スペインのニュースが連日流れてきます。
ご存じの通りスペインの北東部、フランスに接し地中海に面したカタルーニャ州が震源地。
国に対し10年前から自治権の拡大闘争をしてきた結果、ついに独立を宣言しました。
・・・しかし、住民投票から独立宣言まで突っ走った感じですが、関係者は誰もすんなり独立できるとは考えていなかったでしょう。
対するスペイン政府は、当然・・・州の自治権を停止し、州政府の首相、幹部を解任し、州警察も指揮下に置き関係者を反逆罪に問うとしています。
・・・その後、ベルギーに脱出した首相以下関係者に・・・欧州逮捕状が出て・・・ベルギーでカタルーニャ州政府の首相と州の元幹部が出頭、
11/5、身柄をベルギー司法当局が拘束と大きなニュースになりました。
この後が気になりますが・・・、ベルギーの検察当局が5人を翌6日条件付きで釈放していますが、ほとんどニュースにはなりませんでした。
12/21に設定された州議会選挙までこう着状況が続くのでしょうか・・・。
プッチダモン前首相は独立支持派の比例名簿1位で選挙に立候補するようですが・・・。
・・・闘牛の国でもあり、陽気な明るいラテン民族ですが暗い時代が近年でもあったようです。
1936年スペインは内戦に入り、混乱・・・軍人のフランコ総統の反乱軍が勝利し・・・・、独裁政治になります。
この状態が・・・1975年のフランコ総統が死去するまで続き、フランコ死去後カタルーニャの人々はタルーニャ語が話せるようになり自治件も回復しました。
しかし、時の流れカタルーニャ州でもカタルーニャ語を母国語にする方は30から40%と言われ、独立支持は最近の世論調査で49%。
このカタルーニャ州は、面積ではスペイン全体の6%、しかし人口では16%、GDPの貢献度は20%・・・豊かな州といわれます。
州都のバルセロナは、都市のランクがスペイン第2位:人口160万人(2011年)そして、・・・サクラダファミリアがありました。
・・・60億円がクラブから、その他の収入が32億円と(昨年の年棒)桁外れのスター・・・リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)が在籍しているのがサッカーの FCバルセロナ。
では、都市のランク第1位といえば、当然首都のマドリード:人口326万人(2011年)
・・・クラブから63億円、その他の収入が36億円(昨年の年棒)のクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)の所属する レアル・マドリード があります。
FCバルセロナとは宿命のライバルチームです。
これらの都市には他のチームもありますが、上記の対戦は想像以上に地元民がヒートアップし、サッカーが代理戦争のようです。
・・・話は飛んで、11/4(土)昼、湯島天神の菊まつり(第39回 11/1日~23日)に知人と出かけました。
久し振りの湯島天神、七五三のお参りの人々も多いようです。
10月中旬から台風が続き、雨の日が多かったので、菊の開花調節は難しかったでしょう。
「菊まつりの案内」には、菊人形、千輪咲、大懸崖、盆栽など2000株が展示されているとあります。
本殿前は大懸崖が・・・いい塩梅に咲いていました。
今年の菊人形は・・・NHK大河ドラマの主人公です。
・・・ 午後1時から「菊まつり記念講演」が参集殿であり(湯島天満宮崇敬会)、講師が日本で活躍されているルーシーさんです。
本名:ルース・マリー・ジャーマンさん(米国、ハワイ育ち、1988年東京新橋のリクルートに入社、日本人との間に2児の母)。
演題、「やっぱりすごいよ、日本人」(同名の出版もされている)、自身の体験を通し、日本人は国際化にどう対応していくかを楽しく熱弁されました。
画像は、著書の発行元 あさ出版関連より
・・・講師ルーシーさんの話では、日本に長期滞在する外国人は約600人
・・・彼らには、すっかり日本人の模範的なマナーが見についている人々が多いそうです・・・(名刺の出し方から・・・整然と整列して並ぶetc.)
話は、日本の観光立国を目指す件に、・・・詳しい説明はなかったが、ご自身も政府の推進委員会などに関係されているのでしょう。
・・・国の資料を調べてみると、2006年12月 観光立国推進基本法が成立、2008年10月観光庁設置、
2014年6月「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」決定
「2020年に向けて、訪日外国人旅行者数2000万人の高みを目指す」ことを明記しました。
ルーシさんの会社のデータでは、2013年訪日外国人旅行者数は、1000万人、翌2014年は40%UPの1400万人、
さらに2015年は36%UPの1900万人、昨年は26%UPの2400万人・・・
何と4年も早くも2000万人を突破して、今年は(2017年)3000万人の予想に修正とか。
国は、なぜ目標値と実績がこれほど大幅にズレたのか、要因を説明しているでしょうか?・・・。
達成してもしなくても、責任が伴わない単なる目標ですから、・・・
新たな目標が、東京オリンピックの2020年までに、当初目標の2倍、4000万人とすると発表しています。
更にルーシーさんの話によると、猛スピードの国際化は今後の見通しを・・・
(全国で宿泊可能な容量は充分有る・・・、受入れる体制は大丈夫として)
・・・2030年には何と6000万人の外国人を呼び込もうと目標を修正しました。
調べてみましょう・・・「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」議長:安倍晋三首相、2016/3/30 政府発表:
「訪日外国人数を「2020年に2000万人、30年に3000万人」から「2020年に4000万人、30年に6000万人」に大幅に上積、受け入れ環境の整備も急ぐ。
・・・ところで・・・スペインも観光立国を目指していました、観光立国世界一は?・・・日本は何位でしょう。
2016年、世界一の観光立国、外国人旅行客年間 8,260万人の国とは・・・?
マウンテンバイクの POLICE です。
”繁盛してる?” ・・・雰囲気が違うようです・・・中央の女性・・浮かぬ顔。
右は婦警さん、切符を切っているのでしょうか
ここは有名な観光地、無許可販売? でしょうか
・・・この広場の下、川の近くに有名な塔が建っています、・・・夜のセーヌ川からの光景が
首都、パリです。
世界No.1の観光立国はフランスです。
では、どこの国からの旅行客が1番多いのでしょうか
・・・日本、中国、アメリカ、サウジ?・・・意外でした・・・リピータが多く、日帰り客も多い英国が1番とのこと。
では、第2位の観光立国は、・・・アメリカが・・・7,747万人
僅差の第3位が、スペインです。7,556万人、やはりスペインは健闘していました。
4位が中国、5,927万人、
5位が世界遺産の多いイタリア、5,237万人
日本は第16位、2,403万人(アジアで6位)でした。大幅に伸びて、2400万人達成してこの順位です。
・・・2030年に日本は、総人口1億人位でしょう、年間6000万人の訪日外国人旅行者を国を挙げて歓迎します・・おもてなしと!
世界でも不思議な国、第2言語の英語が通用しにくい日本で、訪日外国人の言語の壁対策は?
何とかなりそう?
旅行客が出会う確率の高いコンビニ、レストラン、居酒屋、旅館・・・サービス業に今日でも多くの外国人が働いています。
講演者のルーシさんは、これらの情報が、フェイスブックや旅行業界で流れているので、
外人の店員と、旅行者が共に第2外国語(英語)でコミュニケーションが取れる状況になってきたと話されます。
・・・ルーシさんが来日間もない1989年頃の話を・・・
ハンバーグを購入しに、・・・新橋駅前のマクドナルドに入ると店員に ”外国人” と叫ばれたそうです。
今日、同じ新橋のマクドナルドに行くと、インド人が流ちょうな日本語で応対をされているそうです。
インド人は第2外国語の英語とさらに日本語も使いこなしています。
訪日外国人旅行者にとっては、接客業などのサービス産業で外国人が働くことにより、英語でコミュニケーションがとれると・・・変わって来たようです。
・・・ルーシさんが育ったハワイでは、戦後は ドールバナナ とサトウキビ が主要な産業だったそうです。
1959年アメリカの50州目に組み込まれるとアメリカのルールが適用され・・・最低賃金も本土並みになり・・・農産品からの変革が求められた。
目指したのが観光立国・・・戸惑いからウェルカム、当時おおよそ年間10万人位の観光客が・・・数年後から急激に伸びていきます。
ルーシーさん10歳の1976年、1$=326円の頃には・・・スーツ姿の日本人(研修?)旅行客は上得意客になっていきます。
観光客は300万人目前になり、観光収入も5000万$を越え10年で5倍と急成長以後順調に伸びていきます。
日本語専門のTV放送局が開局され、ルーシさんは日本のアニメ(〇〇レインジャー)で日本のファンに。
以降1990年頃まで急激に観光客と観光収入は伸びていきます。以後は景気変動で上下しながら・・・
現在はハワイの人口150万人に対し、観光客は年間700~800万人で推移しています。(アメリカ全体の10%を占めています)
・・・では、ハワイに訪れる人が多いのは・・・、アメリカ西海岸が圧倒的に多く、次いで東海岸、日本も続いているようです。
さて、各国が観光立国を目指す、日本も 2030年にトップ5に入ろうとしています。
観光収入で直接に潤う人々は、旅行代理店、旅行者の移動に伴う運送業、宿泊施設、飲食業、観光地商店街、物品販売、神社仏閣・祭事関連
普通に生活している人々の生活が観光客に好奇心で覗かれたら・・・迷惑ですし邪魔な存在です。
我々が観光で出かける先でも、異文化に関心があるわけで珍しい物にカメラを向けます。
ここ白川郷では住民と一体で積極的に観光客を呼び込んでおられるようですが、観光客を好き勝手にさせないで
地元に観光収入を落として頂くには、英語はもちろん中国語などの表示、音声ガイドなどで理解して頂く努力が重要でしょう。
・・・ルーシさんは、日本人は変わる必要はない、良い点を数多く上げられ、そして外国人と異なる点を楽しむようにと。
しかし、日本人は会話で・・・空気を読む、言葉少なくても顔色を察し、高度のハイコンタクトコミュニケーションを使う国民性です。
このようなコミュニケーション能力のすぐれた国の第二位は、メキシコだそうです。
最下位は、アメリカ合衆国、移民の国です。多くの人が第二外国語の英語でコミュニケーションをとっています。
・・・・強調されるのは、日本と同じような国は世界にありません!
ハイコンタクトコミュニケーションは外国人に誤解されやすいので、多少の説明力を期待されていました。
外人観光客は、誰もパーフェクトな英語を期待してない。
May I help You? 切符売り場などで、困っている旅行客を見つけたら・・・話しかけて下さい!
ペラペラペラ・・・と早口で言われたら、Just amoment Please.と言って、係員を呼んでください。
近くに誰もいなかったら?
Please repeat much more slowly. と言ってください。 ゆっくり話すと・・・そのスピードでもう一度話してくれます。
日本人はユックリ話されれば、話の中に固有名詞があれば大体意味は分かります。
・・・親切にされた印象が強く残り、旅行者同士の口コミで・・・訪日観光客が増えますと勧められました。
明るく、前向きで、行動的、話好きで楽しい、日本大好きなルーシーさんでした。
講演の後、御社殿で祭典式に参列され、玉串拝礼も一緒されました。
キリスト教とのことですが、日本人と結婚されていたので神道もOKだったのでしょう。
神仏習合の日本の歴史も御存じでしょうし、日本人の過半数が無宗教の国です。
その後参集殿で
宮司さんと若干お話しさせて戴きましたが、その隣のルーシさんにキリスト教以外の宗教について・・・聞くタイミングで無いので、またの機会に。
しかし、アレヤコレヤで時間の経つのが早い、
10月の運動会、その後以前出雲大社で夕刻雹に降られ、松江の宿で晩秋なのに雪になり、慌てて瀬戸内海に避難したことがありました。
その続き、足立美術館や錦帯橋コースが台風接近で前日にキャンセルすることになり、
慌ただしく 開いたスケジュールをどう埋めるか・・・、化粧直しの終わった日光東照宮に出かけたり、気が付けば温室を組み立てる季節です。
・・・バレンシアが途中でした。
さて、スペイン第3位の都市がバレンシア:人口80万人(2011年)
この都市は地中海に面したスペイン東海岸の南北のほぼ中央に位置しています。
豊かな穀倉地帯で、収穫された野菜をサフランで色付けし・・・有名な料理がパエリア、お米の産地です。
この写真はセビーリャの公園ですが、このフルーツ、ブランドが・・・
・・・バレンシア・オレンジ・・・有名です。(収穫は2~3月)
公園や街路樹のオレンジは食べない?・・・酸っぱくて。オレンジの原産はインド・ヒマラヤの高原地帯、中国南部に伝わり大航海時代に地中海へ
そして写真の公園のようなオレンジがマーマレードなどに利用され、19世紀にはカルフォルニアやフロリダへ伝わったそうです。
移民や奴隷と共に伝わったのでしょうか。突然変異で甘いものが発見されました、カリフォルニアでの農園で・・・スペイン出身の農家の人により。
懐かしい「バレンシア・オレンジ」の名がアメリカで付けられ、今日ではスペインのこの地で「バレンシア・オレンジ」は特産品となっているようです。
セビーリャ、スペイン広場のタイル画は
騎士の時代のようです。
今日のバレンシアは、世界遺産に頼らない芸術・科学都市として観光客が押し寄せています。
何やら近代建築が立ち並んでいました。
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