愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

博物館の放射線対策

2016年10月26日 | 災害の歴史・伝承
昨日は松山市内にて原子力防災研修を受講しました。放射線測定機器の取り扱いや防護服の着脱など。

職場も自宅も実家も稼働中の原発から30キロ圏内にある自分としては、頭では理解できるけど、心がなかなか追い付いてこない。そんな一日でした。

そうは言っても、原子力防災の知識や技術を身に着けることは最低限、必要なこと。

博物館資料や文化財の放射線対策についても、福島第一原発の事故後、福島県内の博物館・美術館等施設、そして文化財の放射線被害の現状把握、放射線の計測の手法、そして資料(文化財)の移動、除染方法等が検討、実施されています。

昨日の研修では、GM管式サーベイメータを使いながら、表面線量の計測を行いましたが、事前に「文化財の放射線対策に関する研究会」(2014年2月)の公開資料を入手し、福島で検討、実施されている手法を把握した上で研修に参加しました。やはり参考になりました。事前に読んでおいてよかった。

その公開資料はコチラ。

「文化財の放射線対策に関する研究会」資料の公開について(東京文化財研究所)

愛媛県内では伊方発電所から30キロ圏内の伊方町・八幡浜市・西予市等には多くの博物館、資料館施設、そして多くの文化財があり、万が一の事故の場合、放射線被害の状況を把握すること。そして線量を計測することなどなど。これらは最低限必要な知識と技術になります。

心が追いついてこないから原子力防災には向き合わない、というわけにもいきません。