教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

T☆ROCKS:TOSHI

小田急相模原ライブハウス <T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。 音楽の話、音楽以外の話・・などなど色々!HPの 「教えて!TOSHIさん」も更新中! t-rocks@jcom.home.ne.jp

サウンドは誰のものか

2017-01-02 | 音楽的アドバイス

今日、ツイキャスで少し話たんだけど、演者ではなくこちら側の意見として、

”演者”の要望に応えていかに演奏しやすくまた歌いやすい環境を作るか、

これを第一に考えて日夜努力しているわけなんだけど、同時に”観客”の

ことも考えないといけないんだよね。

もちろん当然と言えば当然なんだけど、これが容易でない時もたまに

あるんだな。

と言うのも、”演者”の要求と”観客”が求めている音像に違いがあると

こちらとしてはちと困るときもある。

 

いやらしい話だけど”演者”の要求通りにしておいた方が、何かと

楽ではある。演者さんから好かれればまたステージに出てもらえる

だろうしね(笑)。

でもたまになんだけど、演者さんの言う通りにしていると、外音が

あまりよろしくない音になってしまうときもある。

その前に外音に注文を付ける人はまず滅多にいないので大丈夫

なんだけど、ごくたまにね。

リバーブなんかも超たっぷりが好みの人なんかだと、カラオケボックス

みたいになっちゃってどうにも具合がおよろしくない場合もたまにある。

 

演者さんもね、当然気持ちよく歌って演奏をするように努力をするのは

良いんだけど、フロア側の音が良くなければ本末転倒になってしまうと

言うことを忘れないで欲しい。

 

もしPAさんが音を下げて欲しいと言った場合は十中八九、フロア側で

バランスが取れなくて困って言っているはず。

俺は滅多に言わないけどね。音を下げてくれって言ったことはほぼないな。

なんとかする。なんとかするけどギリなんとかつじつまを合わせてバランスを

保った感じにはなるかなあ。

 

店が狭ければ狭いほどPAだけで音を制御するのは難しくなるので、PAさんも

アンプの音量などに口を出さざるを得なくなると思われる。

 

演者側の心得としては、無駄に大きな音を出さなくてもバンドの中で抜けてくる

音を作るようにするのが良いバンドサウンドにするコツだと思う。

 

そうは言っても、200人以下くらいのライブハウスではアンプの音もフロアに

漏れることになるので、それも生かす音作りも良いと思う。

あまり自信がなければリハの際などに「自分のアンプの音量はこのくらいで

大丈夫ですか?」と聞けば問題ない。

「まだ上げる余地はあります」とか「丁度良いと思います」「少し下げた方が

ボーカルが聴きやすい」などと答えてくれると思う。

 

お店側はバンドさんのことも第一に考えつつ、同時にお客さんのことも考えて

音を作っていることをお忘れなく。