愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

秋祭りのお多福 西予市野村町

2012年10月14日 | 祭りと芸能
本日行われた野村町野村の秋祭り。阿下地区からお多福と助夫。この面は張り子細工。和紙を張り重ねて作られています。いまから7、8年前に新調したが、それまで使用されていたものは江戸時代の製作で、宇和島城下の森田屋礒右衛門の作。現在、愛媛県歴史文化博物館にて保管しています。このお多福には特に芸態があるわけではありませんが、家々を回っては、福をもたらすといいます。ちなみに持っている棒は、陰、陽を表すとされています。愛媛でもお多福が神社祭礼の練りの一つに出るというところは類例がありません。江戸時代から行われている野村の祭りの伝統であり、特徴といえます。

西予市野村町の牛鬼

2012年10月14日 | 祭りと芸能
野村町野村の牛鬼です。表情が宇和島地方の牛鬼とは異なります。野村町、城川町、肱川町周辺に似たような形相の牛鬼が分布しています。






※gooブログは、写真をアップロードすると320×240ピクセルにファイルサイズが自動圧縮されてしまいます。オリジナルサイズでアップする方法もあるのですが、今のデジカメで撮った写真、ファイルサイズが大きすぎて、オリジナルアップだと画面からはみ出てしまいます。ためしに、640×480ピクセルに加工してアップしてみました。それがこの写真です。写真が小さくて見づらいということでしたので、ちょっと試してみます。

西予市野村町の四つ太鼓(太鼓台)

2012年10月14日 | 祭りと芸能
今日は西予市野村町野村の三島神社の秋祭りでもありました。こちらの祭りもにぎやかです。まずは四つ太鼓(いわゆる太鼓台)です。



※gooブログは、写真をアップロードすると320×240ピクセルにファイルサイズが自動圧縮されてしまいます。オリジナルサイズでアップする方法もあるのですが、今のデジカメで撮った写真、ファイルサイズが大きすぎて、オリジナルアップだと画面からはみ出てしまいます。ためしに、640×480ピクセルに加工してアップしてみました。画面上、横幅640ピクセルが最大のようです。これ以上となるとはみ出してしまいます。画像アップする際にその都度640ピクセルに加工するのは面倒だなあ。gooブログさん、なんとか写真アップのサイズ仕様を数種類選択できるようにしてもらえたら助かりますね。

西予市三瓶町の牛鬼

2012年10月14日 | 祭りと芸能
明日10月15日は西予市三瓶町の秋祭りです。牛鬼に四つ太鼓などが勇壮に鉢合わせをする豪快なお祭りです。去年は雨がひどくて鉢合わせはありませんでした。祭りの責任者が危険と判断したためとうかがいました。危険を回避させる祭りの執行、運営ができていることに感心したものです。勇壮は鉢合わせが暴走しないための祭りの仕組みにも興味を持ちました。写真は、以前使用されていた牛鬼の頭(かしら)です。

宇和島市の太鼓台「ヨイサ」

2012年10月14日 | 祭りと芸能
10月14日。午前中に宇和島市長堀の三島神社に参拝してきました。秋の例大祭。牛鬼やヨイサ(四つ太鼓、太鼓台)、唐獅子などを拝見することができました。唐獅子の囃子、そして囃子屋台が興味深く、愛媛の獅子舞についてもう少し歴史性や地域性をきちんと把握しないといけないと思いました。南宇和の獅子舞、西宇和の獅子舞との比較の必要性です。宇和島藩領内で江戸時代、明治時代と獅子舞がどのように伝播してったのか。写真は、ヨイサ。いわゆる太鼓台です。「千秋楽じゃ、万歳楽じゃ」と乗り子が言いながら太鼓を一所懸命に叩いていました。午後の神幸祭や夕方の走り込み(これも宇和島独特の神輿行事ですね)もありますが、所用で午前中で帰宅しました。

豊前岩戸神楽

2012年10月14日 | 祭りと芸能
福岡県豊前市の豊前岩戸神楽。10月13日に現地にうかがってきました。この日は山内神楽講が地元山内地区の嘯吹(うそぶき)八幡神社で神楽を舞うとのことで、駈仙(みさき)や湯立が見られればいいかなと思い、深夜までの奉納には立ち会えませんでしたが、夕方まで拝見させていただきました。写真は、綱駈仙(つなみさき)。山内神楽講では綱御先と表記するようです。鬼面をつけた御先と幣方が舞いますが、幣方が藁製の蛇を扱い、御先と蛇のかけあいがユーモラスな演目でもあります。「みさき」という呼称にも非常に興味深いものがあります。中四国では神楽で鬼面をつけるのは「だいば」とか「だいばん」と呼ばれることが多いのですが、豊前地方では「みさき」。鬼イコール「みさき」。その解釈については諸説あるようですが、神楽の歴史を紐解く上では重要なキーワードです。あと、藁製の蛇についても、中四国の神楽との比較で興味深いものがあります。蛇といってもヤマタノオロチではありません。これも興味深いものです。あと、豊前岩戸神楽では湯立の際に10メートル程の竹を斎庭の中央に立てて、これに蜘蛛舞のごとく登るという場面もありました。柱松との関連を彷彿とさせます。愛媛の神楽と比較する上で、いろんな要素が対照しやすいという印象を持ちました。つまり、全く種別の違う神楽というより、一見、異なるように見えますが各所に類似性が多く見られるということです。愛媛の神楽を考える上では非常に参考になる豊前岩戸神楽でした。