ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

兎に導かれて

2011年01月12日 | 文化・芸術

85年に南仏の小さい町(村)で買ったコーヒー・セット。今年は大活躍しそう

素朴ながらラブリ~でヤザワ好み

 

ネットで検索するようになるまで、もうあの町には行けないと思ってました。

 

どういうわけか私はその村をアンディーヴだと思い込んでいて、その後南仏を訪れる度にアンティーヴに行って、あの可愛い食器を買いたいと思いつつ、町に降り立つと:「あれここじゃない」と狐につつまれたような気分になったのでした。その村にはピカソ美術館もあって訪れたと思うのですが・・・。ニースのピカソ美術館のような規模じゃなくて、まるでピカソのアトリエのような簡素な感じだったと思います。

 

バス山道の途中に陶器屋さんが道なりに並んでいたひなびた山村だったんです。

 

カップをひっくり返してみれば:『Vallaulis』と手書きされていたので、検索してみたら・・

 

ヴァロリスという陶器の村だったんですね。

 

どうして私はヴァロリスを「ここはアンティーヴだ」と思い込んでいたのかということも分かってきました。

 

当時毎夏バカンスで訪れていたカンヌからバスでアンティーヴに向かったんだと思います。

 

なんとなくアンティーヴも行ってこようかな、くらいの気持ちでバスに乗ったでしょうから、途中で道なりに陶器のお店がいっぱい並んでいるのを見て バスから降りたんでしょうね。そこがどこかも知らず(笑)

 

そのまま陶器類を買い物して、村もなんとなく見て、偶然ピカソ美術館も見て、買った陶器を抱えてバスに乗ってカンヌに戻って来たんでしょう。よほど楽しかったせいか、もうアンティーヴに行くことはどうでもよくなって、しかし当初の「アンティーヴに行こう」と思った記憶だけが残って、「アンティーヴで可愛い食器とかを買った」という思い出になっていたんですね。

 

2回ほどまた陶器が見たくてアンティーヴに行ったわけですが、今度はニース経由でアンティーヴに行ったのでヴァロリスを通らなかったんでしょう。しかもアンティーヴにも!ピカソ美術館があったので:「あれ?改装した???」とワケが分からなくなったんですね。謎がとけた!

 

もうあの村は『幻の村』化してたんですよ。ヤザワの中で(笑)

 

Vallaulis 焼

セミは南仏では幸せのシンボル。1輪挿しの花器です。このセミとか壷にお花を生けて塀にいっぱい飾るのがヨーロッパ流。

日本では塀を飾る文化はないので室内に。フランスではこういうものは外に出してても盗まれないんです。車のステレオとかナビなんて目を離した隙にすぐ盗まれるし、自動販売機も壊されて(お金を)盗まれるというのに。

 

それでアンティーヴは2回ほど行ったわけですが、どんな町だったかピカソ美術館以外全然覚えてないんですよ。ネットで画像を見ても「こんな感じだったんだ」という記憶の程度。ヴァロリスでなかったショックでナニも覚えてないんですね(笑)。ピカソ美術館だけは、アンティーヴもヴァロリスも記憶と同じでした。良かった。。 3度目の正直で今度はヴァロリスも分かったから、落ち着いてアンティーヴも観光してみるかな?(笑)

 

ネットで見たヴァロリスの村は:『町』になってました。それとも写真の撮り方なのかな?

 

ネットが発達して疎遠になっていた古い友達とまた連絡が取れたり、こうやって幻の村を見つけたりと便利になる反面、これまでは打ち合わせや下見に行っていたのがメールとファイルのやり取りだけで済むようになって、旅行(兼出張)が減りました。

 

年々、物欲もなくなり、買い物も億劫になると、海外旅行も興味がなくなるんですね。旅の楽しみの半分以上は買い物だったので、物欲がなくなると、もうパリもニューヨークもさして魅力がないという。カンヌもパリに住んでれば日本に帰るよりずっと安いからバカンスに行ってたわけで、日本から別に女優でもないのに(笑)わざわざ行く気もしないなー

と思ってたんですが、『幻の村』を見つけたので行ってみたくなりました。

 

兎年というのはやはり跳ねるんでしょうかね?


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