昨年5月、コロナ禍のなかで上演された「フェイクスピア」です。
野田秀樹お得意の言葉遊びからフェイクの世界へ。
そして、あの御巣鷹山の事故に繋がっていく。
作品は、読売演劇大賞を受賞し、主演の高橋一生が主演男優賞を受賞しました。
私は2度観ましたが、そのスピード感に圧倒され、とてもとても理解出来なかった
ので、改めて配信で観てみました。
ブレヒト幕を上手く利用して、見事に場面転換する。
多くの言の葉に託された意味
2度3度と見返すうちに、作者の意図が少しだけ分かった気がしました。
圧巻は、やはりラストの飛行機の描写。
劇場で観た時は、こちらまで息苦しくて、酸欠になるような気すらした場面ですが
10分以上にも感じられたシーンが、改めて観てみると
5、6分に凝縮されたシーンだと気付きました。
演劇史に残るシーンだと思います。
受賞男優賞を受賞した高橋一生さんが、受賞スピーチで
全出演者の名前を挙げたそうですが、このシーン観ると納得です。