小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

カヤの血便と鉤虫②

2014-05-10 | 犬&猫との暮らし
 犬鉤虫は1~2センチくらいの線虫で、感染犬の糞の中にいた卵から幼虫が生まれ、それが経口感染によって感染することが多いのだが、なんとその幼虫が皮膚を食い破って、体内に侵入する場合もあるそうだ。ひえ~っ!

 いつものように先生は、私に図鑑を見せながら説明してくれた。幼虫は湿気のある草むらなどにも、生息しているらしい。鉤虫のライフサイクルを示した図に、そんな絵が描かれていた。

 鉤虫は小腸の粘膜に噛み付いて、吸血しながら繁殖するので、大量に鉤虫がいる犬は貧血を起こしたり、腸炎や栄養不良を起こしたりするという。

 「カヤちゃんの場合、卵が1個見つかっただけなので、今のうちに駆虫すれば、大事には至らないと思うのですが」とおっしゃる。が、しかし、何かイヤな予感。

 「先生、鉤虫は人にも感染しますか?」と聞くと、またまたなんと、幼虫は人にも食いつくというではないか! 「ただ食いついて皮膚から侵入しても、人の体内ではそうそう生存できませんよ」、「ご安心を」といった表情で言う。

 しかし、いろいろな犬たちがやってくる河川敷の草むらにもよく行っていたから、私だって食いつかれていたかもしれない。食いつかれると赤いポッチになって、痒いらしい。何に噛まれたか分からない赤いポッチなんて、いくらでもあったよと思い返す。

 私の質問もどんどんエスカレートしていく。
 「幼虫が湿度の高い草むらとか土中にもいるということなら、庭にも生息しうるということですね。私も食いつかれていたかもしれませんね。食いつかれたまま、私が家に入ったのであれば、うちの中にもいるってことかしら」と私が聞くと、「こういう話をするとイヤがる飼い主さんも多いのですが」と先生。私だってイヤだけど、対策を練っておかなくちゃいけないもの。

 幼虫は外界でも生きていけるのだ。ただし高温、低温と乾燥には弱いし、アルコール消毒で死滅できるという。四角い部屋を丸く掃くようなことをしていては、いかんと激しく思った。心を入れ替えて、清潔な室内維持に努めなくては!

 私自身はかような心構えで臨むことになり、カヤには駆虫薬を投与することになった。まず第1回目の投与後、卵が孵る時期を見計らい、第2回目を投与する計画である。

 ちなみに、鉤虫は宿主をきちんと分けており、犬鉤虫は人には食いつくくせに、猫には感染しないそうだ。どんなに小さな生き物でも、その営みに多様性があって、本当に不思議。

 長年犬を飼ってきて、ここへきて寄生虫の心配をするなんて……。ちょっと可笑しくなって、私が「いや~、真剣に寄生虫の話をするなんて、久しぶりですよ。昔、飼っていた猫の瓜実条虫の駆虫以来かなあ」と明るく言うと、先生もつられて、なぜかほがらかに「私も久しぶりですよ~」などと言ったのだった。
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カヤの血便と鉤虫①

2014-05-10 | 犬&猫との暮らし
 カヤは右目が萎縮し始めていても、至って元気なのだけど、8日の夜、グリーフケア講座から戻ると、室内におびただしい量の血便と吐瀉物が散在しており、仰天した。

 いつもは手作りの、少し汁気の多い鶏肉ベースの野菜ペーストとドライフードとを、半量ずつ混ぜて与えている。野菜ペーストは何日か分をまとめて作り、小分けにして冷凍保存しているのだが、連休中うっかりそれを切らし、市販の缶詰で代用した日があった。

 その缶詰は繊維質が多かったのか、ウンチが大量だったし、少し緩くなった。カヤには合わないのかもと思い、いつものようにスープを作ったのだけど、たまたまスーパーで目に留まったおからを新たに加えてみた。

 おからはトチ、ブナ、クリにも食べさせてきたし、犬に与える材料としてはNGではないので、気にしていなかった。なので、8日の朝、私はカヤにおから入りのスープを混ぜて与えたのだった。

 あちこちにしてある排泄物、吐瀉物に慌てていると、カヤは私が帰宅したことに気づいて、喜んで回り始めた。そんなカヤを制しつつ、汚れ物を片づけたのだが、おから入りスープでここまで腸がどうにかなってしまうなんて、あるのかなあと首をひねってしまった。

 その日は帰宅後にカヤにあげるはずのエサは抜いて、様子を見ることにした。

 翌日、朝のエサはドライフードのみを少量与え、経過観察。やや軟便だったが血便は出ず、やれやれと思っていたのに、今朝、少し多めに普通のウンチをした後、またまた血の混じった粘性のウンチをしたのだった。

 比較的鮮やかな血の色からすると、直腸からの出血かしら。
 先生に見せるためにデジカメでそれを撮影し、検便用のブツ入れに使っているお弁当用の調味料入れに、ブツを少し取って入れ、カヤを連れて病院へ行ったのである。

 先生の説明では、下痢に加えて嘔吐が続いているようなら、膵炎など他の病気を疑わなくてはならないということだったが、検便の結果、やはり大腸(直腸)からの出血で、複合的にさまざまな要因が重なって、例えばフードの内容が合わなかった、(散歩の練習のやり過ぎなどで)疲れていた、おなかを冷やした、私の不在が続いて寂しかったetc、etcで、大腸炎になったものと思われる。

 なるほど、思い当たる節もないではないと思いつつ、何の気なしに私が「何か寄生虫がいるということは、ないですかね」と聞いたら、先生が「今、寄生虫検査をしています」と言うので、診察室の奥を見ると看護師さんが顕微鏡を覗いていた。

 少しすると、先生が苦笑いしながら「あのぉ、1個だけなのですが、鉤虫の卵がありました」と告げたのである。えええっ~、鉤虫?!
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カヤの右眼球、萎縮

2014-05-10 | 犬&猫との暮らし
 カヤは両目ともあまりに眼圧が高く、すでに視力を失っていたことから、昨年、両目とも硝子体内にゲンタマイシンを注入して毛様体を破壊し、眼圧を低下させた。

 術後は、抗炎症作用のある非ステロイド系の点眼薬を1日2回さし続けているのだが、ゲンタマイシン注入術を施した際、先生から「このまま眼球を維持できるかもしれませんが、眼球瘻(がんきゅうろう)になる可能性もあります」と言われていた。

 眼球瘻とは、眼球がしぼんでしまうことなのだけど、たとえ眼球が萎縮してしまって、見た目が麗しくなくても、それがカヤに不快感や痛みを与えるものでなければ、仕方ないと思っていた。

 先月あたりから、どうもカヤの右目が萎縮し始めたように見えた。明らかに左目より小さくなったように思う。右目の瞼の上を触っても、左目ほど眼球の張りを感じない。

 このまま萎縮し続けると、眼球はどうなってしまうのだろうか。ただの肉の塊になってしまうのだろうか。不思議だなあ。

眼球瘻も厭わず、ピヨちゃん人形を隠そうと必死に布団を掘る(?)カヤ
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