-沢田さんはプレスリーが出てきたころにロカビリー体験があったわけですか。
J「ぼくがバンドボーイをはじめたのは、ロカビリーの余波があったころですね。まだどのバンドもコンボ・スタイルで、サイドギターの人がプレスリースタイルで歌うというね。ロカビリーとベンチャーズとビートルズがごちゃまぜになってた時期ですね。ビートルズは京都ではまだそんなにポピュラーじゃなかったしね。バンドをやってる人はジャズ流れの人が多かったから、「ビートルズ?ああいうのは、ちがうちがう」と言ってバカにしてた頃でした。「レイ・チャールズなんかが歌えるようになるまでには相当年季がいるで、このロークのジーカンが」とか言うてた頃やから。(笑)ベースの人は早稲田のハイソサエティ・オーケストラの出身だったりしたしね。」
-いつか一度はロカビリーをやってみたかったという感じですか。
J「というより、これならあんまり無理しないでできるという感じかな。新しいもの、新しいもの、ニューウェイブ、ニューウェイブと思うと、ちょっと抵抗があったり、シンセサイザーを使ってメカっぽくなると、どうしてものめり込めないところがあって・・・・ピコピコにしても効果的に使う分にはいいけど・・・・ギターにしてもエレキなんだから機械的といえば機械的だけど、その中でもわりとマイナーぽい感じのものが自分の肌に合ってるなと思う。昔ロカビリーをやってた時に、つもりでしかできなかったことを、今なら身についてできるという感じもしましたしね。」
-「おまえがパラダイス」で使ったマイクやアクションは、昔風のものですよね。
J「ぼくがバンドボーイをやってた時代、みんながやってたことですからね。「おまえら歌が下手なんだから動け、寝転べ」と言われてた時代やから、どれだけふるわせられるか、というのがうまさの代わりだったわけですよ。だからああいうのは得意だし、それが今の若い人に新鮮に写ればいいと思いましたし。内田裕也さんに言わせると、そういうアクションじゃ、まだまだオレの方がって感じだけど。」
-「シャワー」って曲はアバンギャルドというか、オルタナティブというか・・・・SFサスペンスみたいな曲で、ちょっと異色ですね。
J「作曲の吉田健が、デビッド・ボウイとかトニー・ヴィスコンティーの雰囲気が好きだから。歌も過激に歌ったほうがいいんじゃないかと言ってくれたりして。」
もうちょっとだけ続きます。[E:upwardright]
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