先日、図書館で予約していた小説が
相次いで貸し出し可能になって
2週間で4冊読むことになってしまい
どれも400ページ程度はあったので
どうなることかと杞憂でしたが
一回勢いがつけば案外読めるもので
無事読み終わりました。
まず一冊目が東野圭吾の「麒麟の翼」
人気の加賀恭一郎シリーズ、最新刊です。
「ガリレオ」で火がついて
東野圭吾人気はものすごいことになっていますね。
元々、このシリーズは好きで
特に「悪意」は「秘密」「容疑者Xの献身」に並んで
この人の最高傑作の一つだと思うんですけど
「赤い指」で日本橋署に移ってからの
作品はあまり好きではありません。
いやに人情ドラマがかっていて
泣かせようとするのが鼻につくというか・・・
でも「新参者」といいこの作品といい
ドラマ化や映画で映像化されやすいのは
日本橋というロケーションの良さゆえでしょうか。
二冊目が湊かなえの「花の鎖」
「告白」で一挙にスターダムにのし上がった彼女ですが
そろそろ本当に見限るときがきたのかもしれません、
それほど退屈な作品です。
相変わらず難しいことは書いていないので
読みやすいのですが
文芸的な部分を増やそうとしているのか
ミステリーな部分が相当薄まっています。
打率が低いホームランバッターが
打率をあげようとして当てるだけのバッティングになってしまい
結果、魅力のなくなった普通の打者になってしまったそんな感じです。
「告白」のように荒削りでこんなのあるか~、
って仰天させる小説がこの人の売りなんだけど、
変にプロ意識が高まってしまったのでしょうか。
出せば売れるので、編集者もイマイチだと思っても
出版させちゃうんだろうなぁ。
三冊目が貴志裕介の「悪の教典」
上巻はもう何ヶ月前かに読んでいて
今回は下巻を読みました。
サイコパスな教師の話で
とにかく自分にとって邪魔な人物は
片っ端から殺していきます。
でもなぜか警察に捕まらないし
ほとんど疑われもしないという
そういった意味では作り物ぽいお話です。
上巻ではこの主人公の蓮見先生の狡猾な立ち振る舞いが
結構面白かったんだけど
下巻ではもう収集がつかなくなったのか
最後には自分が担任しているクラス全員を殺す(失敗して数人は生き残る)
という暴挙に出て
バトルロワイアル状態に突入してしまい
飽きてしまいました。
「このミステリーがすごい!」で1位をとったそうですが
ちょっとこれは違うなぁって思います。
最後が荻原浩の「砂の王国」
この中では一番知名度が低く
一番期待していなかった小説でしたが
結果的には一番面白く読めました。
ホームレスから新興宗教を立ち上げ成功するが
そこからまた転落していくというストーリーです。
こういう偽者の新興宗教を描く小説って結構あって
「仮想儀礼」や「カリスマ」なども読んでいて
どうやら自分が好きなジャンルみたいです。
宗教にハマる理由は分かるんだけど
客観的にみてその世界のあれこれは滑稽で
外れがありません。
「幸せになるために欲を捨てなさい」って教えを説いているのに
教団内の地位を上げる為に
お布施や物を買わせたり
外から見ればただお金を儲けたいだけじゃん、
ってすぐ分かるんだけど、
本人たちはそれに気づかないというのは
ある意味、幸せなことかもしれません。
それで今週、桐野夏生の「ポリティコン」という
これも新刊を借りて、今読んでいる途中です。
こちらも中々面白い内容になっています。
相次いで貸し出し可能になって
2週間で4冊読むことになってしまい
どれも400ページ程度はあったので
どうなることかと杞憂でしたが
一回勢いがつけば案外読めるもので
無事読み終わりました。
まず一冊目が東野圭吾の「麒麟の翼」
人気の加賀恭一郎シリーズ、最新刊です。
「ガリレオ」で火がついて
東野圭吾人気はものすごいことになっていますね。
元々、このシリーズは好きで
特に「悪意」は「秘密」「容疑者Xの献身」に並んで
この人の最高傑作の一つだと思うんですけど
「赤い指」で日本橋署に移ってからの
作品はあまり好きではありません。
いやに人情ドラマがかっていて
泣かせようとするのが鼻につくというか・・・
でも「新参者」といいこの作品といい
ドラマ化や映画で映像化されやすいのは
日本橋というロケーションの良さゆえでしょうか。
二冊目が湊かなえの「花の鎖」
「告白」で一挙にスターダムにのし上がった彼女ですが
そろそろ本当に見限るときがきたのかもしれません、
それほど退屈な作品です。
相変わらず難しいことは書いていないので
読みやすいのですが
文芸的な部分を増やそうとしているのか
ミステリーな部分が相当薄まっています。
打率が低いホームランバッターが
打率をあげようとして当てるだけのバッティングになってしまい
結果、魅力のなくなった普通の打者になってしまったそんな感じです。
「告白」のように荒削りでこんなのあるか~、
って仰天させる小説がこの人の売りなんだけど、
変にプロ意識が高まってしまったのでしょうか。
出せば売れるので、編集者もイマイチだと思っても
出版させちゃうんだろうなぁ。
三冊目が貴志裕介の「悪の教典」
上巻はもう何ヶ月前かに読んでいて
今回は下巻を読みました。
サイコパスな教師の話で
とにかく自分にとって邪魔な人物は
片っ端から殺していきます。
でもなぜか警察に捕まらないし
ほとんど疑われもしないという
そういった意味では作り物ぽいお話です。
上巻ではこの主人公の蓮見先生の狡猾な立ち振る舞いが
結構面白かったんだけど
下巻ではもう収集がつかなくなったのか
最後には自分が担任しているクラス全員を殺す(失敗して数人は生き残る)
という暴挙に出て
バトルロワイアル状態に突入してしまい
飽きてしまいました。
「このミステリーがすごい!」で1位をとったそうですが
ちょっとこれは違うなぁって思います。
最後が荻原浩の「砂の王国」
この中では一番知名度が低く
一番期待していなかった小説でしたが
結果的には一番面白く読めました。
ホームレスから新興宗教を立ち上げ成功するが
そこからまた転落していくというストーリーです。
こういう偽者の新興宗教を描く小説って結構あって
「仮想儀礼」や「カリスマ」なども読んでいて
どうやら自分が好きなジャンルみたいです。
宗教にハマる理由は分かるんだけど
客観的にみてその世界のあれこれは滑稽で
外れがありません。
「幸せになるために欲を捨てなさい」って教えを説いているのに
教団内の地位を上げる為に
お布施や物を買わせたり
外から見ればただお金を儲けたいだけじゃん、
ってすぐ分かるんだけど、
本人たちはそれに気づかないというのは
ある意味、幸せなことかもしれません。
それで今週、桐野夏生の「ポリティコン」という
これも新刊を借りて、今読んでいる途中です。
こちらも中々面白い内容になっています。