ビートルズを好きになったのは・・・。
高校生からね。
まず当時ポールマッカートニー&ウイングスと言うバンドが現役でいて、
ヒット曲を飛ばしまくっていて、そのポールが大好きで。
そうすると必然的にビートルズまでさかのぼらなければいけないわけですよ。
ここで当時(80年頃)のアメリカンジョークをひとつ。
若い女の子二人の会話「ねえ、知ってる?ウイングスのポール・
マッカートニーって昔ビートルズにいたんだって!」
「へえ、知らなかったわ」
と言うもの。
ま、それだけ当時はビートルズよりウイングスの方が旬だったってわけで、
ビートルズはもう古い、時代遅れのバンドになっていたってわけなんだけど。
少なからず自分も似たような感じでウイングスを聴いていて、これは
ビートルズにもいかなきゃいかんと言うことで聴いたんだけど、そこから
ハマったね。
当時、同級生にビートルマニアがいて、その彼に「有名なLPを適当に
ダビングしてよ、そうね、レット・イット・ビーが入ってるやつとかさ」
なんて言ってカセットテープを渡したんだよね。なんせビートルズは
曲数が膨大だからさ。全部聴くのは骨が折れると思って。手っ取り早く
有名な曲だけをよろしくって感じで。
そしたらその彼に拒否されて(笑)。
「ビートルズのアルバムはファーストから順番に聴かなきゃダメなんだ」
って言われて。「じゃなきゃレット・イット・ビーの良さもわからない」ってね。
それで1枚目から聴いて行ったわけなんだけど・・・。
これがもう本当にその通りで。
どのアルバムも楽曲の良さは抜きんでていたけど、初期はロックンロールや
カントリー多め、中期でポップス、サイケデリック爆発、後期はより高度な
楽曲へ進化していくんだけど、1枚目から聴いて行くと本当に次のアルバムを
聴くのが楽しみになってねえ。
ちなみに正規に出たオリジナルアルバムだけでは全曲を網羅しきれないところも
恐ろしいところで(笑)、シングルカットした曲はアルバムに入れないと
言う掟があって(例外もあるけど)、これはEPを買った人がLPを買って
曲が重複したらもったいないからって言う理由からなんだけど、シングル曲を
アルバムに入れなくてもここまでのクオリティを保っちゃうところが本当に凄い。
”シー・ラブズ・ユー””抱きしめたい””デイトリッパー””ヘイ・ジュード”・・・
とかアルバムには入ってないからね。
オリジナルアルバムで好きなアルバムは・・・。
本当に難しいけど13枚中の6枚目、ど真ん中の<ラバーソウル>かな。
あるいは7枚目<リボルバー>。もう1枚だけ許してもらえるなら
9枚目の<マジカルミステリーツアー>この3枚が圧倒的に好きだな。
1枚目からラバーソウルまでは順調にどんどん良くなってくるわけ。
いや、ジョンとポールは初めから、それこそ1枚目のアルバム
<プリーズ・プリーズ・ミー>の1曲目、”アイ・ソー・ハースタンディング・ゼア”
から凄くいいんだけど、<ラバーソウル>でこれぞ究極のポップスアルバムでは
なかろうかと言うところまで昇華してくるのよ(意見には個人差があります)。
で、若かりしTOSHIさんは次のアルバム<リボルバー>に多大な期待を
かけたわけ。
で、期待に胸膨らませて針を落とすと・・・。
そこにはめくるめくサイケ地獄が待っているのであった(笑)。
もうあのアルバムはもしポールがいなかったらポップスのポの字も
無いんじゃないかって言うくらいサイケデリックジョンがいたわけで・・・。
なんせ「高い丘からダライ・ラマが説教をしているようなエフェクトをボーカルに
かけてくれ」って注文したくらいなんで(笑)、ギターの逆回転は当たり前、
歪ませたり、変拍子、シタール上等の混沌としたアルバムで、初めて
聴いたときは本当に面食らって、こんなのビートルズじゃない!って思わず
叫んじゃうほど(笑)。イエスタディはどこ!?
ジャケットからして嫌な予感はしていたんだ・・・。
でもね・・・。
これが聴いて行くうちにもう最高なんですよ(笑)。
ジョージも冴えてるし、ポールはさらに天才的な究極のポップスを
サラッと作っちゃうし、ジョンのサイケ曲はぶっ飛んでるけどやっぱり
ポップスで凄くかっこよくて。最後の”トゥモロー・ネバー・ノウズ”なんて
ギターコードが変わってもベースは初めから終わりまでずっとCの音しか
弾いていないぶっ飛びぶりで、ドラムも変則的でまともなビートを叩いていない。
ちなみにこれがダライ・ラマ参加曲ね(笑)。
だから後に日本のバンドのミスターチルドレンが同じ題名を曲名に付けたときに
どうしてもこのサウンドが出てきてしまって。
曲名もノウズでしょ、ちょっとボウズ(坊主)っぽいじゃん(笑)。
どんなダライ・ラマかと思ったら凄くさわやかな曲だった。
凄くいい曲だと思うけど個人的にはこの題名はないな。
有名な曲名過ぎる。
それにしてもこれが彼の言っていた「ビートルズは1枚目から聴け」って
ことかって思ったね(笑)。この彼ら自身の成長や作曲の仕方の変化が
わかったからこそアルバムをより楽しめると言うね。
まあ、でも、手っ取り早くおいしいところを聴きたいと言う貴兄には、
前にも書いたけど、青盤、赤盤と言う究極の2枚のベストアルバムがあって、
これは自分も当時良く聴いた。初期から後期までうまく網羅されていて、
曲順も絶妙、もちろんアルバムにはもっと隠れた名曲があるよと言うのも
わかるけど、この2枚は良く出来ていると思うな。
ちなみに今はCDなんでバラでは売っていない。2枚組ね。
アルバムの話に戻るけど、巷で良く言われるように<サージェントペパーズ・
ロンリー・ハーツ・クラブバンド>がビートルズの中で最高傑作である。
と言うのは個人的には賛同しかねる。(意見には個人差があります)
それと<ザ・ビートルズ>と言う俗に言う”ホワイトアルバム”も一番好きだと
言う人も多いけど、これも個人的には”?”がつく。
同じく<レット・イット・ビー>も世間一般の評価よりは自分的には低い。