令和2年5月30日、民放テレビ「情熱大陸」で、アイヌ木彫家“貝澤徹氏”を放映していた。貝澤徹氏は、アイヌ文化を守り続けるために日高管内平取町二風谷で、木を彫り続けている。
今月、白老町にオープンした国立民族象徴空間「ウポポイ」にも、アイヌの入れ墨をした女性を描いた木彫作品が展示されている。その作品が下の写真である。注目してもらいたいのは、放映されたテレビの下部に書かれていたテロップである。
テロップには、「だから僕は僕なりの役割でやっていくし」と書かれている。
人間は誰でも役割を持っているので、その役割を粛々と行なっていけば良いのでないかと思う。人間の役割はおのずから一人一人違っているが、その役割を各人が十二分に果たした時、組織(国)は無限の力を発揮すると思う。
現在、新型コロナ禍で世界中が混乱しているのでこのことが特に言えるし、それがウイルスを撲滅する近道である。
「十勝の活性化を考える会」会長
注) 貝澤 徹
1958年、二風谷に生まれ、工芸家の父(勉)やその仲間の職人に囲まれて育つ。 曾祖父の貝澤ウトレントクは、明治時代に名工といわれた二人のうちの一人。
その曾祖父から引き継ぐ伝統を重視しながら、そこに独自の感性と技術をとけ込ませ、自分らしさやメッセージを表現する独創的なアイヌアートに、精力的に取り組んでいる。
ふと気づいたことを題材に作品を創作。代表作「UKOUKU(ウコウク)/輪唱」は、昔のアイヌ民族の入れ墨をした女性の手の写真から発想し、世代交代しながら文化が受け継がれるというメッセージをこめて創り上げた。北海道アイヌ伝統工芸展北海道知事賞ほか受賞多数。「北の工房 つとむ」店主。
(出典:平取町ホームページより)