目指せ華麗な七十代!

旧mandalaflowerからタイトルを替えました。今から始まる七十代をより華麗に生きる覚悟です。

キーワードはイチゴ

2018-05-27 | お題

家庭菜園で栽培しているイチゴが盛りを迎へ、

毎日イチゴを楽しむ日々ですが、

そんな中イチゴにまつわる旅の思い出がふと浮かんできました。

イチゴのキーワードで開いた引き出しの中のお話です。

タイランドで以前イチゴがどんなふうに売られていたか

皆さんご存知ないでしょうね。



数ある旅の思い出の中から今日はイチゴにまつわるお話をしましょう。


私には同じ日本人なのに

なぜかタイでしか会わない友人がいます。

初めて行った頃タイにはまだイチゴはありませんでした。

バンコクでイチゴが売られるようになったのはなん年くらい前のことだったでしょう。

その頃はよく会っていたのよね私たち。

年数は記憶にありませんがもう随分前のことなのかもしれません。

当時のバンコクは

ストリートに様々な屋台が並ぶ文化が残っていました。

初めていった頃には

天秤棒の両端に下げたカゴに美味しそうなお菓子などを乗せた売り子が

道端でヒョイとその棒を下ろして店を広げる光景などが街のあちこちでみられました。

歩いている人はなんの不思議もなく

あら、美味しそう、おじさんそれいくら?

などと言って買っていくのです。

私なんか、

日本にはない異文化が楽しくて

そんな商売をやってみたい気分になったものです。


だっていいじゃないですか。

お金が入り要になればカゴを担いで行って何か売ればいいのです。

特に免許とかいらないし、

日銭を稼げる世の中ってなんていいのだろうって

感動さえしていました。


イチゴがバンコクでデビューした頃には天秤棒の売り子は

町から締め出された後のことです。

バンコクは巨大な消費の都市でした。

今でもきっとそうなのでしょうね。

もっともっと凄いのでしょうか。

しばらくみていないので私の知っているバンコクも昔のことのような気がします。

その頃、路上やマーケットに現れたイチゴ売りのその売り方が

ユニークでした。

彼らは一様にイチゴをピラミッドのように積んでディスプレーしていたのです。

バナナの葉っぱの上にイチゴを綺麗に積んで霧吹きで水を吹きかけてあります。

みずみずしさをアピール?するためなのか、

新鮮さをキープするためなのか?

わかりません。

この記事を書くにあたって、

私は昨日自分のうちのイチゴをバンコクの路上の売り子のように

積み上げようとしてみました。

でもできませんでした。

大きさバラバラだし、繊細な肌触りでしょ。



うちの不揃いのイチゴたちです。


ではバンコクのイチゴはなぜピラミッド型に積めるのか?

わかりますか?

わかんないだろーな、


というのもね、

もともとイチゴは涼しいところで育つベリーなんですわ。

それを常夏のタイランドで作ろうと

農業科学者が努力を重ね、ついに市場に出回りました。

苦節何十年の努力が実った、

みたいな出来事の後に、人々が口にするイチゴは

日本人の私たちからしたら、

はあ?

これがイチゴ?

ちょっと待ってよ、ごめんだけど、これイチゴじゃないし・・・・

てな代物だったのです。
今はもっと改良されているのかも知りませんが当時の話です。

大きさは同じ、赤黒い色も同樣で

何と言っても違うのは

その食感でした。

かたいんですわ、それが。

ゴリっていう感じ。

リンゴじゃないんだからそれはないだろう、ベービー

思わずそう言いたくなるようなイチゴだったのです。

しかしこれはあくまでも私の主観であって、

一度食べてみて私がそう思ったということですよ。

誤解なきよう言っときます。



ある年の冬、バンコクで久しぶりに出会った友人といつものように市場を歩いていた時に

フルーツ売りが並んでいる細い路地を歩きながら、

彼女がこう言いました。

「タイの人ってな、本当にすごいと思うのよ、というのもな、

イチゴをああやって綺麗に並べて売るねんで。

すごいと思わへん?

毎日やで。

イチゴを一つづつ綺麗に並べて商売するタイの人尊敬する」



そう言われればまあそうだよね。

手間かけてます。

日本の人はパックに並べるからそのまま日持ちするけれどこちらは

ね。

毎日暑いしどうなってんの売れ残り?

毎日新鮮なものを持ってくるんだよね。

売りきりだから。。。

などと色々と考えてしまいましたわさ。


人様のものの考え方感じ方は本当にそれぞれですよね。

そのポイント、私には浮かびませんでした。

友人のその言葉を聞いて以来、

なぜか私も綺麗に積み上げたイチゴを見ると

ご苦労様的な気持ちになるのでした。


が、しかし

その頃のタイのイチゴってほんと硬くて、

多少のことじゃ傷まないのですよ。

あの熱帯の気候ですぐに腐らないように

改良に改良を重ねた結果生み出したイチゴなんですよ。

そんなにまでして

イチゴ作らなくていいんじゃない?って

思うけど、

食べたいのですよ。


イチゴというものを・・・ね

経済も発展してきたし、次なるヒット商品としてのイチゴ。

需要があっての産物です、よね。

でもその差の大きさに

日本のイチゴの美味しさをタイの人に教えてあげたいなって

密かに願う私がいました。


そうしたらね、

ある年の事です。

珍しく出発が遅れて二月の末になってしまった年がありました。

その時に素敵な光景を目にしたのです。

旅に出る時私たちはいつも少し早めに空港に着くようにしています。

家人がどうしても窓側席が欲しいというのでね。

その時も空港のチェックインカウンターにはまだほとんど人が並んでいませんでした。

でも私たちん目の前にはズラッとイチゴのパックが並んでいるではありませんか。

こんなの今まで見たことないです。

前の人が

イチゴを百パックも持ち込もうとしていたのです。

百個のイチゴのパックが並んでいるのを見たのは初めてかもしれません。

近所のスーパーでは百個置いてないでしょ。

お馴染みのタイと同じようにきちんと並べられた

美味しそうな真っ赤なイチゴのパックが

ズラーっと並んでいました。

壮観でしたね。

それで思わず

えー?

これどうするんですか?

と、声に出してしまいました。

すると、

そのイチゴの持ち主が

「バンコクの私の工場へ持っていくのです」と応えくれました。

それから、続けてこういうのです。

「最近タイでもイチゴを作るようになったんですけどね、ちょっとね。。。

それで本当のイチゴをうちの社員に食べさせてあげたいと思ったんですよ」

なんと自分と同じ考えを持つ人がここにいました。

感激

へー、それはみなさん喜ぶでしょうね。

タイのイチゴ、私も食べたことがありますよ、としばらく会話が続きました。




随分男気のある社長だなって思いましたよ。

かっこいいですよね。

社員に食べさせたくてイチゴ百パックを持って飛行機に乗る。

実際は彼は運んでないですけどね。

その気持ちが素敵です。

旅の思い出は数々あれど

時は今が盛りのイチゴの季節、

イチゴの思い出が蘇りました。

旅は人との出会いがたくさんあります。

出会った人やものついての思い出は数限りなく心の引き出しにしまわれているのです。

次はどの引き出しが開くのか・・・

旅の話はつきませぬ・・・・・







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