これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
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最初で最後の遅刻

2009年05月27日 21時40分28秒 | 思うこと
学生時代から現在まで、電車の遅延などの不可抗力以外の
遅刻を一度だけしたことがあります。
それは高校3年生のときでした。

その頃、他のクラスに好きな子がいて、
通学途中で告白しようと心に決め、
彼女の家の前に8時前に着きました。
当時はまだ個人情報とかうるさくなく
全校生徒の住所や電話番号が載っている冊子が配られていました。

そこから学校までは自転車で15分程度なので
学校に近すぎず遠すぎずの場所で声を掛けて告白するつもりでした。
あまりに家の前にいるとバレバレなので、
大きな幹線道路をはさんで今か今かと待っていました。
ところが10分待っても出てこなくて
もしかしたらもっと早く家を出たのかなぁって心配になったと同時に
告白できない言い訳が自分にできてホッとしたのも事実です。

で8時15分になったのでこのままでは自分が遅刻してしまうと
待つのを諦めてペダルを踏み込んだ瞬間、
「ガリッ」って今まで聞いたことがない音がして
漕いでも漕いでも進まなくなりました。
何だろうと思って自転車を調べたらチェーンが外れてしまってました。
その当時は自転車のチェーンなんか外れたことがなかったので
どう対処していいかわからずに途方に暮れました。

この時間じゃ自転車屋さんは開いていないし
しょうがないのでそのまま自転車を押して学校に向かいました。
それでとぼとぼ歩いていて5分位した頃でしょうか、
その彼女が自分の横を颯爽と通り過ぎていくのを
呆然と見送るのみでした。
この時ほど惨めに感じたことはありませんでした。
あの瞬間は世界で一番不幸だ、とがっかりしました。

その後、遅刻常習犯の同級生が通りがかって
自転車のチェーンを直してくれましたけど後の祭りで
結局15分位遅れで教室に入っていき初めての遅刻を体験しました。
あの入っていくときの罪悪感、気恥ずかしさは
二度と味わいたくないなぁと思いました。

結局その子には卒業式の日にも告白しようと
上手いこと学校に行く途中ですれ違いましたが
今度は勇気がなくてそのまま通りすぎてしまいました。
今から思うと高い確率で上手くいくとは思えなかったけど
人生の中でも印象に残る出来事には違いありません。

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