
「新年おめでとう。皆さんとともにこの日を祝うことを誠に喜ばしく思います。本年が人々にとり、穏やかで心豊かに過ごせる年となるよう願っています。年頭にあたり、わが国と世界の人々の平安を祈ります」
二重橋前の地下鉄駅出口から出て、ボディチェックを受け、2時間近く歩き2万人以上の人々が集まる長和殿に到着します。
普段余り歩かない私は軽い足の痛みも感じ始めた頃アナウンスと共に天皇皇后両陛下をはじめ皇族方がお目見得します。一瞬時が止まったように2万人が静まります。その場の全員が息を飲むのがわかるのです。
それが段々と小旗を小刻みに振る音と歓喜の声で埋め尽くされます。僅か四、五分の出来事ですが
軽い疲労感はその一瞬で消え確実に何かがリセットされた、そんなえも言われぬ高揚感を味わうことができるのです。
理屈ではない、伝統の重厚感を味わい人々は其々出口へとまた歩きはじめます。

一般参賀が行われる長和殿の足元の敷石は四国香川県産の安山岩で水捌けの良い足に優しい石を昭和天皇が国民の事をお気遣いになりお選びになられました。
この天皇陛下の国民への思いと新年を迎えられた国民の喜びを感謝する為に此処に集う、この関係、この重厚感こそが國體であり、日本であることを改めて体感し、この関係が千年も万年も続いて欲しいと心から願うと共に、
天皇皇后両陛下 万歳
