TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

ラン

2008年10月16日 | 読書日記
ラン 森絵都 著 理論社
家族に会うためのレーン越え、
そのためには40キロ完走しなければいけない。
そのレーンとはこの世とあの世の境目だった。
主人公の夏目環はひょんなことから愛用の自転車で
9年前事故で別れてしまったあの世の家族と再会する。
あの世での慰め、憩いの時間。
愛用の自転車で40キロを完走するのも体力がいるのだが、
この自転車でこのレーン越えをするわけにはいかない事情ができたのだ。
愛する家族たちが溶けてしまう前に40キロを自分の足で走り抜くために
イージーランナーズというチームに入る環。
イージーランナーズのチームメイトたちの人生模様と交錯しながら
主人公環は明日への一歩、未来への一歩を力強く踏み出すのだ。
スポーツ根性小説なのかと思ったら趣は全然違った。
大分前に読んだカラフルを思い出した。
カラフルの本の表紙が黄色でランの本の表紙は水色だった。
後もう一冊何年か後に次作があるのかなあと思いながら読んだ。
若い人向きに書かれたのかもしれないが、
大人が読んでも十分楽しめる小説だと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする