白浅の性格と育った環境について(原作)
青丘は 自由で気ままな気風で
結婚にもこだわらず 婚前に子供ができることもざら
酒を愛し、仙力にもあまり頼らず
自然を友とするような生き方がまかり通る
天界とは 正反対の環境だった
白浅はいたずら好きでやんちゃ
頑固でわがまま
母親は このような性格では、お嫁にだしても
絶対に 姑ともめて出戻るに決まっている、と
悲観した。
考えたすえ、どこか高名な師匠のもとで修行させ、
学問や物の道理を修めさせることにする。
白羽の矢を立てたのが
墨淵の 崑崙虚だった。
ただ、崑崙虚では、女性の弟子はとらないので、
白浅は母が術をかけて男子にしたて、折顔に頼んで
弟子入りさせてもらった。(ドラマでは、折顔が術をかけた)
墨淵は一目で白浅が 野生の雄狐ではなく、
狐帝の娘だと見破ったが、何万年に一度しか賜れない神器
玉清崑崙扇が白浅を選んだ為、やむなく弟子にした。
ところが、この狐狸ときたら 修行を怠けてばかり、
遊び事には誰よりも長けているが、学問はさっぱり
姿が見えないとなれば、酒蔵を探せば必ず見つかる始末。
兄弟子たちとは、師匠に隠れて破天荒なことばかりしていた。
それでも、義理に厚く天真爛漫で とにかく
一緒にいたら楽しいキャラだった。
墨淵は そんな「司音」を十七(シーチー)と呼び
特別にかわいがった。
司音が上仙になる為の天劫が迫った頃
よう光上神に拉致され 水牢に監禁される事件が起きる。
その上程なくして 翼界にさらわれてしまう。
師匠の墨淵が救出に来た時 真っ先に司音を抱いて
痩せこけてないか確認した。
天劫を受けて 死ぬ者もいる。
女性であること、水牢で体力を消耗した事を
墨淵は気にかけていた。
狐帝の娘であり、神器も授けた司音に
まさかの事態があってはならない。
崑崙虚につくやいなや、練丹炉に鎖で司音をしばって
司音の天劫を自ら受けたのだった。
この時受けた内傷は 天に逆らう行為の為
思いのほか深かった。
この傷のせいで、その後の大戦で 墨淵は
東皇鐘を制御できずに 自分の元神で封印する事になった。
白浅は そのことを人一倍気にかけていた。
師匠に 天劫を代理で受けてもらうなど
前代未聞 あの時ほど悲しく泣いたのは いまだかつてない
それからは 人が変わったように修行に励んだが
いかんせん 墨淵の体調が回復する間もなく
あの大戦がおきた
しかも 自分を頼ってきた玄女をかくまったせいで
離鏡が自分を求めてきたせいで
結果 陣法図が翼界の手に落ちたのだった。
その為に 白浅は 自分を責めて、せめ抜いた。
墨淵の仙体を 心の血を持って保存したのは
彼女の厚い義理心なのだった。