さて、パート2ですが、パート1で書いたことは大体みんな思いつくことかな、とも思う。
他の基準として「自分たちの音を正確に再生してくれるか?」「自分たちの音を効果的に
客席に聞かせてくれているか」ってのがあると思う。
今は大体が機材も良くなっているし、大丈夫だと思うし、素晴らしい音響のライブハウスも
たくさんあるのもわかる。そういうところはいいんだけど、その昔、自分たちがやっているときはね、
まあ、正直言って今よりは劣っているところも多かったかもなんだけど、
「客席の広さに合わない音量を出す」ライブハウスも多くて、立ちで20人も入るといっぱいに
なるような場所で楽曲がうまく把握できないくらいにPAスピーカーから大音量を流されても
「迫力はあるけど何やっているかさっぱり・・・」ってなっちゃうと、ちょっと残念でもあるよね。
ドラムとノイズみたいなギターしか聞こえない、ベースも低域だけでラインは全然聞き取れない
って感じだったりね。
どうしても演る側はステージ上のことで精一杯なんで、客席側まで気に出来ないし、
確かにそこはあんまり口を出すより店側にゆだねた方がいい場合の方が多い。
だから自分も口を出したことはないんだけど、楽器の音が云々よりも、楽曲がきちんと
届けられないってのはちと痛いよね。
先日、ブッキングライブの際に出たバンドで、結構ハードな音を出して、ギターは
歪んだ音、それでもコード進行はセブンスとかナインスの音を出したりしてオシャレな
ところもあるバンドが出たんだけど、それを見た対バンの方が曲がいいって言っていて、
そこを指摘したのね。で、これはね、先に言ったもし楽曲もよく把握できないほどの大音量で
もし再生したらきっと聞き取れなかったと思う。楽曲が台無しではないかと思うんだよね。
こう言った部分を聞き取れるギリギリの大音量でやはり聞かせたいわけなんだけど、
これはどうしてもセンスだよね。手前味噌で悪いけど、「このバンドはどこを最重要するか」
ってのは一番考えるもんね。
まあ、確かに歌は最優先にするし、どの楽器も聞き取れるように再生するんだけど、
Voを一歩前に出すのか、歌も楽器の一部として考えるとか、前途したバンドのように
ギターのコード感もしっかり出したいのか、色々考える。で、なるべくそれに見合った
音像を作って外に出すわけだけど、それでもあんまりアンプからの音やベースのDIの
音は極端にはいじらないね。そこはやっぱり出したい音を出しているわけだから、
優先する。
また低域が充実していると、多少上物(シンバルやギターの高域など)がやかましくても
安定して聞こえたり、Voもギターと周波数的に、また、パンの位置でかぶらないように
してあげれば抜けやすくなったりするので、そういったことも考慮して、同時に聞き取れる
ほどの大音量にしたいと思っている。
そういったことを考慮して、音を作っているライブハウスがほとんどだと思うけど、
中には「大きければいい」的なところももしかしたらあるかも知れないので気を付けたい。
以前某ライブハウスに行ったときにそこまで大音量ではないので聞き取りやすいんだけど、
ボーカルとバスドラ、ベースの低域しか聞こえてこないところがあって、確かに迫力は
あるんだけどギターはどこ?ってなってちょっと気の毒だった。
これがもし、ギターがテンションを弾いてベースと合わせたときに一つのコードを構成している・・・
なんてアレンジだったらもったいないよね。
ドラムもそんなにバスドラだけ強調されても・・・みたいなね(苦笑
やっぱりバランス良く、コーラスなどもきちんと聞かせたいよね。
で、俺が良くバンドに言うのは「EFを踏んだ際に意図しない音量差がないように」ってこと。
これもきちんと設定されていないと、ギターソロでブースターを踏んで大きくするのは
いいんだけど、ここがもし大きすぎた場合、PA側で下げると思うんだけど、問題はそのあと、
その下がったフェーダーのままにされる可能性が高いってこと。そうするとバッキングは
あまり聞こえないってなるよね。俺はそうならないようにフェーダーをその時によって調整
するけど、本来それは演奏者が気を付けるべきことなんで、それをPA側に全部任せることは
危険だと思うね。大体そこまで外音に随時全神経を集中してくれるとも・・・限らないかもしれない。
以上のようなことから、プレーヤー目線で多くを語りがち、決めがちなんだけど、そういった
観客側目線で、自分たちの狙っている音をそのまま再生してくれるのかどうか、もひとつの
目安になるかも知れない。
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