TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

星の声に、耳をすませて

2015年12月12日 | 読書日記
星の声に、耳をすませて 林完次 著 講談社
『宙の名前』などの多くの星や宇宙の天体写真集をたくさん出されている著者が、若い読者に向けて、天体写真家になられたきっかけや星や宇宙の美しさについて語っておられる本です。この本で本当に著者が本当にやりたかったことは星空を科学的に分析する「天文学」ではなくて、「天文学」だったと述べられていました。星を文学的に解説したかったそうです。著者が出されている本は文学的な解説が多く載せられていた本が多かったのを思い出しました。星空を撮影するには木枯らしが吹くような本当に寒い日の晴れ渡った真冬がいちばんいいそうです。空の透明度が違うそうです。そういった日には抜けがいい写真が撮れるそうです。また、小学校の低学年の子供たちが林間学校で夜空の星を見てその美しさをプラネタリウムみたいにきれいだねと言っていたのを聞かれたときに、これが現実なのだと愕然とされたお話も掲載されていました。都会ではたくさんの星は見えないかもしれないが、本物の夜空に輝く星空をもっと子供たちに見せてあげたいといろいろ活動されていることなども紹介されていました。美しい星空がいつでもあるのに、それを知らない人が世の中にいっぱいいるから、著者はその美しさを見せたくって写真を撮り続けていると最後のページで語られていました。
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