早急な対策が求められる。
【 2016年04月01日 11時00分 】
同館は鉄筋コンクリート造りの4階建てで、1972年11月に建設された。市が昨年7月から耐震診断を実施したところ、今年2月初旬に委託業者から「非常に悪いIs値(耐震指標)になる可能性がある」と報告があった。
この日、正式な診断結果の報告を受け、ホールがある2階部分でIs値が0・18と、「震度6~7の地震で倒壊、または崩壊する危険性が高い」とされる0・3未満であることが判明した。
市は2月10日から4月以降の利用受け付けを停止しており、希望者には各公民館やコミュニティーセンター、向日町会館などの代替施設を紹介している。
市は1日にホームページ上で休館を報告する。市総務部は「大変残念だが、市民の安全を最優先に考えた」としている。
■市民から戸惑い、不安の声
長年、市民の多彩な文化活動の拠点となっていた向日市民会館・中央公民館。2014年度は延べ約6万人が利用し、成人式や敬老会など全市的なイベントの舞台にもなっている。休館の決定に、利用者からは「今後はどこで活動すれば…」と戸惑う声も出ている。
「結成35周年を記念したコンサートを開きたいと思っていたのに」。コーラスグループの代表を務める新木本真二さん(78)=同市上植野町=は肩を落とした。
休館のうわさを聞き、代替施設を探しているがまだ見つかっていないという。「安全面を考えれば仕方ないが、市民にとっては必要な施設。今後も残してほしい」と願う。
一方、よく同館を利用するという近くの女性(67)は「休館は急すぎる。もう少し丁寧に説明してほしかった。市民活動の衰退につながらなければいいが」と不安げだ。
公共施設の老朽化は全国的に問題になっており、亀岡市でも2015年から亀岡会館を休館している。ただ、向日市には亀岡市の「ガレリアかめおか」のような大規模な代替施設はない。
今年の敬老会は会場を市民体育館(同市森本町)に移す予定だが、成人式の開催場所は決まっていない。市民団体の中にはやむなく、長岡京市の施設で行事の開催を決めたところもある。
市は今後、建て替えや耐震補強を含めて検討するとしている。厳しい財政状況であっても、市民活動を支える拠点は不可欠だ。早急な対策が求められる。
【 2016年04月01日 11時00分 】
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