書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 11 2018-07-11 | 書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) (承前) このように、本書の分析で第一に重要とされている「政治価値」という用語は、一般に使われている政治という言葉よりも広く抽象化された概念として、「集合体の目的が最優先され、権力関係が支配的であり、そこでは政治的上位者への忠誠が最重要の価値とされる」といった、ある社会の中心価値の方向性を意味している。 したがって、ここで言われている「政治価値」とそこに埋め込まれた「忠誠」を、世上ありがちな反 . . . 本文を読む