草仕事でたっぷりと汗をかいて、
拭きもせず濡れたブラウスのままいたら
体が冷えてくしゃみが立て続けに出て困りました。
サンセット時はもう風もひんやり涼しい陽気で
もう肩を出した衣服では体が冷えてしまいます。
それでも日中は暑くて今日も歌人は扇風機を回していましたよ。
我が家の扇風機はアンティーク。
彼はリアルアンティークと呼んでますが、
実際に使用できる古いものって意味で言っているのでしょうか。
真意は?です。
この扇風機は二十五年前にすでに古いものとして外られていたのを
譲り受けました。
つまり当時すでにアンティークだったものです。
今まで暑さ対策として使ったことはほとんどありません。
あったとしても一度か二度かな。
ではここでクイズです。
では何のために扇風機がこの家に必要だったのか?
答えは意外です。
そこのあなた、一体それは何でしょうね?
誰にも想像がつかないと思いますが、
それは焙煎したコーヒー豆の皮を飛ばすためだったのです。
ね、意外でしょ。
コーヒー豆を自分で焙煎している暇人がいるなんて、
普通の人は想像できませんよね。
今はしてませんよ。
でも以前はオーガニックの生豆を買って
炭をおこしフライパンで豆を炒る。
それが趣味だった時期があるのです。
何しろやりたいことをやってましたから。。。。
その頃活躍したのがこのアンティークの扇風機なんです。
扇風機の前で入りたての熱いコーヒー豆を、
持ち上げたザルからザーッと落としながら
風に皮の残骸を吹き飛ばしてもらう作業です。
同時に豆を冷まします。
熱い豆を急速に冷ます方が美味しいコーヒーになると、
誰かに教わったからでしょう。
この作業は楽しい作業で、
下で豆を受けたザルを今度は上に持ち上げて
ザーッと流すのを繰り替えします。
リズムをつけてやったりすると
なお楽しいのです。
扇風機はそういう時に活躍するだけでした。
でも今年の夏はあまりに暑かったので
ベッド生活の人が望んで座敷に上がったというわけです。
この製品は東芝製。
おそらく昭和四十年台かそれ以前の製品でしょう。
まだ日本人が世界に誇れる製品を作ろうと
切磋琢磨している頃の製品です。
メイドインジャパンが
世界に羽ばたいてその名に恥じない製品を作ろうと
大いなる希望に燃えていた頃の製品です。
さすが当時のメイドインジャパン。
壊れません。
使用頻度が少なかったからかもしれないけれど
四十年以上前に作られた扇風機が何の支障もなく作動しています。
なのになぜ
新品が六年しかもたないの?
掃除機の話なんですけどね。
今のものってすぐに壊れてしまうでしょ。
壊れないものを作ろうなんて気概はとうに捨て去ってしまったようですね。
日本企業。