文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

霞ヶ浦湖畔での勉強会と、コブ白鳥の親子に遭遇(05/07/08)

2005-07-10 15:07:36 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
 いま、霞ヶ浦での霞ヶ浦田村・沖宿・戸崎地区自然再生協議会が発足しております。
昨日粗の勉強会が、土浦市と霞ヶ浦市の境目の所に新たに出来上がった、県営霞ヶ浦環境センター内で開催され、協議会公募委員として参加しました。
 その折りに、霞ヶ浦の湖岸で、自然再生事業の対象地域を観察し、調査してきました。
湖岸は殆ど垂直護岸で、波も荒く、折角ワンドとなっている場所でも、堤防まで波があたり、葦の最後の群落も全域が水を被っていますので、崩落も時間の問題。水が赤茶けていて、昨年11月の観察会時点よりも、水面の上昇が生じている実感でした。 大きな問題点です。
 ところが、今回の指定地点の先に、コンクリ製消波提で大きく囲われたエリアがありました。
ここで、霞ヶ浦内水面にコブハクチョウの1家族を発見しました。両親と子ども4羽(やや大きくマガンの大きさ程度)です。思いがけずの遭遇でした。 
 ここにある消波提内のエリアには、随所に柳などの植生が発育し、その一ヶ所で産卵したのだと考えられます。調査したところ、カイツブリ×2(ペア)、オオバン×20+(繁殖の可能性高い)ほかカルガモなど30+、シギ類×10羽。が、この消波提内で観察出来ました。
 ここは、昨年11月の調査で、国内最大級のオオバンの越冬地(1,000羽以上)である事が分かってきましたが、この箇所があっての個体群成立というイメージが浮かんできました。
 蓮田で働いていた母と青年に教えて頂きました。この箇所は土浦市の戸崎地区だと思います
 この箇所が出来てから水鳥がものすごく増えたとの話しも。

 でも、霞ヶ浦湖内で、しかも波の荒い箇所で、コブハクチョウが繁殖出来たとは意外でした。




採砂船の活動中止も必要です

2005-05-28 19:16:07 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
 霞ヶ浦の問題点を、昨年秋から多面的に議論して来ました内容は、水面を硬直的に高くしたまま、どの様な考え方でこれからを展望しているのかを知りたいところです。

 いま、潮の流れが開発から、自然再生へと丁度正に切り替わるよどみの時期です(潮止まりと言います)今回は大潮、しかも高潮レベルでの流れの激変でしょうから、全てが逆転を始めると、一気に流れが強くなると思います。
 謙虚に今までの議論を取り入れて頂き、基本的には霞ヶ浦ダムを、本来の自然湖の状態に戻す。
具体的には、霞ヶ浦の湖岸に昔の汐入を含め、湿地を取り戻す
(1) 霞ヶ浦の採砂事業の即時廃止
(2) 浚渫行為の即時廃止
(3) 水門の運用の弾力化(アサザ基金提言も一案)
(4) 水位の弾力運用、特に春の水草発芽時期での大幅 な水面低下策の導入
(5) 護岸堤防の大幅な取り払いと汐入の復活策
などの施策を、検討項目に加えて頂きたいとお願いをします。
(6) 霞ヶ浦の再生への研究手法を、土木・建設手法から、生態系の横断的な判断のできるメンバーへの入れ替えが必須だと考えています。
(7) 霞ヶ浦周辺での、江戸時代まで遡った文化史を再度共同研究が必要です。霞ヶ浦の再生にはそこで生計を立てていられた方々と、歴史的な経過を再認識する必要性が高いからです。
(8) 茨城県は、かってすばらしい水郷地帯でした。その原風景の再生こそが、真の目標だと思います。茨城県の湿地の90%を干拓でつぶしてきています。その復活として数値目標を20年後に30%程度が適正かと考えています。その観点からは霞ヶ浦に汐入と干潟を復元したら、数値目標に大きく貢献することでしょう。
 これらは全体構想としても、可能だと考えています。如何でしょうか。皆様のご意見もお願いします。

遊水池の問題は、霞ヶ浦での水害からの安全対策として

2005-05-28 19:11:33 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
遊水池を想定しています
いま、霞ヶ浦は全域をぐるっと護岸で囲んでいます。俗に言う悪名高い垂直護岸です。
しかし、普段は湿地、あるいは葭原、あるいは水田である地域を大幅に拡大して、大雨や台風時の増水に遊水池として利用する箇所を想定します。従って現状での護岸域を取り払って、新たな後背地(かっての堤防等)出の築堤や、一段下がった堤防(大雨時に水があふれて遊水池に流れ込める)の仕組み等へ切り替えることが必要となります。

ご治水と、利水ははっきりと分けるべきだと思います。
 まず利水ですが、基本的にはご指摘の通りだと思っています。時間経過も必要でしょうし、何よりもそれぞれの立場での、生活者(地権者を主体に)の合意と、行政やNPOを含めて、地域の生活者への積極的な支援が頂けなけれべば成立出来ません。
 漁業や農業、工業、そして飲用水等で利害が異なるのは当然でしょう。そこで、利水関連には国側は、今後、一切資金を出さないという原則の下、利権者同士での合意形成をお願いしたら如何でしょうか。徹底的に話しあう場の準備です。そのコーデネィターは、NPOが行うのも策でしょう。
 その中で、横断的な合意形成と、方向性とが固まれば、実現のためのプロセスの積み上げになるかと思います。それは見試し方法で、費用をかけず、利水によって、生活される方々主体に成果をひとつひとつ、確実にものにしていく事が必要でしょう。
その横断的な合計性には、利水側として沿岸域の市町村が果たすべき役割も大きいとと思います。
 また、対象地域の現状観察、過去情報の集積、古老を含めての聞き取り、何が最善策なのかの話しあい。市民を含めたボランティアやNPOの協働と参加。少し行っては、再評価を繰り返し、工事等があれば、沿岸市町村の行政側に予算を獲得して頂き、施工をお願いする。最小費用ということで、利益に関わる地域の方々にも応分に現場で働いて頂くことと、その後の大事な、メンテナンス機能という視点から、はじめから参画を頂くことも
 アセス会社等からの、設計図があって、入札して、後はその図面通りに物を作るという方法からの脱却が必要です。また、ここで、土木工事ではなく、国に協力を依頼したいことは、水質保全等のために基礎調査研究・情報を整備する本来の役割です。

 これからの、国側の最大の仕事は2つ
一つは、利水・治水を通じての、霞ヶ浦及び周辺域での景観保全です。あるいはそれを目的とした自然再生事業です。実際の起案から、施工、そのメンテナンス業務まで、一切が地方分権にもとずいて地域で行われます。自然再生法施行のための予算を確保して欲しいと言うことです。

 次いでは、大事な治水です。何度も言いますように、温暖化の影響は、今後深刻です。まったく。これから自然災害として何が起こるか分かりません。治水対策はしっかりと固めていくべきと思います。これこそが、国の最大の義務であります。治水対策、そして水質の品質管理のための活動の支援です。 国土交通省さん、しっかりとよろしくお願いいたします。

霞ヶ浦ダムのもたらすもの。それは文化の喪失、生き物の死滅に

2005-05-28 19:02:12 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
 一昨日、霞ヶ浦の江戸崎地域に最後に残った雁、亜種オオヒシクイが北帰しました。霞ヶ浦のダム化がもたらす影響をもろにかぶった気の毒な、孤立群です。ここ10年、個体数が50羽前後をうろうろしています。新潟県では同じ種類の別の個体群が、朝日池で5,000羽以上以上になったのに、この群れはこのまま。国土交通省も躍起になって、個体数が増えるようにすでに調査費を2億円以上支出しながらです。
 最近分かったことは、春の水位高で、マコモや蓮、菱等も発芽出来ず、それらを米とセットで食べるオオヒシクイの餌が無くて、どうやら栄養失調のために、北帰が遅れ、さらに繁殖地を失って、子供が増えない悪循環のごときです。
 都会に近いところで、遊水池もなく、大雨が降れば上流域まで水位が上がってしまいます。山奥であれば、人間が居住していませんので実害がないでしょうが、それと同じ構図で本来の自然湖沼を、ダム化してしまうなど、誰の発案なのでしょうか。

霞ヶ浦と、蓮田での鴨の受難(2)

2005-03-22 11:33:33 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
 霞ヶ浦の田村・沖宿地域での蓮田での、助成金による網張りの件と、それによる鴨の大量斃死に関しては、今回の会議の枠外です。会議の終了後に、県の担当者に聞きますと、蓮の新芽への食害として、助成金による、蓮田面への網張りは、地域生活者からの要求として、行政側では当然の行為として事態を承知しており、結果を容認しているとの印象でした。
 茨城県生活環境部環境政策課鳥獣保護係 が、この件での窓口という事でした。
今後、確認を取ってみようと思っています

霞ヶ浦田村・沖宿・戸崎地区自然再生協議会へ公募委員として参加

2005-03-22 11:21:24 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
 昨日、4回目の会議。次回は5月21日に、殆ど大枠が決まってきた、と言うか。会議の委員長の、見事なまでの指揮振りで、そこに押し込められたというか。参加委員の多くが、委員長とタッグを組んで、キャッチボールが始まって、皆様、色々な会議で、顔見知りばかりみたいです。
 まさに、委員長の一人舞台で、はじめから終わりまで、独演会。
 次回までに各組織や個人が、どのような役割を担うかに関して、レポートと参加する事業へのポジション決めを出さなければならない状況に。
 環境省より、この事業自体が、自然再生事業のモデルのひとつになった模様で、参加各団体や、個人等へのアンケート提示の要求もありました。
 茨城県側から提示された、まったく白紙のままの状況資料を拾って、県側には手取り足取り指導し。専門家の発言(ランダム)を拾って、目的の方向へ話しを進める話術。まさに……。
 霞ヶ浦全域での課題追求のための会議であると認識していた内容が、特に水位の管理が最も重要な課題であり、また採砂事業、霞ヶ浦の浚渫が最も大事なことのじこうのはずが、……ここは別の会議で、そこも別の会議で、というようにばらばらに分解しながら、結果として、環境センター前面での小規模な自然再生事業へと誘導されてしまう。アサザ基金のメンバーも今回は発言なし。
 それはそれで、参加委員の方々も関心が高いので、その話しに乗るし、聞くところでは、委員長は、霞ヶ浦に関する各種委員会の委員長を殆ど総なめで引き受けているそうです。
 この会議の流れをみていると、国土交通省や県側の信任が如何に如何に、熱いかが、ひしひしと伝わってきます。霞ヶ浦再生への在り方検討では、この仕組みが、かつ行政との協働を考えた時の最大の問題点の論点が、ここでしょう。
 ちなみに、環境省からは、初回に自然計画課の課長が参加した以降、だれも出席がありません。コメントもありません。
 また、本来、地域再生と言うことで市町村レベルでの話しであるべきところが、国が主役で、県は話しを聞くだけ、本来主役の市町村からは誰も、土浦市も欠席。この自然再生事業は、典型的な行政指導型の公共事業を推進するための、手段化し、モデル化しかねない危険性を強く感じました。
 

霞ヶ浦の土浦市側の美しい蓮田で、みるも無惨な施策結果。誰に責任が

2005-03-19 17:09:21 | 水質浄化:茨城県霞ケ浦及び周辺域
霞ヶ浦土浦周辺、田村・沖宿地区の蓮田で、今、生じていること。

 以下転載記事で、レポートの一部ですが、ゆゆしき事態です。当方も美しい蓮田と評価していました。また、国土交通省と茨城県とで、近日、自然再生事業が計画されている箇所を含みます
 「茨城県霞ヶ浦町(旧出島村)を訪れたことに始まります。いざ現地に着いてみると、辺り一面が防鳥ネットが張りめぐされていたばかりか、多くの野鳥達が犠牲になっておりました。その蓮をカモ達の被害から守る目的で本年度から、農水省の補助事業もあり、防鳥ネットが張られてしまいました。その為、野鳥達がどのくらいの被害があるか、先日から調査をしてみようと始めたばかりです。まだ、3日ほどしか費やして無く、土浦市の手野?田村1/2?沖宿と歩いてみましたところカウントが164羽となりました。まだ、命があるものも20羽近く上りました。特に、この地区は茨城県の鳥獣保護区にも指定している場所にもかかわらず、農民は生きて引っかかっているカモの脇で作業している者も少なくありません。」