今年度の「たがわゼミナール」(博物館講座)は、「文化財」をテーマとしています。これは、博物館で実施する市内文化財の悉皆(しっかい)調査に関連し、多種多様な文化財について改めて理解を深めようと企画しました。
文化財悉皆調査は、文化財のジャンルや指定の有無にかかわらず、あらゆる文化財を把握する調査で、今年度は田川市の猪位金地区を対象に実施しています。
写真は、田川郷土研究会と合同で行った現地調査で確認した、金国山山頂付近の祠です。金国山にはかつて金国城が所在していましたが、明治6(1873)年に発生した竹槍一揆では、麓の猪膝宿とともに、一揆の発火点になったことでも知られています。
このように、田川市内には、未知の文化財が物語る歴史のストーリーがまだまだ眠っています。掘り起こすことができれば、またご紹介したいと思います。
「たがわゼミナール」第1回(7月24日)は、田川地域の指定文化財をご紹介する、前説的なお話です。今後も、近代化遺産、民俗、古文書、建造物などの各分野でのお話がありますので、ぜひご参加いただき、身近な文化財への関心をもっていただければと思います。