宇ち中
宇ち多゛中毒のページ




2006/02/20
 (続き)
「おおくぼ」の湯豆腐と雰囲気ですっかり心も体もほっかほかで京成電車に揺られます。ちゃんと押上で乗り換えのため下車。でも「おおくぼ」で火がついてしまったのか、まっすぐ半蔵門線に乗ることができません…。ずっと気になっていた押上の名店、「大黒屋」を目指します。地上に出ると相変わらずしっかり雨。大黒屋までの道のりはしっかり頭の中に入れておいたので、地下鉄の出口から3分ほどでたどり着きました。



外からの風情もすごい良い味が出てますが、暖簾をくぐるとそこにはすばらしい大衆酒場ワールドが。一辺に6~7名の、比較的こぢんまりしたコの字型カウンターの中に、いぶし銀のお父さんが座っている、古くて由緒正しい酒場といった感じです。雨のせいか店内は二組、計5名と空いています。着席し、お通し(100円)をいただいて生ホッピー(390円)を注文します。お父さんが入れてくれるホッピーはすぐに届きます。



ジョッキ一杯に琥珀色の雪が降り積もったような、何とも言えない素敵な輝き。まずは見た目で圧倒されますが、口にしてその味にもさらに圧倒されます。ホッピーってうまい!と心の中から感じることができる味。ホッピーは・・・とおっしゃっている(らしい)ここっとさんに是非飲んでみてほしいなあなんて思いながら、注文した煮込み(確か420円)が届きます。



汁気の少ない煮込み。宇ち多゛の煮込みに似てるかな。モツは大ぶりにカットされていて、食べ応えがあります。豆腐には、濃い八丁味噌?味が十分しみ込んでいてうまい。刻みネギがアクセントになって、くせになる味です。

煮込みをつつきながら絶品ホッピーを味わっていると、となりに二人連れが入店。どうやら親子みたいです。お子さんのほうは就職してからそれほど経っていない感じ。お父さんが息子さんに、大人の世界を教えているのかなあ、と勝手に想像しつつ、二人の会話に耳ロバ状態。正直うらやましい。

ボクの父親は飲んでもビール一本。酒好きはおじいちゃん譲りです。そのおじいちゃんも遠く離れたところに住み、ボクが小学生の頃に他界。たまにおじいちゃんちに遊びに行ったときに飲ませてもらえる、ほんの少量のビールの苦い味わいは今でも忘れられません…。名酒場で親子の会話を交わすことができる隣のお二人をいいなぁと思いつつ、二杯目の黒生ホッピーを飲み干してごちそうさまします。

入店時は空いていた店内も、帰る頃にはお客さんで一杯。ずっと変わらないことってすごい素敵だなと思わせる店内と、素敵な親子に出会えて、心あたたかくして家路につきました。


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