教えて!TOSHIさん:ブログ版

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万引き家族

2019-06-04 | 日記

「万引き家族」

こちらも遅ればせながら観覧。

 

う~ん、可もなく不可もなく・・・。大体想像通りのストーリー。

色々な賞も取ったようですね。

 

おそらくリアルさを求めて、あまり映画ならではの演出や

ご都合主義を前面に出さなかったのでインパクト的には

強くない感じ。(設定はやや現実離れしているが)

例えば”Allways三丁目の夕日”なんかは映画って部分を

しっかり武器に、泣き、笑いをふんだんに取り入れて最後は

大団円に持って行く、寅さん的な誰でも楽しめるような作品に

作っていると思うのですが、こちらはその辺を嫌ったんじゃないかと

思うんだけどね。まさかこれでエンターテイメント作品を

目指しましたとは言うまい。

 

でもなあ、”3丁目”も”万引き”も主人公たちはご想像通り(言い方は悪いけど)

”貧困”とか”貧乏”な境遇なわけなんだけど、これをリアルに描くと

観ていて荒んできてなあ・・・。

資本主義の中の特に悲惨な境遇のプロレタリアートの人たち、

ネグレクト、風俗などが描かれるのであまり気持ちいい作品ではない。

(そんなにひどい描写は無いのでご安心を)

それにしても”昭和”です。映画全体がなぜかとても昭和感がある。

曲中流行歌に山口百恵とかかかっていても不思議じゃない(笑)。

全体に辛気臭い(笑)。

 

それでもうまいこと最後は大団円になれば良かったんだけど、

特にリアルにこだわれば誘拐、万引きしていた人たちが幸せに暮らせる

方向に大どんでん返しするはずもなく、結局あまり後味のいい映画とは

言えないんだけど、それでも妙に「あのオヤジ(リリー・フランキー)

どうしているだろう?」とか「ゆりは大丈夫なんだろうか?」とか

後々まで気になってしまう、印象には残る映画。