この物語は 天宮で目を取られた後の素素の独白で始まる。
素素の独白は 悲惨で泣ける・・・
そういえば ドラマで 白浅が
「私は 言いたくないことは 決して言わないの」
と言っていた素素もそう。
目を失い うつらうつらしているところに 夜華が来る
・・・「君とは結婚するから。私が君の目になる」
本能的に彼を押しのける。あの晩の悪夢が再び恐ろしく私に
襲い掛かる。恐怖で全身が震える。
夜華が私の手を取る。「素素 どうかした?」
歯が震えながら 私は 嘘をつく。
「と、突然眠くなったわ。仕事 忙しいでしょう。
私も少し寝たいから」
以前 あれほどまでに愛し
その胸に抱かれる事を焦がれていた人が
今は 耐えることができない存在になっていた・・・
素錦をそんなに愛していたなら なぜ 自分が結婚して
と言った時夜華は承知したのか?と 始まりの出来事を
深く後悔している素素です。
そして、子供は天宮で世話されるだろうから
自分は 俊疾山に戻って 一人で生きてくしかない・・・
素錦に言われたように 誅仙台に飛び込んで
俊疾山に戻ると決心し 出産後 子供に触れる事もせず
誅仙台への道を一人で行けるよう何度も練習するのでした。
原作では 天帝に素素の存在がばれた時、
なんとか素素を地上に残したい夜華だったのですが
それはかないませんでした。
天帝に言われ、素素を天宮に連れて行って、なんとか
ほぼ寝ずに素素を守り通した夜華。3年して素素が
出産したら 忘川水を飲ませて俊疾山に帰し 自分は
時々水鏡で素素を見守るつもりでいたのでした。
「自分たちには もはや先は無い。
幸いにして 自分だけが彼女に情熱を燃やしていただけ
彼女はまだ自分を愛していない。
出産するまでの3年間を
彼女を傷つけることなく 守り通せば」と。
勿論 天帝は素素を殺す気でした。
2年間は 素素をうまく守った夜華でしたが、
2年が過ぎ 天帝は夜華に北荒の平定を命令します。
夜華が不在の間 素錦を使って
素素に夜華の思い人は素錦と思わせ、
夜華が凱旋すると
素錦の自作自演の誅仙台事件が起きるのです。
少辛の事件が頭をよぎった夜華は、素素の命を守るために
わざとつれない態度を取り続け
素素の目を素錦に与えて
自分は3年の雷刑をうけるのでした。
傷だらけの自分の姿を素素に見せまいと
今まで訪ねていたのもできなくなりました。
彼は こうなったら、素素を地上に帰すこともかなわない。
自分のそばにおいて 守り切るしかないと決意します。
「私が 君の目になる」必ず娶る。
素素を深く愛しているからこそ すべて自分がかぶって
素素の傷を最小限に留めようと
全力を尽くしたつもりでした。
こうして 2人の心は 決定的にすれ違っていくのでした。