日本人のアイデンティティはあの戦争の占領政策によって首の皮一枚残して切断されたといっても過言ではないだろう。アイデンティティを分かり易く言い換えるなら愛国心、保守思想、赤子、ナショナリズム、等々は徹底的に粛清されてきた。
その影響力は田母神氏が逮捕されてからの"日本の心"を見れば計り知ることが出来る。時間軸を無視して平面的に考えればまさに首の皮一枚で圧倒的に"左"が日本を埋め尽くしたのだろう。
過去の日本を軍国主義と言う言葉一つで消し去ろうとした。安倍首相の出現は右傾化と騒がれたが、既存の保守政党ではない左を経由した"新しい保守"と言い換えることができる。これを親米保守と呼ぶ事も可能だろう。
反安倍や安倍政治を許さないとの声の中でこれだけ高い支持率を得ているのは政治的には首の皮一枚であっても圧倒的な国民が親米保守との証だろう。
安倍首相が左を経由した保守であるとするならば、つまり東京裁判史観を凌駕した保守、バイリンガル保守とするならば「小林よしのり」はバイリンガル左翼であろう。刺し詰め高森明勅氏は皇室関係のバイリンガル左翼研究者とでも言っておこう。
この小林よしのり氏の「天皇論」「新天皇論」を対比させて批判している谷田川惣氏のブログを見つけたので以下にコピペ。
----------小林よしのり----------
わしは昔サヨクだった。
だが「戦争論」で明確に転向してしまった。
過去の『ゴー宣』を見れば、わしの思想の変化が歴然とわかる。
言っていることが違っている箇所もわかるように残している。
(中略)
だが、わしの思想遍歴は、初期の頃からの読者はみんな知っている。
わしについてきた読者は一緒に成長してきたのだ。
言うことが変わっている点もあろう。
わしは「思想」しているのだから!
(『WiLL』平成22年)----------------------
-----------谷田川惣氏 ----------------------
この考え方こそが左翼思想であるということは保守思想のところで、繰り返し述べているが、
それはともかくとしても、最低限確認しておかなくてはならないことがある。
『天皇論』から『天皇論追撃編』については変化しているのですか?
過去の「ゴー宣」から転向していようが構わないが、皇室のことについて論じているときに、
「天皇論」と「天皇論追撃編」の記述が矛盾していると、議論が非常にやりにくい。
勝手に思想して、成長・転向するのは結構だが、
ここだけは、はっきりさせておかなくてはならない。
(略)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ytgw-o/tennouron-sintennouron.htm
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小林氏の著作で女系論の根幹とも思われる部分を見つけたのでので貼っておくが、元明天皇は男系女子の天皇である。女系継承でなく、女性継承が正しい。
新天皇論---------------------------------
元明天皇はまだ若年だという理由で首皇子への譲位を見送った。
(中略)
そこで代わりに譲位した相手がまた異例だった。
自分の娘に譲ったのだ。
(中略)
母から娘へ継いだのだから、当然女系継承である。
「新天皇論」(266-267頁)
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