一緒に演奏していてリズムがちょっと合わないと感じるときって
たまにあるよね。
もちろん色んな人のリズムの捕らえ方が合わさって、グルーヴと
言うものになってくることもあるから一概に全員ピッタリ合わせなくてはって
考えることもないんだけど、単純にBPM、スピードがどうも合わないと
演奏が始まってから気づくことも少なくは無い。
そういう時、どうするか。
例えばバラードなんかだと、きちんとしたスピードで始めても
徐々にテンポが速くなってくるときがある。
どうしても出だしのテンポをキープできないんだな。
と言うか忘れちゃう。
ま、生演奏はそういうのもひとつの魅力だから一概にいけないわけでは
ないけど、始めた頃よりあからさまにスピードアップしてたらちょっと
かっこわるいよねえ(笑)。
ドラマーだったら少しずつジワジワとスピードを調整していくことも
可能だけど、ドラマー以外はちょっと難しいよね。
まあ、あからさまにブレーキをかけるのもちょっと無理があるので、
なるべく気づかれず、自然にスピードを落としたいときに自分が
やるやり方として、まず、一拍目はキックなどにきちんと合わせる。
ここをズラしてしまうと、素人にも合っていないのがバレてしまう。
なので、ここは基本は合わせるんだけど、もしここからもスピードを
コントロールしたいならスライドで音を持ってきて、キックより
少し後ろにおくのもいいと思う。グリスしているので着地点が少し
にじんで、あまり合っていないと言う感覚が薄れる。
で、次のコードに行くまでのフレーズで少しずつリタルダントする
ように弾いて、尚且つなるべくスライドで音を切らないように
演奏すると、なんとなくスピードが落ちてくる。多分(笑)。
みんなが回りの音を聞いているという条件がつくけどね。
やっぱり日本人ってリズムに弱いというか、無頓着な人が多いように
思うんだよね。
例えとしてどうかなとも思うけど、TVなんかの公開収録の番組で、
テーマ曲が流れて司会者やゲストが登場して、いっせいにお客さんが
手拍子する場面ってよくあるでしょ?お客さんも興奮しているからか、
手拍子が早すぎて必ず途中で一回崩壊する(笑)。で、また元に戻る。
今はそうでもないんだけど、昔は本当によく途中で崩壊してたよ。
ま、お客さんはミュージシャンじゃないから別にいいんだけど、
いくら興奮しているからって、手拍子を初めて5秒後にはリズムを追い越して
先に進んじゃうなんてダサすぎる(苦笑
学生の頃から不思議だったよ(笑)。
でも今はね、随分、リズムに日本国民全員が強くなったと思うよ(笑)。
CDの普及とデジタルレコーディングのせいだと思うな。
やっぱりイントロからエンディングまで決してスピードが変わらない音楽を
子供の頃から聴いていればリズムに強くなるだろうなと思う。
TVに出ている、いわゆるシンガーなんかも、カラオケ音源に生歌を歌う形で
披露しているわけだから、いつでもどこでもどの番組でもスピードは一定
だよね。
昔はTV番組ごとに専属の楽団がいて、毎回生演奏だからスピードが違ったもんだけどね。
そのときのマイキングによって楽器のバランスも違うからギターが多く聞こえて
きたときなんかは「お、今日のキャンディーズは随分ロックしてるな」とか、
ブラス系が大きめだとファンキーに聞こえたり、はたまたレコードよりはるかに
速いスピードで演奏されていたり(笑)。
8時だよ全員集合!なんかだと生放送だから、テンポが速いと「押してるのかな」
とか思ったりしてね(笑)。ダン池田はえーよ!みたいな。
まあ、音楽のテンポについては実は今の方が楽だとは思うよ。
一定のテンポで演奏するなんて大変だって思うかも知れないけど、正解に
合わせればいいんだからそんなに難しくはないと思うけどね。
レコーディングでもクリックを使っておけば、とても簡単に進めていける。
コピーアンドペーストも楽に出来る。
スピードが一定でないと、厳密にはコピペは不可能だから全部、歌うか
演奏してもらうしかないんだけど、まあバレない範囲ならコピペも可能。
昔のクリックなんかなくて、バンドメンバーが阿吽の呼吸でリズムを合わせて
いた頃の方が大変だったと思うけどね。
ビートルズもクリムゾンもツェッペリンもさぞかし大変だったと思うよ。
ELPなんかどうやってあれレコーディングしてたんだろ。
UKなんかも異常だけど(笑)。YESとかラッシュとかプログレ系は全部
覚えてレコしてたんだろうなあ。アナログテープだし。気が遠くなるな。
自分はまだ未熟だから、なかなかグルーヴを出すまでは出来ないんだけど、
まずはリズムキープを意識して、イントロのスピードをきちんと覚えておいて
そこから意図的に早くする、遅くする、あるいは重たくする、少し突っ込んだ
感じにする、ハネた感じにする、などなど操れるようになるといいよね。
まずはリズムキープをいつも意識して演奏するといいと思う。